第317回『苦しみを取り除く三つの哲学:知識と技術、神への信仰、そして智慧』(2017年2月12日 大阪 54min)
(2017年2月13日)
1)苦しみを解消する人類の三つの思想哲学とは
1.現代主流:知識・技術
1.苦の原因は、知識・技術の不足
2.苦の解消法は、知識・技術の獲得・開発
学校が教えるのも知識・技術が中心。しかし、刃の剣(軍事技術など)で、最近は知識・情報過多が悩みにも。
2.キリスト教:絶対神への信仰
1.苦の原因は、罪=神との契約の違反(その根本が原罪)
2.苦の解消法は、悔い改め、神と再契約し、神を信じること
ここ数世紀の自然科学・産業革命で以前より下火になった面も
3.釈迦の思想:智慧(物事を正しく見る力)
1.苦の原因は、無智(物事が正しく見えない)による煩悩
2.苦の解消法は、智慧(物事を正しくみる力)であり、
智慧は、禅定(瞑想による心の安定・集中)がもたらす知性
4.智慧を体得する仏教の修行法の変遷・改善
1.初期仏教:八正道・七科三十七道品。要点は、戒律・禅定・智慧
日常の行動を正し、瞑想による心の安定による智慧を得る
2.大乗仏教:俗世の中で煩悩に穢れず他の救う菩薩になる道
六波羅蜜=六つの完成:布施・持戒・忍耐・精進・禅定・智慧
3.心の安定・集中を得る瞑想法の四つのタイプ
1.呼吸等に集中する瞑想:出入息に集中・数息観
2.正しい思考の瞑想:四念処・四無量心
3.聖なる象徴の集中:真言・曼荼羅・仏像
4.気をコントロールする瞑想:究境次第・クンダリニーヨーガ