第425回『運命の思想と科学』(2019年12月1日東京 82min)
(2019年12月10日)
1.運命はあるのか、運命決定論と運命非決定論
(1)キリスト教
カルヴァンの予定説:救われる人は決まっている
アルミニウス主義:信じないと救われないが救われる人は決まっていない。
(2)イスラム教の定命(カダル)
神によって定められた運命
(3)仏教の因果応報
過去の行為で未来は決まる。今後の行為を改めるべき。
(4)中国の受命説・天命・革命
天から命令を人(特に王)は授かる。
(5)赤い糸・双子の炎・魂の伴侶・縁結びの神
人と人を結び付けるもの
(6)占星学:人間と宇宙のシンクロ
占星学の是非を統計学的な調査の結果は?
2.科学の決定論と非決定論:自由意志はあるのかないのか
(1)物理学:ニュートン力学の決定論=機械論
量子力学:未来は確率でしかわからない
(2).生物学:遺伝子が運命を決めるか
遺伝要因と環境要因
(3)自由意志の問題
人に他者外界から独立した意志=自由意志があるか。
最新に認知科学・心理学は、自由意志を否定。
人は自分の思考や感情を自分で制御していない
3.運命を超える思想:幸運・不運の区別を超える思想
(1)心理学:ロゴセラピー
どんな苦しみにも意味・喜びを見出す生き方
(2)仏教の智慧と慈悲の思想
苦楽表裏:苦しみこそ慈悲の源