第337回『全ての人が持つ内なる仏:如来蔵思想』(2017年8月6日 福岡 61min)
(2017年8月 6日)
1)仏教の如来蔵思想:全ての人の中の内なる仏
1.如来蔵(タターガタガルバ)とは何か
タターガタガルバは、如来・仏と、胎・胎児の複合語。
如来を胎に宿す者(が衆生・生き者である)と意味。
よって、如来の胎児(である衆生)を意味する。
2.如来蔵思想の三つの解釈
1.如来・仏の真理は、宇宙大に広がっており、
その中の生き物=衆生は、如来の胎児であり、如来の一部である。
2.全ての衆生は、如来と同じ本性を有する。
衆生は煩悩によって一時的に汚れているだけで、
本性は如来と同じで、如来が隠れ潜んでいる。
3.全ての衆生は、未来に如来・仏になる可能性=仏性を有している。
3.如来蔵は、人をその内側から導く内なる仏である。
その人の如来蔵が、その人が、悟りを求める修行を行う原動力となる。
4.外の神聖な物は、内の如来蔵を活性化させる「象徴」
例えば、仏像は、人の内側に潜在する如来蔵を活性化・引き出す象徴物=シンボルで ある。
5.内なる神・仏の最も根本的な象徴は光や輪・円である。
仏教・キリスト教を問わず、光は、神・仏(の智慧や慈悲)の象徴で、神と仏の双方背後に後光が描かれる。
プラトン(最高原理イデアの象徴が光)などの哲学を含め、世界各地の民族・宗教・文化が共有するシンボル。
大乗仏教の曼荼羅(円形に仏を描いた図画)や、
禅の円相(毛筆で書かれた円)も同様である。
2)ヨーガの身体行法と気の霊的科学
1.気に関する復習
1.気は目には見えない生命エネルギー。気の通り道は気道
2.気の流れは、心の状態と、痛み・病気・健康と深い関係
3.気は、心の安定、知性・智慧、健康・長寿、自己実現の秘訣
2.気の強化・浄化の方法
1.中国医学の鍼灸・指圧・マッサージではなく、自分で気を整える
2.アーサナ(ヨーガの体操)
体のほぐしや各種の健康効果、気の通り道の浄化に役立つ
3.プラーナーヤーマ(ヨーガの呼吸法)
精神集中・気の通り道の浄化・気の強化に役立つ