第369回『大衆が悟るポスト平成の長寿社会の展望と仏教思想』(2018年5月20日 福岡 81min)
(2018年5月21日)
この講義では、ポスト平成の長寿社会において、高齢者は鬱・認知症・暴走する感情に悩む人と、悟りの境地(老年的超越)に至る人に二極化するが、日々の思考と生活の習慣が大切であり、それは仏教・ヨーガの訓練に通じるものであり、更には、この老年的超越の現象は、大衆が悟る新しい時代の到来を示唆することを解説する。
1.今後の高齢化社会=長寿社会は、高齢期が長くなり、余生ではなく、第二の人生になる
→ 高齢期はプレ来世とも言える
2.高齢期に二極化する高齢者
①感情の暴走・老人性うつ・認知症に苦しむ人・人間らしさを失う
②悟りのような心境に至る人(老年的超越)
→ 人は来世、動物にも仏の浄土にも生まれる=六道輪廻
3.高齢前の諸習慣が高齢期の精神的な健康を左右する
①運動・食事・睡眠他の生活習慣
②思考・認知の習慣
→ 日ごろの鍛錬によって高齢期の浮き沈みが決まる
仏教の因果の法則=カルマの法則=自業自得
4.人は、心・感情から老化する
感情の制御を司る前頭葉が老化して意欲が減退すると、他の脳の部分や体全体を 使わなくなり老化する。
→ 人は皆、煩悩という心の病をもっている
5.脳は未知の能力を秘めている
意識は鍛錬をすれば、老いを超える
→ 人は皆、未来にブッダになる可能性=仏性をもっている
6.老年的超越の現象は、長寿・多病・活動的な人に多い
→ 仏陀の予言:人類の寿命が延び、精神性が高まる
全ての人が悟る時期もやってくる(弥勒如来の降誕)
7.老年的超越の現象=大衆の中の悟り
1989年=平成の始まり=高齢化社会の始まりとともに
8.ポスト平成の精神的
伸びる寿命=医療革命の中で老年的超越が広がる
悟りの大衆化の始まりの時代=未来の新人類へ?