オウムの清算
オウム真理教時代の清算についてのコーナーです

今現在のアレフ(旧オウム)問題

アレフ教団を裏独裁支配する麻原次男問題の最新情報と、三女や妻らによる教団裏支配の経緯
(2025年6月17日)

第1.アレフ教団を裏独裁支配する麻原次男の問題の最新情報

1.次男の裏独裁支配に対する告発相次ぐ!ついに肉声データも漏洩

 昨年(2024年)から、麻原の次男による教団の裏独裁(パワハラ)支配の告発が、匿名の元幹部信者と称する者によって、相次いでインターネットに出回りました。そして、その物証ともいうべき同人と信者の会話を収録した音声データが、脱会した元幹部信者のもとに流出するに至りました。一部はネット公開されていますが、他は今のところ非公開です。この音声は、確かに麻原次男の音声であることを最近脱会した元幹部信者が確認しています(次項で述べるように、アレフでは、最高幹部・中堅幹部の脱会が相次いでいるという事情があります)。

 公開された音声の中では、次男が「オウム真理教の教義という観点で考えた場合さ、要するにいわゆる私は二代目の教祖になるわけだよね。この二つをさ、あなたが別のものとしてあなたが認識してどっちを意識させるべきかって考えていること自体に、多大な問題を感じるんだけどね、私は。」と述べています。これは、麻原次男が、自分を2代目教祖と位置づけるばかりか、絶対的な帰依の対象であり一連の事件を指示・実行させた麻原と自分とを別のものではなく一体と認識し意識することを求めている点で重要です。これは、今現在すでにアレフは別に述べた様々な違法行為がありますが、麻原次男がそれらの実行を信者に強制できる立場であることを示すものです。

 また、未公開の流出した音声データの中には、麻原次男が、麻原は長男と次男を後継教祖に指名したものの、現在教団を裏支配する自分の方が(教団を離脱した)長男より上であると主張し、自らの教団独裁支配を正当化しているものや、自分のことを2代目教祖というだけでなく、麻原と同じように、グルと位置づけ、「グルの意思」というキーワードを用いて信者に話しているものもあります。オウム真理教では、麻原の一連の事件の指示を「グルの意思」として信者が実行したことが想起されます。

 さらに、次男が自ら、表立ってはいないが教団に深く関わっていると主張したり、今現在アレフが団体規制法の法的義務である公安調査庁への資産等の報告をしていないことに関して、次男が不報告を指示しており、それをいつまで続けるかを判断する権限があることを示す会話の内容もあります。

2.アレフ幹部信者の脱会相次ぐ、重苦しい次男体制に不満

 次男体制のアレフでは、オウム事件の被害賠償の義務を履行せずに拒絶し、資産を隠して国に報告せず(団体規制法違反)、資産回収のための強制執行を免れています。そのために、寄付受領や施設使用を禁止する再発防止処分が科される中で、幹部信者の脱会が相次いでいます。どんなオウム・アレフ信者も、違法行為・犯罪行為をなすために入信したのではありません。指示されたとしても、内心で葛藤しながら、信仰に反することへの恐れなどから断れずに行うわけです。

 実際に、今年2月には、最高幹部(正悟師の階級)のN氏が脱会。4月にも中堅幹部(師の階級)が脱会。昨年2月にも中堅幹部のS氏が脱会。2023年にも9月に同じく中堅幹部のA氏が脱会、2023年4月にT氏が脱会しています。これらの幹部は、十数名で構成するアレフの最高意思決定機関である合同会議の構成員や師と呼ばれる階級の者ですから、再発防止処分が科せられた2023年以降に相当数の上層部が脱会したことになります。

 その者たちの中には、脱会するに至るまでに、人事上も絶対的権限を有すると思われる次男の指示によって、合理的とは思えない理由で、長期の業務停止や修行入りを強いられ、心身の健康を害したと思われる事例も見られます。なお、アレフが、こうした脱会者の脱会を受理していないのではないかという情報もあります(仮に、公安調査庁に教団の構成員として報告し続けている場合は、脱会妨害という団体規制法違反に相当する可能性があり、さらなる活動の規制が行われる可能性があります)。

 そして、脱会者とは異なる部署の出家信者や一般の在家信者には、教団への疑問が生じることを避けるため、幹部信者の脱会は知らされないことが多くあります。なお、アレフでは、一昨年に幹部信者の一人(M氏)が、癌によって死亡しています。こうして、一般信者に知られるならば、その信仰を揺るがしかねない幹部信者の激変が生じていることを隠蔽している面があるのです。

3.次男体制のアレフに、さらなる取り締まりの可能性

  こうして、麻原次男の教団裏支配が明るみに出る中で、当然次男の自宅に公安調査庁の立入検査が入る可能性があります。その中で、報道されておらず、未確認の情報ではありますが、元アレフ代表の野田成人氏は、マスコミから得た情報として、今年の4月から5月にかけ、公安調査庁が、遂に麻原次男の自宅への立入検査を実行したものの、次男が検査を拒絶したために(団体規制法上の検査妨害罪として警察による)強制捜査が行われ、逃げまどっている状態にあるという情報を提供しています(動画はこちら)。
 これに対して、次男の自宅がある県警はコメントせず、別の当局筋は、真実ならば報道されるべき重要性がある事件のため、その真偽に懐疑的で、拒否すれば逮捕される恐れもある立入検査を避けるために、自宅を定めず転々としているのではないかとの見方を示しています。いずれにせよ、こうした情報・噂が飛び交うということは、次男の調査・捜査を巡って、当局・報道機関などの関係者に緊張感が生じてきたことを示しているでしょう。

 なお、これと関連して、次男が裏支配し、資産隠しを行っているアレフ教団では、裁判所が、2023年~2024年を中心に、オウム事件の被害者・遺族の団体が、アレフから賠償のための資金を回収するために必要な教団の資産開示のために、アレフの代表者を呼び出す手続を行った際に、極めて頻繁に代表者を変えることで、3度にわたって呼び出しに応じないという行動に出ていることが報道されています(結果として裁判所による資産開示手続きは終了に追い込まれた。民事執行法違反の疑いもある)。

 なお、仮に、次男が教団を裏支配しているならば、次男を教団の役職員・構成員として公安調査庁に報告しないことは、団体規制法の観察処分に違反する行為です。そのため、既に寄付受領や一部施設の使用を禁止する再発防止処分を科せられているアレフですが、さらに入会勧誘や脱会妨害を禁止する再発防止処分が科される可能性があります。また、後に述べるように、仮に脱会を受理しないなどの事例があれば、これもまた同様の処分を招く可能性があります。

 さらには、アレフには、団体規制法違反以外にも、これまでに正体隠しの不法な入会勧誘活動の中で詐欺や特定商取引法違反の疑いで信者が逮捕される事例が多数ありましたが、それだけでなく、資産隠しに関連した強制執行妨害、民事執行法違反、著作権侵害といった様々な犯罪の疑いがあることが指摘されています。こうして、今後、アレフや麻原次男・家族に対する民事的・刑事的な責任が追及されることが予想されます。

4.摘発間近の麻原次男の秘密兵器化か?現役幹部信者弁護士の誕生の恐れ

 こうして、麻原次男に検査・捜査の恐れが迫る中で、現役幹部信者弁護士が誕生する恐れがあるという驚愕すべき事実があります。現役幹部信者の弁護士と言えば、麻原オウム時代の青山弁護士がよく知られています。彼は弁護士資格とその法的技術を違法に用いて、教団を当局の摘発から守ったり、敵対勢力への訴訟を行うなどして、社会と戦う麻原・教団の法的な守護神ともいうべき存在でした。

 そして、今のアレフに、このままいけば、青山弁護士2世ともいうべき現役幹部信者の弁護士が誕生する恐れが間近に迫っています。彼は、アレフの最高意思決定機関とされる「合同会議」の構成メンバーであり、同教団の法務を担当する幹部・伊藤精和氏です。昨年2024年・令和6年の司法試験に合格し(試験地東京:受験者番号02007)。今年春からの司法修習を受けていれば、その中で、当局サイドの多くの情報・技能を得て、来年には弁護士資格を得る可能性があります。

 だとすれば、前に述べたように、様々な違法な教団運営を行っている麻原次男体制のアレフが社会と戦う上で、その弁護士資格や法的知識・技術をフル活用することが懸念されます。実際に、今現在アレフに関して問題になっている資産隠しに関して、伊藤氏が関与しているという情報が、公安調査庁とアレフとの裁判における同庁側の証拠の中に存在します。さらに、仮に当局が麻原次男を摘発・勾留したとしても、獄中にあっても幹部信者弁護士を通して、違法な指示を出し続けることが可能となります。「獄中教祖」は、逮捕後の麻原にさえ発生しなかった恐るべき事態です。

 しかしながら、伊藤氏が、弁護士になるための司法修習を受けることは、違法であると思われます。司法修習生の期間は国家公務員として扱われますが、国家公務員法38条(国家公務員の欠格事由)に該当する場合は、そもそも司法修習生の身分を得ることができないと解されています。

  そして、同法の欠格事由の一つは「日本国憲法施行の日以後において,日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し,又はこれに加入した者」であるところ、ここにいう「団体」とは、参議院内閣委員会1967年7月20日の政府答弁によると、「破壊活動防止法の規定に基づいて、公安審査委員会によって団体の活動として暴力主義的破壊活動を行ったと認定された団体」を念頭としたものです。

 そして、無差別大量殺人行為(=破壊活動防止法第4条第1項第2号ヘに掲げる暴力主義的破壊活動であって、不特定かつ多数の者を殺害し、又はその実行に着手してこれを遂げないものをいう)を行った団体として公安調査庁の観察処分・再発防止処分を受けている団体であるアレフは、当然に、この「団体」に該当します。

 よって、アレフの現役構成員でありかつ同団体の幹部である伊藤氏が、前記欠格事由を有する者であることは明らかです(なお、極左組織の構成員や、オウム真理教の出家者が脱会して足を洗って、その後に弁護士になった事例はありますが、現役アレフ幹部信者の弁護士誕生となれば前代未聞です)。こうして、伊藤氏が司法修習を受けることは法に反するものと思われますが、管轄する法務省による適切な対処・対応が求められると思われます。

第2.次男だけではない!三女や妻の問題、教団の裏支配の経緯

1.次男の裏独裁支配の背景に次男の母(麻原の妻)

 次男が教団の裏支配を始めたのは、2014年以降だとされていますが、2014年に、次男の教団復帰を強く推したのは、次男の母親・麻原の妻(本名・松本明香里)でした(公安調査庁とアレフとの裁判での同庁の証拠がある)。麻原の三女・次女・長女・長男・次男は、2000年に起こった家族内の内紛の刑事事件によって逮捕勾留され保護観察処分に付されたり、幼少だった長男や次男は児童相談所に収容されるなどして教団から籍を抜かざるを得なくなり、2003年頃から三女・次女、それからその頃刑務所から出所してきた母親(麻原の妻)らが、裏から教団運営に関与するようになっていました。

 その中で、逮捕後の麻原から後継教祖の指名を受けた長男と次男のうち、長男は教団に復帰する意向を示さない中で、復帰に乗り気だったのが次男です。その際に、三女・次女・長男は、次男の教団復帰に反対しましたが、麻原の妻は強く次男の教団復帰を求めたとされます。その際の事情は、三女の話を聞いたアレフの広報部長の荒木浩氏によれば、麻原の妻は、教祖家族として権力の維持に必死であったという趣旨のことを述べていたことが公安調査庁が調査の結果を報告しています(この辺の詳しい事情はこちらの記事の「第4の17」をご覧ください)。

 また、上記の次男と信者の会話を収録した音声データにおいて、次男は、逮捕前の麻原がある女性の高弟や麻原の妻に語っていたとすることに基づいて、自分が長男よりも上の立場であることを主張していますが、麻原逮捕時に次男はまだ生まれたばかりであるため、そうした言葉は仮に真実であっても、麻原の妻が出所した後に、麻原の妻から聞いた話と推測されます(ある女性の高弟は麻原らと共に逮捕されて脱会し、麻原の妻と異なって教団には戻っていません)。

 しかし、逮捕後の麻原は、以下の通り、自分不在の中で、長男を霊的な中心とするという趣旨の獄中からのメッセージを特定の高弟にではなく、家族・信者全てに向けて獄中から出しています。具体的には、「1995年12月21日の獄中メッセージ  鏡暉を中心とした子供たちをわたしと観想してください、それによって、わたしがどこにいようとも、あなた方の霊的な道筋は確保されるでしょう。」というものです。これが最新かつ公の麻原の指示・考えと思われます。

 ところが、長男は教団復帰を希望せず、三女・次女らと共に、次男の教団復帰に反対し、教団の裏関与から離脱することになりました。その中で、麻原の妻と次男は、長男を抜きにした次男中心の独裁支配を正当化する必要があり、そのため、本来の麻原の指示・教えを歪めたとも思われる形で、次男を長男の上に置くような解釈を語ったという事情があるのかもしれません。それはともかく、今様々な問題を抱えるアレフの次男体制に対しては、その教団復帰を推したことなどを含め、麻原の妻には重大な責任があると思われます。

2.三女と妻の問題:次男体制以前の主に2003年から2014年前後まで

 2014年以降、先ほど述べた麻原家族の中での対立を経て、次男を後継教祖として、次男が教団を裏支配する体制が形成されたと思われますが、それ以前の2003年から2014年までの間は、麻原次男と麻原の妻(次男の母)に加え、三女・次女・長男らの家族が、教団の裏支配に関与していました。

 麻原の妻は、公には、2002年末まで服役した殺人罪による裁判の中においても、「出所後に教団に関わるつもりはない」と述べ、麻原との離婚の意思をも表明していました(出所後に実際には離婚せず。また、三女も、公には、例えば、2004年前後の大学の入学拒否に関する裁判などで、教団への関与を否定していました。

 しかし、実際には深く関与しており、それは2007年までアレフ教団に在籍した私たちが直接体験しており、その後に関しても、公安調査庁や捜査当局の調査・捜査などで発覚しています。この実態の詳細については、ひかりの輪のスタッフが運営する「アレフ問題の告発と対策」ブログや、ひかりの輪の公式HPの以下の記事に、まとめてありますので、ご覧ください。

「麻原家族の教団関与の実態」目次・まとめページ
松本麗華著『止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記』講談社:に重大な虚偽が多数
③読売新聞報道「アレフ信者、松本死刑囚の妻子に指導仰ぐ文書」の記事
④「ひかりの輪のHP」より アレフに今も続く違法行為と麻原次男・家族の教団裏支配疑惑

 その教団の裏支配の中で、彼らは、2003年ごろから、麻原を相対化する教団の改革の流れを妨げて、麻原への帰依を信者に再徹底しました(いわゆる公安調査庁が「麻原回帰」と呼ぶ教団運営)。それに伴い、教団は、一連のオウム真理教の事件に対する教団の謝罪・反省・賠償に否定的になり、逆に正体を隠して事件を陰謀と騙すなどの違法な布教によって、多数の新たな信者と多額の資産を集めたことが公安調査庁などによって報告されています。

 その一方で、2000年に締結した事件被害者・遺族に対する賠償契約の履行に対して、極めて消極的になり、それに悩んだオウム事件の被害者遺族団体から、脱会後の私たちひかりの輪のメンバーが(その理由などに関して)相談を受けた事実があります。結果として、2012年からは、事件被害者遺族の団体が、アレフに賠償支払いを求めて東京地裁に調停を申し立てる事態に至りました(その後、調停は2018年までに決裂し、同年、被害者遺族の団体は、アレフを正式に提訴するに至りました)。
 これらは、教団の教義、組織構造、信者心理からして、絶対的な影響力・指導力を持つ麻原家族の意向を無視したものではありえず、彼らが主導したもの、少なくとも容認したものと考えざるを得ません。こうした2003年から2014年までの麻原の妻・三女などを中心とした家族の教団裏支配に関しては、こちらの記事をご覧ください。

アレフに今も続く違法行為と麻原次男・家族の教団裏支配疑惑

3.今現在も続く麻原の妻・三女・次女らの重大な問題・責任の不履行

 こうして、今のアレフの違法な教団運営に対しては、次男だけではなく、麻原の妻・三女・次女らの責任があることは明らかですが、次男の教団復帰を求めた麻原の妻に限らず、次男の教団復帰に反対した三女・次女らも、自分たちが教団に関与した2014年前後までの教団の違法な運営に関して反省・謝罪を表明したり、賠償に協力しているようには見えません。

 また、今現在の違法な教団運営を主導する麻原の次男の教団の裏独裁支配を告発して(裏支配は、構成員・役職員を公安調査庁に報告することを義務付ける団体規制法・観察処分違反)、事件被害者への謝罪・賠償を進めようという気配もありません。自らの2014年前後までの教団の裏関与と共に、次男・妻の教団の裏関与を隠蔽したままにしようとすることが動機であるならば、対立する面はありながらも、麻原家族全体が、自分たちの教団の裏支配の過去と現在を隠蔽しているとも見られるものではないでしょうか。

 そして、オウム事件の被害者・遺族の方々は、賠償支払いが停滞して、遂には停止に至ってしまったアレフの背景に、麻原の家族がいると考えており、苦しんでいると、私たちは報道関係者から聞いています。

4.麻原三女の様々な問題・実態とその経緯

 ここでは、麻原の三女に焦点を当てて、麻原家族の裏支配の実態・経緯を述べます。上祐がアレフにまだ在籍していた2003年頃から、三女や妻は、上祐の教団改革を妨げ、上祐を「魔境」と批判して軟禁修行に入れ(いわゆる「上祐幽閉」)、麻原への帰依を絶対とする路線に教団を回帰させました(麻原回帰)。

 この時期は、長男・次男はまだ幼少であったため、家族の中で一番影響力が強かったのは、三女(その次が麻原の妻)だったのです。そして、その後、2007年には、三女・麻原の妻らを中心とした麻原の家族と対立した上祐らは脱会し、ひかりの輪を創設するに至りました。この点の詳細については、ひかりの輪のスタッフが運営する「アレフ問題の告発と対策」ブログや、ひかりの輪の公式HPの記事にまとめてありますのでご覧ください。

「麻原家族の教団関与の実態」目次・まとめページ
松本麗華著『止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記』講談社:に重大な虚偽が多数

 また、2007年の上祐らの脱会から2014年頃までは、麻原三女は、妻と共に教団の裏支配において最も有力な存在であったと思われます。しかし、2014年頃に、次男の教団復帰を巡って、三女・次女・長男が、それに反対して、次男・麻原の妻と対立する家族内の対立が起こり、それに教団が巻き込まれることになりました。結果として、三女らは、それに負けた形となって、アレフ教団本体の裏支配から離れたとされます。この時期の三女と妻の教団の裏支配の事実や、2014年前後以降の変化の経緯に関しては、以下の記事をご覧ください。

③読売新聞報道「アレフ信者、松本死刑囚の妻子に指導仰ぐ文書」の記事
④「ひかりの輪のHP」より アレフに今も続く違法行為と麻原次男・家族の教団裏支配疑惑

 こうして、2014年前後から、麻原三女らは、アレフ教団本体から離れたとはいえ、それまでに自分達が行った教団の裏支配は、教団の役職員や構成員を報告する義務がある団体規制法違反の違法行為です。そして、その後も、次男・麻原の妻の違法な教団の裏支配や違法な教団運営が続いていることを知りながらも、告発しなかったことは、既に上に述べた通りです。

 さらに、三女自身が、今なお、依然として父親の一連の事件の関与を素直に認めて謝罪できないと主張しているとされています。しかし、上祐らが、2000~2004年までに教団内で付き合っていた頃は、父親の事件の首謀を認められないとの話は全くなく、2000年の激しい社会からの批判の際は賠償の開始を上祐の目の前で支持していました。これは、麻原の妻も同じです。しかし、2000年からある程度の賠償が始まった後、教団への社会の批判が和らいだのを見て、のど元過ぎればということで、賠償を怠るようになったように見えます。  

 また、過去のことになりますが、三女は、父親の教義の影響を受けたとはいえ、教団に在籍中の1996年に、自分が主導した出家信者に対する「観念崩壊セミナー」において、信者の健康を害して、中には後遺症が残る者が出る激しい修行を強制しました。これは未成年の時のことではありますが、成人後の最近になって、これは自分が主導したものではなく、ある中堅幹部信者(今現在ひかりの輪に在籍し賠償にも尽力している)が主導したものだという荒唐無稽な主張をして、責任転嫁をしています。しかし、それほどの激しい修行は、単なる一人の中堅幹部信者が主導することは、教団の教義、組織構造、信者心理からして到底不可能であって、三女が主導した以外にはありえず、このことは多くの当時の出家信者が体験して知っています。

  さらに、三女は、1999年頃に、ロシア人出家信者のシガチョフが、逮捕勾留中の父親麻原の奪還テロを構想していることを伝え聞くと、「そんな帰依がある信者がいるなんて」と賞賛してしまい、それが幹部信者からシガチョフに伝わり、麻原家族のお墨付きを得たと解釈されて大問題に発展した事がありました。その後、三女の賞賛の取り消しのために、上祐をはじめとする(当時のアレフの)出家信者が奔走した経緯がありますが、これについても、三女は率直に自らの言動を認めて反省しない姿勢をとっています(しかし、実際にはこの経緯の真実を知る第三者・証人が存在しています)。 

 また、三女は、2000年には対立する長女の住居に暴力的に不法侵入したため、拘束され、保護観察に付されています(いわゆる旭村事件)。その後、2004年頃、家族が上祐を軟禁する上で三女が主導的な役割を果たしましたが、その時期に、ケロヨンという教団から分派したグループで、無茶な修行による傷害致死事件が繰り返されており、そのグループ内の信者からの内部告発がアレフ教団に寄せられました。

 しかし、その報告を受けた三女は、警察に必要な告発をする動きを見せずに放置しました。そこで、さらなる死亡者を出さないために、軟禁される中で上祐が、教団内の最高幹部と連絡を取り、警視庁に告発した結果、グループは解体され、さらなる犠牲者を防ぐことができました。これは、父親同様に、三女に、警察を敵視し、信者仲間をかばい、人命を尊重しない姿勢があることをあらためて感じさせるものでした。 

 また、同じく2004年頃に、自分が大学入学を拒否された件で、三女は、大学を相手取って、損害賠償請求を行い、勝訴して賠償金を得ることがありましたが、この裁判での争点の一つが、三女が教団に関与しているか否かという点でした。この点に関して三女は、実際には上祐を幽閉することまでしながら、教団には関与していないとの虚偽の主張をしました(この問題は、オウム被害者支援組織の滝本弁護士が指摘していました)。これに関して、当時の警視庁の担当者は、(裁判所を欺いて賠償金を得たということで)詐欺罪での立件を検討したことを私たちは聞いています。こうして三女が教団への裏関与を隠蔽したことは、団体規制法上の報告義務違反であるとともに、他の違法な要素もあったのです。

 こうして、三女に関しては、父親の一連の事件の謝罪をするとか、謝罪しないといった父親の問題の以前に、自分自身の重大な問題が数多くあります。まとめるならば、①前に述べた自分の犯罪や犯罪的な行為、②前に述べた命に係わる信者の重大な犯罪を防ぐ上での度重なる不適切な対応、③自分がアレフ教団を裏支配した時期に、教団のオウム事件の賠償を停滞させたことや、正体を隠してオウム事件を陰謀として騙す詐欺的な教化で多くの若者等を入信する布教活動を信者達がすることを(指示・主導していないとしても少なくとも)止めなかったことなどです。 

 さらに、アレフ教団本体を離脱した後も、次男や妻の違法な教団の裏支配を告発せずに、過去の自分の教団の裏支配と共に隠蔽し、結果としてアレフが賠償を一切放棄して資産を隠すままにしている現状を放置していることは、重大な責任放棄ではないかと思われます。

 よって、三女は、自分に対する社会の扱いに対して、「麻原の娘というだけで不当な扱いを受けている」といった趣旨の不満や批判をする前に、自分の問題を反省・謝罪して、その贖罪としても、アレフ教団(及び元アレフの脱会信者を含めた自分のグループ)の賠償促進に努力するべきではないかと思います。  

 こうした事情をよく知っているのが、脱会した元オウム・アレフの信者です。また、三女に同調せずに今のアレフに残っている出家信者の多くも同様と思われます。彼らから見ると、彼女が、父親麻原の死刑執行に反対したり、麻原の事件の関与を素直に認めずに謝罪しないといった言動は、自分を一時的にでも後継者・救世主と高く評価した父親への過剰で不健全な愛着が強いか、もしくは、依然として、麻原に内心で帰依しているように見えてしまっても仕方ありません。 

5.三女と周りの出家信者:三女派?の疑惑騒動

 麻原三女の教団の裏支配に関しては、2014年11月の時点での産経新聞の報道によれば、公安調査庁は、教団主流派「アレフ」の実質的な教団幹部に当たるとみて調査しており、実質的にアレフの「現職役員」に当たるとみていることが報道されています。

 私たちが、公安調査庁の2014年12月の観察処分請求時の主張を調べた限りでも、「三女が現在もアレフの役員」「現在も教団の運営や意思決定に直接関与している」と認定していました(※更新請求時の報道)その後、三女が、その認定の取り消しと損害賠償を求めた訴訟を提起しましたが、2019年6月、東京地裁は三女の請求を退ける判決を言い渡しました(※東京地裁判決の報道
 ただし、この前後に、前に述べた通り、麻原三女・次女・長男と、麻原の妻=三女らの母、次男との間の対立が生じ、三女らは、アレフ教団本体の裏支配から離脱したとしています。その一方で、仮にアレフ教団本体に関わりがなくても、いわゆる「三女派」の存在が、滝本弁護士などによって主張されました。滝本弁護士は、2018年に、自身のブログにも掲載した公安調査庁あての「上申書」において、「オウム集団には「三女派」が存在しており、監視されるべきものである。「山田らの集団」も三女派である。三女は、お付きの人の支援で生活し、オウム集団から離れていない」との趣旨を記しました。

 この滝本弁護士は、三女の父親(麻原)のサリン殺人未遂事件の被害者ですが、三女派の存在を主張したため、三女に逆に損害賠償請求されるという、オウム事件の被害者側と加害者側が逆転した形の、驚くべき訴訟に至りました。裁判の結果としては、滝本弁護士側には、三女派の存在の真実の証明はないが、真実と信じるに足る相当の事情があったということで、同弁護士の責任は問われませんでした。十分に確認できませんが、真実と信じるに足る相当な事情として、滝本弁護士は、1996年頃に三女が「長老部」(当時のオウム真理教の最高意思決定機関)の座長とされたことや、2005年より前に三女や家族が教団から経済的支援を受けていた旨の新聞報道がされたこと、2012年に弟の教団復帰について反対意見を述べたことなどを挙げたとされます。

 では実際のところはどうなのでしょうか? 滝本弁護士は、教団内部の情報や証拠をお持ちではなかったでしょうが、アレフの発足時には、アレフ教団には籍を置かないが麻原家族とその周りの出家信者達のグループは確かに存在していました。この出家信者たちで、「警備班」とか「お世話係」と呼ばれることがありました。

 それは、アレフが発足した2000年にさかのぼります、2000年2月のアレフ発足の直前である1月に、3女・次女らが、長女・長男・次男が住む家に暴力的に不法侵入して身柄を拘束され、保護観察に付される事件が起き(いわゆる旭村事件)、長男・次男は児童相談所に収容されましたが、その犯行も、三女・次女と共に、彼女らが率いる側近信者達の一部と共に行われました(当然信者達も逮捕)。

 事件後に、保護観察などに付された三女・次女とその側近信者達は、その前後のアレフに改称されて発足した教団の本体には籍を置かない形としました(置かない形を余儀なくされました)。こうして、2000年の時点で、三女・次女と側近信者たちは、麻原への信仰は維持しながらも、形式上はアレフに入会せず、独自のグループを形成していました。このグループは、アレフではないならば、もう一つのオウム後継グループともいうべきものでした(その意味で、前に述べた分派グループのケロヨンなどと同じです)。

 その詳細は、教団が公安調査庁へ提出した初回の名簿報告(2000年3月)において明らかです。この際、教団は、発足したアレフに未加入のオウム真理教の出家信者を報告しており、「麻原氏の子女と周りの人々で宗教団体・アレフに未入会の者。昨今の騒ぎのため身の振り方を検討中か、連絡不能の人。」として麻原の子女6名に加えて、6名の出家信者、「(旭村事件で)勾留中の旧オウム真理教出家信徒(接見禁止のため当然宗教団体・アレフには未入会)」として3名の出家信者を報告しています。

  そして、少なくとも2003年頃までは、三女の周りの出家信者達の一部について、上祐らが、三女宅を訪問した際などに直接見聞きしており(その中には上記の報告にはない出家信者も含まれており)、その一部は三女を経済的に支えていると聞いていました。また、2002年末に、母親(麻原の妻)が出所すると、麻原の妻もアレフ本体に籍は置かないことになりました。一方、それまで麻原の妻に代わって長男・次男を世話していた出家信者が、麻原の妻の出所と入れ替わりに、家族のもとを離れたことなどもありました。

 なお、出所後の麻原の妻に対しては、アレフから著作権使用料の名目で月40万円ほどの生活費が支払われており、それが社会的に批判されることがありました(ただし、このお金は麻原の妻向けであり、少なくとも直接的には三女側には流れなかったと思われますし、2014年以降、麻原の妻・次男と、三女らが対立して以降は、なおさらそうだと思われます)。

 この後、三女や家族のもとを離れた人達がいることなどを時々伝え聞く一方で、2007年には、上祐らがアレフを脱会して、ひかりの輪を設立しました。この2007年前後においても、三女を経済的に支援していると主張する(アレフに籍を置かない)出家信者の話を聞いたという元信者の情報がありました。

 その後、2014年前後までに、次男は三女・長男らから離れて、麻原の妻の元に身を寄せ、次男の教団復帰を巡る家族内の対立が起こり、三女・次女・長男は、教団本体とは距離を置くようになりました。その際に、その三女らの影響を受けて、例えば、アレフの元金沢支部道場の出家信者達達(公安調査庁が今現在は「山田らの集団」と呼ぶ)をはじめとして、相当数の出家信者(のグループ)がアレフを離脱しました。また、複数の中堅幹部(師)が三女への共鳴のため、当時の最高幹部の二ノ宮氏と対立し、麻原次男・麻原の妻が主導する教団本体から除名されました。
 この点について、公安調査庁・公安審査委員会は、「平成25年末頃、麻原の妻・松本明香里及び正悟師・二ノ宮耕一らが、麻原の二男を「Aleph」へ復帰させようとしていたのに対し、麻原の三女・松本麗華らが、これに反対するよう「Aleph」の幹部構成員らに働き掛けたことにより、「Aleph」内に意見対立が生じ、平成27年1月、「Aleph」の幹部構成員であった山田美沙子を中心とする集団(以下『山田らの集団』という。)が、かかる意見対立の結果、「Aleph」とは一定の距離を置いて活動を開始した」と認定しています(官報(平成30年1月30日)より)。

 しかし、これらのアレフを脱会した出家信者が、三女グループ、三女派と呼ぶほどに三女中心に組織化されているとまでの証拠は、今のところないようです。ただし、脱会してグルとの縁が切れるならば、地獄にさえ落ちるとも考えることがある教団の信者にとっては、脱会するためには、それを教義的に(心理的に)正当化する何かが必要ですから、そのためには、三女と共に後継教祖の指名を受けた長男が教団の裏関与から離れたことが助けとなったことが想像されます。そのため、この時期にアレフを脱会した出家信者達と三女らの間には、麻原には帰依しつつも、次男・麻原の妻を帰依の対象とはしないという点で、心理的な繋がりがあったと思われます。

 さて、三女らの周りの出家信者達の話を戻すならば、それは、2000年当時よりも、全体数としては相当に減りつつも、今も一定数いると思われ、その一部については、近年脱会したアレフの元幹部信者らによる証言もあります。また、近年において、私たちの中に舞い込んできた情報として、アレフを脱会した元出家信者複数から、三女が彼らと関係を持っており、①三女が、自分と元出家信者との関係が滝本弁護士などにばれると三女派(がある)とみなされることを懸念しているという話(2021年。三女と滝本弁護士の裁判は2019年に提起され、2022年に判決)や、②三女が自分にお布施をしないかと言ったという話や(2019年の話)、③三女の近くにいると思われる者から三女のグループの仕事の協力を求められたという話(2025年)を聞くことがありました。こうした情報が脱会した者の間では出回っているのかもしれません。

 こうした事例の一つ一つについて、私たちは、三女側には、その真偽に関して直接的に確認することができる立場にはありませんが、私たちが意図することなく偶然にも舞い込んできた情報だけでも複数あるため、実際には、どのくらいの事例があるのだろうかと思います。

 ただし、こうした働きかけ自体があったとしても、それに応じて三女らと緊密な関係を持つ出家信者の数が、どのくらいに上るのかは、判然としません。また、それを三女派と呼ぶべきかについても、三女派という言葉自体、滝本弁護士は用いたようですが、公安調査庁が公に用いていた事実は確認できません(公安調査庁は、2014年の時点で三女を教団幹部とは認定したが、三女派という言葉を使用していることは確認できていません)。そもそも、その定義自体が、不明なあいまいな言葉でもあります。

 しかし、働きかけがなされている事実はあると思われるため、潜在的な可能性はあると思います。特に、2年前から再発防止処分が科せられたアレフ本体では、幹部出家信者を含め、脱会者が多数出ています。よって、今後三女側の脱会者への働きかけの余地が広がる可能性は否定できません。繰り返しになりますが、 ここで注意すべきは「脱会信者」という存在です。アレフ教団は脱会したが、麻原や家族への信仰は残っている信者が少なからず存在し、それを脱会信者と言うことがあります。

 とはいえ、三女がいかに元アレフの脱会信者をグループ化しようとも、父親の一連の事件を素直に認めて謝罪し、さらに自分のアレフ教団における問題を認めて反省・謝罪し、賠償に協力しているのであれば良いと思います。しかし、三女は、依然として、父親の一連の事件に対する謝罪を素直にしようとせずに、それを拒んでいることがあります。また、父親の問題の前に、自らの過去の刑事犯罪や犯罪的な行為の事実、信者の犯罪の抑止に対する不適切な対応をした過去を率直に認めて反省していないことがあります。

 さらに、三女が麻原の妻らと共に、アレフ教団の裏支配をし、教団が麻原絶対の路線に回帰し、賠償にきわめて消極的になって調停に至る一方で、教団は、正体を隠して、オウム事件を陰謀と騙す教化活動で多くの新たな信者を獲得し、多額の資産を集めましたが、この点に関しての謝罪・反省の表明もありません(その当時の三女の教団への強い影響力を考えれば、こうした教団の違法行為をやめさせようと思えばできたはずだという見方があります)。

 最後に、三女らが教団の裏関与を離れた後に、現在の教団の裏独裁支配している次男の下で、教団は2018年以降、完全に賠償を拒絶し、資産隠しをするに至りましたが、この次男の教団の裏支配を2014年時点の家族内対立・騒動を通して知りながらも、それを告発して解決しようという動きがありません(三女でも次男でも、教団の裏支配は、教団の役職員・構成員の報告を義務付けた団体規制法・観察処分の違反にあたるのです)。また、これまでに、三女らが賠償の努力をしているなどとは聞いたことがありません。

 こうした現在の三女の姿勢に基づいて考えると、仮に、そうしたグループあるとするならば、または、仮に今後形成されるとしたならば、一連の事件の謝罪・反省・賠償に関しては、アレフ教団と似たり寄ったりのグループとなることが懸念されます。

6.麻原の遺骨問題と麻原次女・三女

 現在、2018年に死刑執行となった麻原の遺骨・遺髪は、東京拘置所が管理しています。国は遺骨などが崇拝対象となり、教団の後継団体の信者が集まることが予想されると懸念し、麻原の次女側の適切な管理、保管も期待できないと、引き渡しを拒んでいます。

 これに対して、次女が国に引き渡しを求める訴訟を提起したところ、2024年に東京地裁は次女の訴えを認め、引き渡しを命令しました。地裁判決は、関係法令に拒める根拠規定はないと指摘した上で、「次女が後継団体と関係を有していることや、遺骨を悪用する意図があると立証されていない」と判断し、国に引き渡しを命じました(※参考記事)。なお判決は「万が一、遺骨が他者に渡り、公共の安全が害された場合の影響は甚大で、(引き渡しを拒む)政策判断も理解できなくはない」とも述べ、そうした判断は国会で議論した上で立法で解決されるべきだと判示しています(参考資料:2024年3月13日付け朝日新聞記事)。

 これに対して、国は不服として控訴しました。国の意見陳述書などによると、引き渡し拒否の理由について、オウム真理教は元死刑囚の毛髪や体液を資金や信者獲得に使ってきたため、遺骨が「聖遺物」として利用されるなどと主張。「回復しがたい形で公共の安全、社会秩序が強く害される」としています(※参考記事)

 地裁判決と国の控訴にともない、アレフ関連施設多数が存在する足立区の区長は、「足立区でも、旧オウム真理教関連施設周辺住民をはじめ多くの方々が多大な不安や恐怖を感じていることから、国に対して、遺骨等をめぐる問題が大きな社会不安に発展しないよう適切な措置を講じていただくことを引き続き求めてまいります。」とコメントしています。

 さて、地裁判決は、「次女が後継団体と関係を有していることや、遺骨を悪用する意図があると立証されていない」としましたが、単に次女が後継団体と関係を有しているか否かという視点だけでは不十分ではないかと思います。なぜなら、信者は後継団体の中だけにいるのではなく、脱会しながらも麻原に信仰を持つ「脱会信者」の問題があって、三女らが彼らに働きかけている事実があるからです。

 そもそも、アレフ発足時から、アレフの内外の双方に、麻原に信仰を持つ家族や出家信者達が存在し、最近は、再発防止処分を受けたアレフから多くの幹部出家信者・在家信者が脱会しているため、ますますアレフの中と外の境界は薄くなっていくと思われることも重要です。

 また、引き渡し先とされた次女に関しては、麻原への帰依心とも見られる言動があり、あるオウム真理教の元死刑囚の親族とトラブルになったという話もあります。こうした次女の姿勢は、三女の言動と主に懸念要素と言えるかもしれません。

 さらに、長男自身に関しては、父親麻原やオウムの教義に対する姿勢は不明です。しかし、信者から見るならば、前に述べたように、長男は、麻原によって、霊的な道筋を確保するために、麻原として観想すべき中心とされた存在です。その人物の近くに、聖遺物である麻原の遺骨・遺髪が加われば、三女・次女・長男の信者に対する(潜在的な)求心力は、アレフを裏支配する次男・麻原の妻を大きく上回る可能性もあります(あくまでも、それを求心力として三女・次女・長男らが利用した場合ですが)。
 その意味でも、三女らは、単純に2014年前後、次男や麻原の妻と対立してアレフを離れたというだけではなく、父親の事件と自分の教団在籍時や裏支配の時期の問題を率直に謝罪・反省し、オウム事件被害者の賠償に協力するべきではないかと思います。

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