第570回「心を安定させる3つの基本の呼吸法」(2025年4月19日仙台40min)
(2025年4月30日)
これは4月19日の仙台での講義の1部です。
ヨーガの伝統であり、最近は医学者も推奨している3つの呼吸法を体系的に紹介する。本来のヨーガとは、心のコントロールという意味であり、仏教・ヨーガでいう瞑想=禅定(心の安定と集中)とよく似た意味である。なお、安定と集中の両立という点がポイントで、心が静まっているが、同時に意識は鮮明、集中している状態である。
これを実現する一つの手段が呼吸法であり、正確には呼吸瞑想法とも言うべきものである。
そして、呼吸法は姿勢法・体操法とセットであり、体操で体をほぐし、良い姿勢を保つことを可能とし、良い姿勢が良い呼吸法を可能にし、良い呼吸が良い瞑想状態を実現する関係がある。姿勢の主な要点は、背筋を伸ばしつつ、体の他の部分は力が入っていないことが要点である。
そして、3つの呼吸法は、その時々の心身の状態に応じて使い分けるべきものであり、具体的には
①リラックス(副交感神経活性化)を重視する長生き呼吸法(吐く息を長くする深呼吸)、
②集中・心身の活性化(交感神経の活性化)を重視するカパーラバーティ呼吸法(速く深い呼吸を繰り返す)
③副交感神経と交感神経のバランスを重視するアヌローマ・ヴィローマ(片鼻ずつの呼吸法)
を解説・実習する。