第534回『悟りの大衆化が始まる新しい時代が今到来!』(2024年9月11日 55min)
(2024年9月11日)
これは2024年9月11日の勉強会での上祐の講義の1部です。
今、私たち人類は、新しい時代を迎えている。悟りとは、長らく人類の歴史の中で仏教の開祖釈迦牟尼以来、ごく限られた聖人のみが得ることが出来た、人間心理が経験できる最高の幸福であるが、21世紀の長寿先進国社会は、人類史上初めて、その悟りの境地が大衆化し始めている。
1990年代から、欧州や日本の長寿先進国において、心理学者・社会学者によって超高齢者の広く言えば、2割、厳しく言えば数パーセントが、至福状態にあるという「老年的超越」の心理状態が確認されている、「今が一番幸せ」だと感じ、我欲が抑制され、寛大で、感謝や無常の愛が強く、真の不安や健康の不満がなく、一部には宇宙との一体感(宇宙意識)を体験しているという。正に「革新的な心の発達の時代」である。
この老年的超越は、世界最長寿国であり、仏教的な伝統文化を有する、この21世紀の日本においてこそ、世界に先駆けて広がっていく可能性があり、2025年から日本は、1950年代に生まれた団塊の世代が75歳以上となる超高齢化社会に入る。
しかしながら、逆に超高齢者の残りの8割は認知症・老人性鬱・ 感情暴走などの知的精神的な疾患に悩み、悟りとは逆に子供返りしてしまい、高齢者が2極化してしまう。老年幸福学でも、高齢者の幸福は(非高齢者層よりも)個人差が大きいことが非常に重要な問題になっている。では、どのような人達、どのような生き方が、老年的に超越を得るために必要なのか?
こうしてこの講義では、21世紀に訪れつつある悟りの大衆化・革新的な心の発達の時代に関して、悟り、老年的超越、そして、それに至る道筋を解説し、更には「老年前の超越・悟り」の可能性を説く。