第332回『苦を楽を錯覚する心理構造とは?ヨーガと仏教の違いとは?』(2017年6月18日福岡 60min)
(2017年6月18日)
1.真の幸福と不幸、真の苦と楽とは何か
釈迦は、人は、真の幸福・不幸を理解できず、苦しむと説いた。
正確には、本当は苦であるものを楽と錯覚し、その無智によって、様々なとらわれ・煩悩が生じて苦しんでいると説いた。
この苦に関する思想は、釈迦の思想の最も深く重要な部分であるが、理解しにくい。
そこで、上祐代表は、楽の裏に苦があり、苦の裏に楽がある、という苦楽表裏の教えを紹介し、更に「苦楽の輪」という視点でとらえれば、理解できると解説する。
その上で、真の楽とは何であり、それが、人の智慧・心・体・人間関係にもたらす恩恵も解説している。
釈迦の思想の中核を理解する上で決定的に重要な講義である。
2.本当のヨーガの意味と、ヨーガと仏教の違いのエッセンス
まず、ヨーガとは何かを解説する。ヨーガの原義を紹介し、ヨーガが体操ではなく、心のコントロールを意味することを解説。
さらに、ヨーガと仏教の違いを解説。仏教とは、ヨーガの目的とする心のコントロール(心の安定と集中=サマディ)にとどまらず、それにより物事をありのままに観て、精神的に目覚めることを目指す。
これがヨーガに対する仏陀(=目覚めた人)の教えの独自性である。