心理学講義『ポジティブ心理学』(2015年8月13日 69min(前編))
(2015年12月 7日)
ポジティブ心理学
ポジティブ」という言葉から受けるイメージは、何でも楽観的に捉え、明るく元気という「空元気」、あるいは「現実逃避(軽視)」して明るく振る舞うという軽い浅薄なイメージがあるが、この心理学でいう「ポジティブ」はそういうものではありません。現実に苦難があればそれを直視して乗り越えて行こうという積極的なものである。にこにこ笑顔の元気さだけを扱うものではない。
この点、誤解されやすいネーミングだと思われる。
ポジティブ心理学の分野のなかで、ある意味中心的な理論として「拡張-形成理論」というものがある。心理学博士のバーバラ・フレドリクソンという人の唱えた学説。
この他、ポジティブ心理学の理論として有名なものは「フロー体験」というものがある。フロー体験とは、「そのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している状態で、そのことがすばらしくうまくいっている状態」をいう。