2014年2月
第182回『敗北の苦しみから慈悲の幸福へ2014年1月19日大阪65min』 (2014年2月 9日)
この講義は、2014年1月19日に大阪で行われたもので、以下のような内容です。
1.勝利の幸福と慈悲の幸福とは
他に勝って幸福を得る人は、その裏側で、敗者や孤独な者の苦しみが、分からない面がある。
言い換えると、勝利の幸福は得ても、他の苦しみを理解する慈悲による幸福は得にくい。慈悲による幸福は、敗北や孤独の苦しみを経験しても、卑屈に陥らずに、その経験を活かして、他者の苦しみを理解し、取り除こうとする心から生まれる。挫折、敗北、孤独の裏に、慈悲による幸福の芽がある。
一時的に勝利を得たとしても、長期的な視点からは、人生の老・病・死を避けることはできず、必ず落ち目になる時が来るので、どんな勝者も、敗北の苦しみを避けることはできない。敗北をも、幸福を得るために活かすことの出来る生き方も必要ではないか。2.ひかりの輪が目指す人間観・社会思想とは
勝利だけでなく、敗北や孤独の苦しみを喜びに転換する智恵=慈悲を持った人を育て、社会全体の幸福・調和に貢献する。
勝利の幸福ばかりでなく、慈悲を重視すれば、人の短所長所、優劣は表裏一体だと悟り、皆が幸福になる社会の思想・価値観が生まれるだろう。3.守護霊や悪霊について
守護霊や悪霊を自分の外にあるものではなく、自分の内部の良い要素や悪い要素の現れと解釈することができる。
それは、絶対者・超越者の経験ではなく、自分が、自分と自覚していない部分との交わりと考えるとよい。
自分と全く別のものと考えると、混乱をきたす場合が少なくなく、最悪は、精神の分裂を招く可能性もある。