第388回『未来の苦を直視して対処する仏陀の人生哲学:高齢化社会・消費税の不安も』(2018年11月18日 福岡 75min)
(2018年11月19日)
1.講義の趣旨
仏教開祖ゴータマ・シッダッタの思想は、その最初の説法に見られるように、人生の苦しみを直視して正しく予期し、それに対処する準備をなして乗り越える性質を持つ。
一方、仏陀の生き方と比較すると、普通の人は、人生の苦を十分に直視して予期することができておらず、単に「幸福になりたい」「苦しみが来ないで欲しい」と願うだけに等しく、そのため、毎日ないし時々に訪れる苦しみに翻弄されている状態にある。
より具体的には、人の時々の思考と感情は、それまでに習慣によって自動的に生じており、その中には、不適切・不合理なものが多々あるにもかかわらず、人は、自分の心を自分自身と錯覚し、いわばその奴隷となっており、心を客観視して、自分の意志で心を制御することが乏しい。ヨーガ・仏教は、様々な修行によって、自分の心を制御し、心の主となること目指す。
2.質疑応答
(1)高齢化社会の中で、高齢期の経済的な不安に関する対処を仏教思想・心理学的な視点から回答
(2)消費税の値上げを前にして、今後の経済の不安(アベノミクス・バブルの崩壊など)への対処を仏教思想・心理学的な視点から回答