2016年2月
第273回『苦しみを和らげる仏教の法則』(2016年2月28日 東京 60min) (2016年2月28日)
とらわれを捨てる
1.苦しみの原因として、過剰な欲求・執着・とらわれがある
それなしではいけないのか。欲張ってはいないか
無数の人々が、それなしで生きているのではないか2.とらわれ過ぎない方がうまくいく(得られることが多い)
とらわれを捨て、心が静まった方が、正しい判断ができる
止観の教え=心が止まると物事を正確に観ることができる(あまり)うまくやろうと思わない方がうまくいく
急がば回れ、果報は寝て待て、笑う門には福来る、
急いては事をし損じる、勝つと思うな思えば負けよ第272回『自分の真の価値を発見する智恵』(2016年2月14日 大阪 66min) (2016年2月14日)
多くの人が、自分の真の価値を感じることができないでいる。親の適切な愛情を得られなかった親子関係の問題や、その人の物の考え方などに原因がある(心理学で言う愛着障害に関する愛着理論に関係する)。
その結果、例えば、1.他に愛されている、自分に価値があると感じられない(卑屈・自己否定感)、2.愛されたいために、絶えず良い子を演じ緊張したり、完璧主義・百ゼロ・極端な性格になる。3.他が自分を嫌っているとすぐに思い込む(不安・被害妄想・傷つきやすい)、4.自分の価値を無理にでも感じるために、皆の中心になろうとしたり(自己中心)、自分の価値を認めない周囲が不当と考えるといった心と人間関係の問題が生じる。。
対処法は、若年期ならば親子関係の改善などもあり得るが、自分で解決するには、1.親や知人に対する感謝を深める訓練(実際は愛されていたことに気づく。内観法など)、2.自分をあるがままに受け入れる訓練(自分が自分の良い親になる)、3.他人をあるがままに愛する訓練(=自分にもそうできるようになる)などがある。これは仏教の修行と通じる面がある。
これらの訓練を支える仏陀の教えとして、苦楽表裏(苦楽の輪)、優劣の輪という教えがある。それは、足るを知って、感謝と分かち合いの心を深め、慢心や卑屈を弱め、万人万物を尊重する心を深める。そして、そうした心こそ、自分の真の価値であり、それを体感・直観することである。その具体的な内容は、極めて微細・精妙であるため、実際に講義を視聴されたい。
第271回『自分と他人を自然に愛せるようになる三つの方法』(2016年2月7日 福岡 89min) (2016年2月 9日)
多くの人が悩む、「自分を嫌い」「他人と自然に関われない」「常に何か力んで無理をしている」「劣等感・嫉妬心・傲慢・嫌悪に悩んでいる」といった様々な人間関係の問題を取り上げています。
まず、その原因として、自分や他人をあるがままに愛する(受け入れる)ことが苦手という問題を取り上げ、幼少期の親子関係・競争社会・都市集中の現代の社会構造の影響を解説。
そして、心理学と仏教思想から、この問題の解決策として、
1.親・親代わりの視点からの解決
2.自分の中で自分に対する心の持ち方による解決
3.他に対する無償の愛を培うことによる解決などを解説最後に、無償の愛と感謝と成長の関係などを解説しています。
第270回『仏教思想が与える現実生活での五つの幸福』(2016年1月31日 53min 東京) (2016年2月 7日)
仏教の悟りの哲学は、現世を否定する思想ではなく、現世を幸福に生きる思想であり、具体的には、1.心の安定と広がり、2.深い智恵(正しい判断力)3.健康・長寿、4.良い人間関係、5.長期的な成長と重要な物事の達成といった恩恵がある。
特に、安定した広い心は、感情に左右されず、直観が働き、物事を正しく見て、問題を解決する判断力を与える。安定した心を得るための方法が、仏教において、三学・六波羅蜜・智恵と方便と言われる修行法である。
不安定な心は、その逆となり、色々な判断を誤る。心を不安定にして、色々な問題を解決できなくなる主な原因として、欲求し過ぎること(貪り)、嫌がり過ぎること(怒り・嫌悪)、楽して怠けること(無智)などがある。