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上祐史浩・一般向け講義[2015]

第261回『苦楽は比較で生じると知り、苦楽をコントロールする智恵』(2015年11月15日 大阪 60min)
(2015年11月20日)

仏教の説く智恵の奥義は、苦と楽の2つが実は一つ=セットであり、同時に生じるということ。
これを理解すると、苦しみを和らげ、喜びを高める具体的な方法も分かる。
突き詰めれば、悟りの境地に至り、万物を受け入れ、愛することができる。

仏教が説く縁起と空の思想は、現象が、条件で生じ(=縁起)、条件が変われば、変化する(実体がない=空)と説く。楽や苦の体験も、無意識的に、何かと比較して感じているものである。

この無意識の働きを理解し、自分の意思で、比較の対象を変える思考法・瞑想を行うと、苦しみが和らぎ、喜びが増大する。具体的には、感謝や慈悲の考え方・瞑想である。

一方、他人に勝つことで、幸福になろうとしても行き詰る。求めても得られない幸福・勝利、逃げられない苦しみ・敗北もある。よって、地道な努力によって、自分の心の持ち方をコントロールするのが、本当の幸福の道である。

 

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