オウムの清算
オウム時代の清算についてのコーナーです

2015年1月

  • 「反麻原・反オウム(アレフ)の諸活動」の概要 (2015年1月19日)

       ひかりの輪では、上記で述べた「脱麻原」「脱オウム」の諸改革に続いて、麻原・オウムの教義とアレフの活動に徹底的に反対し、その広がりを阻止するための、

    反麻原・反オウム(アレフ)の諸活動


    を行ってきました。具体的には、

    ①「反麻原」のHP・出版・出演・講演等の広範な活動

    ②アレフ信者脱会支援・入会未然防止の活動

    ③アレフの著作権侵害問題に対する摘発への協力

    の活動を徹底してきました。


       このコーナーでは、その詳細について、お知らせいたします。

    (これらの記事は、2014年12月1日に公安調査庁長官が公安審査委員会に対して「ひかりの輪」への観察処分更新請求を行ったことに対して、「ひかりの輪」側が同委員会に対して提出した反論の意見書をベースにして作成したものです〈※その後、一部情報を2022年時点のものに更新しています〉)。

  • 「脱麻原・脱オウムの諸改革」の概要 (2015年1月19日)

       「ひかりの輪」では、2007年に発足以来、オウム真理教や一連のオウム事件に対する反省・総括に基づいて、

    「脱麻原」「脱オウム」の諸改革

    を成し遂げてきました。具体的には、


     ①居住形態・資産などの大きな変化


     ②オウム問題の原点=「親との断絶」の解消

     ③外部監査委員会を設置、外部の監査・指導の受け入れ

     ④社会との様々な交流

     ⑤宗教から哲学教室への変革

     ⑥様々な意味で麻原から完全に離脱

     ⑦オウムの脱却・払拭の歩み

    などの団体改革を成し遂げました。

       そして、これら「脱麻原」「反オウム」の活動は、第三者の識者や報道機関等によって、広く認められてきました。

     ⑧外部監査委員会による監査と結果

      このコーナーでは、その詳細について、お知らせいたします。

       なお、これら「脱麻原」「脱オウム」の諸改革に引き続いて、ひかりの輪で行ってきた「反麻原」「反オウム(アレフ)」の諸活動については、こちらの記事をご覧ください。

    (これらの記事は、2014年12月1日に公安調査庁長官が公安審査委員会に対して「ひかりの輪」への観察処分更新請求を行ったことに対して、「ひかりの輪」側が同委員会に対して提出した反論の意見書をベースにして作成したものです〈※その後、一部情報を2022年時点のものに更新しています〉)。

  • ①居住形態・資産などの大きな変化 (2015年1月19日)

    「ひかりの輪」は、発足以来、改革を続け、その施設・居住形態・活動形態・外部との交流等に関する大きな変革を実現しました。

    その結果、オウム真理教のように「一般と異なる閉鎖的な出家教団が大規模施設に集団居住している状態」というような状態は、完全に払しょくされています。

    これは、麻原・オウムの性質や教義からの重要な脱却の活動(「脱麻原」)であり、「ひかりの輪」がオウム真理教ではないことの証左ですが、同時に、現在公安調査庁により請求されている観察処分の必要性要件である「閉鎖的な団体」にはあたらないものであると認識しております。

    以下詳述します。

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    1 スタッフ・資産の大幅減少と、居住形態・施設の大きな変化━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    (1)
    スタッフの大幅な減少


    オウム真理教・麻原は、家族との縁を絶つ「出家」を重視し、オウム真理教は、閉鎖的な「巨大な出家教団」を形成し、社会と断絶されていました。

    「ひかりの輪」は、その問題が解消しています。

    オウム真理教・麻原の教義では、「ひかりの輪」が行っているように、出家を辞めることや、脱会することは、真理から離れ、麻原との縁が切れることになる大きな悪業とされ、その形態が肯定されてきました。しかし、「ひかりの輪」は、その教義を、過ちであると反省・総括を行い、その結果、出家制度を解消し、開かれた団体としてのあり方をとっています。

    「ひかりの輪」のスタッフ(団体専従のスタッフ)は、2022年1月末現在で9名です(それに加えて同居している一般会員が2名)。これは、発足当初から、5分の1以下に激減したことを意味します。

     

    (2)一般会員の人数

    「ひかりの輪」のスタッフのみならず、一般会員も、発足当初の106名から約50名に減少しています(2022年1月末現在)。

    オウム真理教には、「まずは入信」「まずは麻原の弟子に」という教義があり、いかに入信者を増やすかという教団でした。しかし、「ひかりの輪」は、そうしたオウム真理教の反省・総括から、宗教団体ではなく、哲学教室として、入会しなくても学べるという仕組みを取っており、入会を積極的には求めていないため、一般会員も減少しております。

    よって、総会員数は、162名から約60名に減少しています。 

     

    (3)資産の推移

    「ひかりの輪」の資産(現金・預貯金・貸付金)は、スタッフの減少にもかかわらず、オウム事件の被害者・遺族の方との賠償契約に定められた義務的な額の賠償金支払いを堅持していることもあり、年々減少傾向で推移しています。
       
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    2 集団居住と大規模施設を解消しました
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    「ひかりの輪」スタッフの居住状況については、以下の通り、大規模施設や集団居住は、完全に解消され、マンションか一軒家に、1名~数名が住んでいるのみです。自宅で教室を開いており、自宅と教室は兼用です。実際、上祐が住む東京本部教室は、上祐の自室が教室兼用になっています。

    詳しくは、以下に、図と写真で解説します。

     
    (1)東京本部教室

    マンションの201、206、207、307号室の4室に居住し、201号室と207号室で、自室兼教室を開いています(居住者数は計6名)。
    ※5階建てのマンションの、他の階や部屋には、一般の区民の方がお住まいです



    ●201号室

    スタッフが居住し、上祐の自室兼・教室機能があります。
     
    ※教室として使うときは、このようにふすまを取り払って広くして使います。

      


     (2)仙台支部教室(一軒家)

    ●教室内のようす
     
    ●家の様子



     (3)名古屋支部教室(一軒家)

    ●居住者数は計1名【写真はおって掲載します】
       

    (4)大阪スタッフ住居等(一軒家)

     ●居住者数は計1名
     ●教室内の様子

     

    (5)長野連絡所(一軒家)

     ●教室内の様子


     
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    3 オウム型の出家教団の廃止を確認し、
        スタッフ制度を正式に導入しました

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    「ひかりの輪」では、すでに以前から「オウム型の出家教団」は長らく廃止され、スタッフ制度(専従会員制度)が導入されていたところですが、2014年9月17日には、正式に出家教団の廃止とスタッフ制度の導入を明記した「専従会員に関する規定」を、改めて確認し定めています。

    同規定において、スタッフは、家計を共有した共同生活を送るものの、個人資産が相当に認められています。例えば、年金・不動産・相続資産などは、個人資産の扱いとなります。

    オウム真理教が出家者の全財産を教団に布施させたことを反省・総括し、そうしたことからの完全な解消です。

    また、「ひかりの輪」においては、親などの親族との交流や介護、外部監査委員会等の外部指導の受け入れを含め、様々な外部との交流が促進されています。

  • ②オウム問題の原点=「親との断絶」の解消 (2015年1月19日)

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    1  親への感謝を育む内観の実践━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    かつてのオウム真理教および現在のアレフでは、特に出家信者と親族との連絡を規制するなど、家族・親族を軽視する傾向が強く、それが一連の事件の原因の一つになったものと「ひかりの輪」では反省・総括を行ってきました。

    そこで「ひかりの輪」では、発足以来、オウム真理教の反省・総括を深めて文書化することに加え、2009年2月以降、刑事政策・犯罪者更正の専門家である法学部の大学教授(現ひかりの輪外部監査委員)のご指導を受けながら、組織的に、自己反省法「内観」を実践し、オウム時代への反省・総括をいっそう深めてまいりました。

    内観とは、もともと、古くから伝わる「身調べ」という修行からヒントを得て、誰にでも実践可能な自己探求法・自己反省法として、吉本伊信氏によって、70年ほど前に確立され、効果が認められているものです。

    内観は、これまで、犯罪者更生、更生教育のために、刑務所や少年院等でも指導されてきており、内観の実践者が5年以内に再び刑務所に入ってくる確率(再入率)は、 実践していない者に比して約50%に低下しているとの報告がなされているほどです。

    また、内観は、企業研修や学校教育、心理的な治療の場でも用いられています。

    内観では、自分がこれまでの生涯で、

      ①他人からしてもらったこと
      ②他人にして返したこと
      ③他人に迷惑をかけたこと


    を一つ一つ思い出していくという作業を行います。

    すると、自分は両親をはじめとする周囲の人物から非常にたくさんのことをしてもらっているにもかかわらず、自分は周囲に大したことをして返してあげておらず、むしろ多くの迷惑をかけてきたという事実に気づき、すなわち自分の自己中心性を自覚し、反省し、他者への感謝と奉仕に向かっていくことができるようになるのです。

    「ひかりの輪」では、以下のように、大学教授をはじめとする内観の専門家のご指導をいただいてきました。

    ①内観の講義2009年3月3日

    大学教授を「ひかりの輪」本部教室にお招きし、上祐はじめ「ひかりの輪」役員・指導員の全員と、希望する一般会員らに対して、内観についての講義を約4時間にわたって、実施していただきました。

    ②内観の実践指導  2009年3月10日

    大学教授を「ひかりの輪」本部施設にお招きし、「ひかりの輪」役員・指導員ら10名に対して、約12時間にわたって、内観の実践指導をしていただきました。
    (そのまま、数日~一週間ほど、各自で自主内観を続けました)

    ③集中内観  2009年3月中旬

    副代表の広末晃敏ら役員2名が、大学教授のご指導のもとで、内観の専門研修施設(長野県飯田市)において1週間にわたる集中内観を実践しました。
    (広末は、内観直後に、20年ぶりに実家に帰省し、両親との劇的な関係改善を遂げ、大学教授と共に「ひかりの輪」会員への内観指導を担当することになった)

    ④集中内観  2009年12月下旬

    指導員の宗形真紀子ならびに吉田惠子が、内観の専門家である波多野二三彦氏(元弁護士:詳細は後述)を「ひかりの輪」東京本部教室にお招きし、1日約12時間を約1週間にわたって、内観の実践指導をしていただきました。

    ⑤内観の実践指導 2012年4月~現在まで

    大学教授に、全国の「ひかりの輪」教室(仙台、東京、名古屋、大阪、福岡、千葉、長野)を巡回し、上祐を含む各地の「ひかりの輪」役員や指導員・会員等に対して、内観の実践指導を行っていただいています。

    具体的には、

    【期間】 2012年4月から2014年10月までの間
    【場所】 のべ25箇所で、(ひかりの輪各教室)
    【人数】 のべ158名 (ひかりの輪の会員等)

    に対して、指導がなされました(※追記:その後も継続して全国で指導がなされています。詳しくは、こちら)。

    こうして、「ひかりの輪」の指導層が、専門家の指導のもと内観を修得した上で、幹部研修においても実践を繰り返し、さらには一般会員等に対しても紹介・指導し、その実践を推奨しています。

    この内観においては、まず両親への感謝を培っていくことになりますが、これは、オウム事件の原点ともいえる坂本弁護士一家殺害事件の原因となった親子断絶の問題を解決することに大きく寄与しています。

    現に、後記の通り、オウム真理教の反省・総括を行い、その結果、親族との関係を復活させていく中、さらに内観を深めた結果、約10~20年ぶりに両親に面会したり、関係回復したりした者が出てくるなど、親族との関係改善に顕著な効果が生じています。

    親族との連絡を長期間絶っている者がいれば、その者に対しても、内観の実践や親族との連絡をとることを団体として推奨しています。

    さらに、思想面についても改革が進み、両親の子に対する愛の中に神仏の愛が現れること、すなわち両親の延長上に神仏がましますとして、両親の本質を神仏に等しいものと位置付け、尊重しています。

    これは、両親の子に対する愛は偏った愛着心に基づくものとして低く見て、両親との関係を断ち切るようにと指導したオウム真理教・アレフの教義と比べれば、思想の劇的な転換を示すものともいえるのではないでしょうか。


    (1)大学教授による内観指導

    大学教授による内観の指導実績については、同氏が委員を務めるひかりの輪外部監査委員会の「外部監査結果報告書」に報告されています。

    報告書には、内観がマインドコントロールからの解放の道であり、それを「ひかりの輪」が積極的に採り入れてきたことが記されている、同教授の「意見書」も添付されています。

    大学教授の内観指導においては、同教授のもとで1週間の内観を行い両親との劇的な関係改善を果たした広末が、教授を補助する面接補助者を務め、教授とともに、全国各地で「ひかりの輪」会員への内観指導を実施してきました。

    指導を受けて内観を実践した者(通常は、教授や広末の定期的な面接を受けながら、朝から夜まで1日中内観に取り組む)が全員、内観終了後に感想文を書いて、教授に提出し、また教授との面談を行います。

    感想文のうち、本人が外部に公表することを承諾したものについては、ひかりの輪のホームページに掲示されています〉。

    (2)波多野氏による内観指導

    波多野二三彦氏は、オウムのマインドコントロールを解く、犯罪者更生、内観の専門家です。

    前記の通り、「ひかりの輪」指導員の宗形は、2009年に波多野氏から1週間の集中内観をご指導いただきました。

    波多野氏は、元弁護士で、地下鉄サリン事件解明の大きなきっかけを作り、いわば「オウム真理教のマインドコントロールを解く第一人者」といえます。 すなわち、地下鉄サリン事件の実行犯・林郁夫の拘留中に、林に対して2ヶ月間の内観指導を行い、改心に導いた方で、波多野氏の内観指導がなければ、林の早期自白はなかったと思われます。

    以下、同氏の著書『内観法はなぜ効くか――自己洞察の科学[第5版]』よりご紹介します。
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    「著者は岡山から東京丸の内警察署に数回通い、そこに拘留されていた林郁夫に内観の指導を試みました。彼は丸の内警察署の房内で、素直に、かつ真剣に内観法の実践をし、程なくその真髄を会得し、オウムの強固なマインドコントロールから解き放たれ、その後は、日々被害者の供養の祈りを捧げ、自分の犯した罪を涙とともに懺悔し告白する、清らかな人間に一変しました。
    (中略)
    彼はまさに、かつてのオウムのカルトにくるめられて積み上げた膨大かつ強固なカルトの記憶を、内観実習によって一気にかなぐり捨て、内観者らしい穏やかさでそれらの記憶を再構成し、新しい衣に身を包み、日夜贖罪と修養に務めつつある、健気な受刑者であることがわかりました。

    内観法のすばらしいところは、こうした極めて短期間の、集中的記憶再構成の実践体験の効果が、その後20年30年永続し、内観以前のあさましい姿に戻ることがないというその特性です。(序文ⅱ~ⅲ)」
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    また、波多野氏は、前記同氏の著書の中で、宗形の内観について以下のように評価してくださいました。

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    「[事例三 元オウム信者の内観]

    著者は、2009年の年末に近い頃、『オウム真理教』から脱皮し、「ひかりの輪」を立ち上げその代表となった、かつてオウム真理教の大幹部であった、上祐史浩氏から依頼を受け、かつて同氏の秘書をしていた宗形真紀子さんの内観指導をしました。

    宗形さんは、内観実習の2010年の立春の頃、自身の深い反省から、『二十歳からの20年間――"オウムの青春"の魔境を超えて』(三五館)という、元信者の立場からオウム告発のとなる著書を刊行されました。

    内観実習から数ヶ月後のことでした。 宗形さんはその本の中で、次のようにご自身の内観を振り返っています。 「(中略)波多野先生ご指導の内観では、今こそ、そうした思いに終止符を打ちたいという覚悟を決め、長年憎んでいたその人に、長い時間を振り当てました。すると信じられないことが起こったのです。
    (中略)
    そして、この内観という長い旅のすべての想起が、素直な、ありのままの私に戻っていけるよう導いてくれていた、ということに心から感謝しました。」

    このように、著者の前で新しい自分自身と和解した宗形さんは、その瞬間、喜びのあまり、吹き出す涙と、つららのように長くたれ下がった鼻水で、ご自分の膝をしたたかに濡らされました。」(p231~233)」
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    2 指導員の講話・教本・書籍・講演での
        内観の重要性の強調
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    内観により顕著な変化が生じたことを認識した「ひかりの輪」では、以下の通り、指導員が、講話・教本・書籍・講演において、内観の重要性を強調し、その実践を推奨してきました。


    (1)上祐史浩によるもの

    上祐は、自著『オウム事件 17年目の告白』(扶桑社、2013)において、以下の通り記しています。

    oumu17.jpg
    ○親に対する感謝を深める内観法

    この問題に対し、2009年になって、私たちは、親などへの感謝の心を深める「内観」という自己反省法を導入した。

    内観は 、学会もあり、海外にも広がっている手法である。

    その方法は至って簡単で、専門家の指導の下、自分が、両親 ・親族・知人に、幼少期から現在まで、①してもらったこと、②お返ししたこと、③迷惑をかけたことを思い出す作業である。それを丸一日から一週間ほど集中して行うというものだ(最初から親がいなかった人は、親代わりの人について行う)。

    幸運なことに私たちは、内観の権威の大学教授の方の直接指導を得る機会に恵まれた。この先生は、後にひかりの輪の外部監査人に就任された。

    まず、団体の指導員が研修を受け、先生の本を紹介したり、詳細を教本にし、在家会員にも配布・解説した。
    我々は、普段は「親ならば当然だ」とか、「もっとしてほしい」との思いのために、親をはじめとする人々から受けた膨大な支えを忘却している。それを改めて思い出すと、感謝の心が生まれる。そして、感謝の心が深まると、幸福感も深まる。こうして多くの支えを得ている自分を認識することで、健全な自己価値の認識が生まれるのである。

    この健全な自尊心の形成は、前に述べたように、誇大自己を抜け出す力となるように思う。 「世界の中心の自分」から、「多くの人間の一人」ではあるが、同時に「親をはじめとして多くの人・万物に支えられた(繋がった)価値のある自分」に変わる。

    そして、感謝を通して自と他の繋がりをよく認識すると、最終的には、自分と他人の区別を超えて、大きな温かい心が生じると思う。 過去に親などとの関係において傷を感じ、誇大自己の傾向が生じていたとしても、こうした内観によって、親などの恩を再発見し、その問題を解消する事例が多い。(p226~)」


    (2)広末晃敏によるもの

    ①「内観フォーラム」での講演

    2009年11月17日、広末は、都内の大学で開かれた内観実践者の会合である「内観フォーラム」に出席し、以下の内容を講演しました。

    ・アレフからの脱退と「ひかりの輪」設立の経緯
    ・「ひかりの輪」で内観を行うようになった経緯
    ・大学教授による「ひかりの輪」への内観指導
    ・大学教授の指導による広末個人の内観体験
    ・広末が内観の結果、20年ぶりに実家に帰省し、両親と和解したこと、両親のありがたさ等
    ・内観の実践は、傲慢・不寛容・他への無関心を解消し、オウム問題、カルト問題の解決に寄与すること

    なお、この講演に対して、聴衆の1人が、「大学での内観フォーラムで、先生(※広末のこと)のお話を聴き、涙がポロポロ出て、大感動しましたので(他の人も)、その感動をみなさん方にもお伝えしたく企画しました。」として、次項②の講演が企画されました。

    ②市民団体での講演

    2010年4月25日、広末は、「自己反省法"内観"によるオウム問題の解決」をテーマに、市民団体で講演を行いました。
    「東京セルフ研究会」という30年以上の歴史を持つ市民団体の研修会が、開催した研修会において、広末が講師として招かれたものです。

    内観を自らが行った体験や、「ひかりの輪」の多数の会員に指導して得られた効果を報告し、内観がオウム事件の反省と総括、再発の防止に極めて有効であることを話しました。

    ③「第9回 内観国際会議」での講演

    2013年5月25日から26日にかけて、世界各国の内観実践者が、東京の都内大学に集まり、「第9回 内観国際会議」が開催されました。

    内観国際会議は、基本的に3年に1度、関係各国の持ち回りで開かれており、昨年はちょうど日本で開かれました。

    会議には、オーストリア、ドイツ、アイルランド、中国、台湾、韓国、そして日本の大学教員や学校教師、企業経営者、内観研修所長など、多くの人々が出席し、各国の内観の実践状況や研究結果、体験談などを発表しました。

    広末は、この2日間にわたる会議の一番最後に、発表の機会を与えられ、自身がオウムというカルトに嵌り込み、その過ちに気づいて「ひかりの輪」の設立に動き、内観の実践を通じてカルトを抜け出してきたこと、20年ぶりに実家に帰って両親に受け入れられたこと、そして多くの人の内観のお手伝いに努めてきたことを話しました。

    前記大学教授は、この広末の講演について、前記意見書で高く評価しました。

    ④書籍出版

    広末は、これらの講演等を聴いた出版社の編集者から、内観をテーマにした出版を勧められ、原稿案を完成させています。現在、この原稿案に基づき、出版を検討中です。

    この原稿案には、広末の内観体験のみならず、「ひかりの輪」が内観を導入することになった経緯や、「ひかりの輪」会員らによる内観の効果、カルト対策としての意義について、詳細に記されています。

    ⑤内観の面接補助者としての活動

    広末は、大学教授による前記「ひかりの輪」会員への内観指導において、教授とともに全国を回り、教授の面接を補助する面接補助者として、内観指導を補助してきました。
    その数はのべ150名以上となります。
    また、内観の重要性を会員に説き続けています。

    ⑥マスコミの取材での活動

    また、広末は、マスコミの取材に対しても、内観の重要性について、繰り返し訴えています。



    (2)宗形真紀子によるもの

    宗形は、自身の内観体験について、自著『二十歳からの20年間――"オウムの青春"の魔境を超えて』(三五館、2010)に、次の通り記載しています。

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    「[内観による自分自身との同調]

    昨年は、二〇〇九年の三月と一二月の二回ほど、それぞれ一週間ほど、集中的に内観を行ないました。

    「内観(内観法、内観療法)」とは、日本で開発された、自己を見つめることによる自己改善の方法です。

    具体的には、〇歳から現在までの人生について、父母、家族などの身近な人との今までの関わりを、①してもらったこと ②して返したこと ③迷惑をかけたことの三つに沿って、一日一五~一六時間を使って、徹底的に見つめるというものです。

    二00九年になって、内観の第一人者である教授が、「ひかりの輪」に内観の講義やご指導に来てくださるという機会があり、わたしは他の十数名ほどと一緒に、その機会に、先生の講義を受け、集中的に内観を行ないました。

    一回目の内観では、お世話になった比較的やりやすい人の内観を行ないました。わたしが、いろいろな人に、してもらったことと迷惑をかけたことがいかに多く、して返したことがあまりに少なく、ほとんどないという事実に気づいて、愕然となりました。今まで、いかに感謝の気持ちなく、傲慢に生きてきたのかということを改めて思い知ったのです。

    ちょうどそのころはオウムの総括の作業の中で、自己処罰感に偏った意識になりがちな状態だったのですが、この内観の実践により、これまで関わりのあったいろいろな人に、どれだけ支えられ、お世話になって、愛されて生きて生きたかという事実を実感をもって感じることができ、世界が明るく広がっていく気がしました。

    12月に入り、別の先生が、集中内観を担当するために、「ひかりの輪」まで来てくださる機会があったので、わたしは思い切って集中内観に入ることにしました。

    思い切って、というのは、わたしはまだ、一回目の内観ではやりきれなかった、内観をしにくい何人かについての課題を残している状態だったからです。

    しかし、今回こそは、もうそういったことを思い続けるのはいいかげんに終わりにしたいと願い、祈るような気持ちで、やりにくい人への内観をしようと、集中内観をすることに決めて、思い切って入りました。
    (中略)
    こんなことがわたしに起こるとは驚きでした。

    内観の先生はそのことを、内観によって経験される「自分自身との同調・和解」だと教えてくださいました。

    同調するとは、ラジオのチューニングが合ったときのように、自分が喧騒の中でピーピーガーガー言わなくなり、静かな境地が出現してくるさまをいうとのことでした。

    その場所に波長を合わせさえすれば、素直な、ありのままの自分でいられるというもので、内観により、素直な、ありのままの自分でいられることの幸せを、体感的に教えていただくことになったのです。(p244~248)」
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    3 スタッフが、親との交流を回復、
        親の介護を行い、団体が支援していること
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    (1)「ひかりの輪」スタッフが両親等と関係回復した事実

    オウム真理教の反省・総括の実践や、内観の実践等によって、以下の通り、「ひかりの輪」のスタッフは、両親等と関係回復したり、両親等の介護をしたりするようになりました。

    特に役員・指導員のケースについてご報告いたします。

    ①上祐史浩


    上祐は、大学教授の指導により内観を実践した後、母親への劇的な心境の変化が起こり、母親と十数年ぶりに再会し、関係が回復しました。心境の変化や母親との交流については、以下の通り上祐の自著ならびに雑誌のインタビュー記事に記載されているので、ご紹介します。

    ●『オウム事件17年目の告白』(扶桑社)より


    ○父親の悪口を言わず、褒め称えた母親


    次に、母親について。子どものときに私が母親に感じたのは、まじめでいい人だが、辛そうな様子も覗かせるため、身勝手で(誇大妄想的なまでに)上昇志向の強かった自分には、理想像とはなりにくかった。父親にも母親にも、子どものときの私は真の尊敬を持っておらず、だから、理想の親のイメージを麻原に求めたのだと思う。

    しかし今思えば、父親が家を去り、頑強とは言えない体で家計を支え、さらに弟の持病の世話をしていたのだから、辛そうにしていても無理はないだろう。少し大げさに言えば、貧・病・労の三重苦であったのだ。

    その中で私がなしたことと言えば、母親が何も言わないのをよいことに、高校は私立を選択し、大学は(奨学金をもらったが)大学院の修士課程まで遠慮なく行くという幼稚さ・自己中心であった。

    当時を内省して印象深く思い出したのが、父親の浮気に対する母親の言動だった。私が記憶する限り、母親が、浮気した父親を悪く言うのを聞いたことがないのである。悲しんでいたことは多少なりとも記憶があるが、どう思い出そうと、悪口は聞いたことがないのだ。

    聞いていれば覚えているはずだから、実際に言わなかったのだと思う。それどころか、前に述べたように、母親が、父親が養育費の支払いについては責任を持っていることを私の前では褒めて強調していたことが印象に残っているのである。

    これは、偉大だと思う。自分を捨てた人間を褒めているのだから。

    それを聞いた内観の先生(ひかりの輪の外部監査人の一人)は、「子どもを守ったんですね」と言った。 自分を捨てた人間を、自分が育む対象を守るために褒めるということは、当然のことのようでいて、とても難しいことだ。

    私もいろいろな人から個人相談を受ける中で、よく感じるのは、夫婦が離婚ないし別居となる際には、当人同士も辛いだろうが、一番辛いのは子どもであるということだ。だから子どもに最大限に配慮することが非常に重要なのだが、実際はなかなか容易ではない。

    私の場合、両親は離別したが、遠くから支える父親と、父親の非ではなく愛を強調した母親のおかげで、父親に捨てられたという恨みを抱えずに済んだ。離婚はしたが、その中で最大限子どもの心を守る点においては、両親は心を一つにしていたのではないか。

    ○母親が、私を重罪から救っていた

    麻原は、両親に恨みを抱いていた。そして、その親への恨みは、自分を育む者全体への恨み、すなわち、社会や国にまで及んだ。それが彼の心に、強い誇大妄想と被害妄想という人格障害を形成する一因となった可能性がある。

    私は、麻原の影響を相当に受けたが、麻原の被害妄想には、完全には共鳴しなかったと思う。それが、オウムの活動のいろいろな場面で、私と麻原の運命を分ける結果になったのではないか。

    麻原と同じように、親や社会に対して被害妄想を抱いていたら、坂本弁護士事件に加わり、選挙の陰謀説を盲信し、地下鉄サリン事件のあとも、破壊活動の停止を麻原に進言せずに戦い続け、ロシア人による麻原奪還テロを止めずに逆に後押ししていたかもしれない。それは自分の死刑と無数の被害者を生み出したことを意味する。

    麻原は、自分を認めない存在、捨てた存在を否定し、悪業多き魂と位置付けたり、陰謀論さえ唱えたが、私の母親は、自分を捨てた父親の悪口を言わなかったことで、麻原に完全に共鳴することから私を守ってくれた。

    その意味で、まさに命の恩人であった。

    そして、父親と同様に、母親も、今後の私の見本だと思う。 今私は、前に述べたように、親への感謝を深めるように、会員や縁のある一般の人たちに、感謝や内観の実践を推奨している。それは、自分に与えられていないものばかり見て不満を言う傾向の強い現代社会において、親から与えられている恵みに気づいて感謝することがエッセンスだ。それを私の母は、私が出家する前から、私のために、私に代わって実践してくれていたのだ。

    彼女は、私が父から与えられていないことばかりを見て恨むことを避けるために、父親の悪口は言わず、父が私に与えているものを意識できるように、父親の扶養の責任感など強調した。

    これは、内観における感謝の実践の、まさにエッセンスである。 こうして、出家前は尊敬の対象ではなかった母親は、実際には、出家以来25年経って私が始めた感謝の実践の先駆者であり、私の見本であったのだ。

    ●『circusMAX』(KKベストセラーズ)2013年2月号より

    [◎両親への感謝の気持ちが、麻原との決別のきっかけに]

    かつて上祐は、麻原の存在を問われ、「目標であり、父親だ」と雑誌のインタビューで答えている。そんな彼が、麻原への盲信から抜け出し、実の両親との正常なつながりを求めているという。

    「(中略)父は、私が小学校高学年になる頃に浮気をして、
    家には帰らなくなりました。今思えば、身勝手で上昇志向
    の強かった私は、父親の変わりとして、麻原を理想の親と
    してのイメージを膨らませていったのだと思います」


    17年ぶりに再会した母親は、上祐の現状を受け入れてくれた。

    「母親は私のせいで、ずいぶん辛い目にあったようですが、
    それを責めることなく『自分は我慢できるから』と言うだけです。
    それは「あなたもこれから何かあっても我慢しなさい」という私
    への訓戒だと受け止めています。親はいつまでたっても親。
    無償の愛を与えてくれる人が身近にいたのに、私は長い間
    気がつかなかったということだと思います」

    そんな母親との出会いから、上祐は父親のあることを思い出す。毎月10万円の養育費を支払い続けてきたこと。そして父を恨まなかったのは、母親が父の悪口や愚痴を一切口にしなかったことだと気づくのだ。
    (中略)

    「私たちにお金を送ると、手元に残るのはわずかで、同棲
    していた女性の収入で生計を立てていたようです。
    それでも地道に稼いだお金を送り続ける。
    今、『ひかりの輪』として被害者への償いのために賠償金
    を支払う立場になって、初めて父の苦労を知ったと同時に、
    父は私を捨てたのではなく『遠くから支えてくれていた』の
    だと、ようやく考えられるようになりました。」


    ②広末晃敏

    広末は、前記の通り、大学教授のもとで1週間の内観を実践したところ(2009年3月)、直ちに自らの親不孝に気づき、20年ぶりに実家に帰省し、両親との関係を回復して現在に至っています。
    現在は、たびたび大阪の実家 に帰省するとともに、電話で安否を確認し合ったり、互いの誕生日に贈り物を贈り合ったり等しています。 その詳細については、今後出版予定の、広末の出版原稿案に書いていますので、その一部を以下に抜粋してご 紹介します。

    ○二十年ぶりの父母との再会

    もう実家に帰ることに迷いはありませんでした。 集中内観を終えて十二日後の二〇〇九年三月三〇日、私は大阪の実家のすぐ近くまで行き、まずは実家に電話 を入れました。父が出ました。電話の向こうの驚いた様子の父の声は、昔と違って、何だか弱々しく聞こえました。

    すぐ帰ってこいと言ってくれたので、私は実家の玄関をくぐりました。 そうするつもりはなかったのですが、二十年ぶりに見た年老いた父と母の姿を前にして、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになり、涙があふれてきて、思わずその場に土下座をして謝りました。父も母も、「帰ってきて くれただけでええんや」と言いながら、私を両脇から抱え上げて、家に上げてくれました。

    両親ともども「とにかく、よう帰ってきてくれた。帰ってきてくれた」と涙ながらに喜んでくれました。さっそく母は、食事を作って食べさせてくれました。二十年ぶりの母の食事が、身体から心にしみ入ってくるように感じました。

    そして、母方の祖母の墓に、墓参りに行きました。私を幼少の頃に大事に育ててくれた祖母です。もちろん内観のときにも、母と父の次に時間をとって思い出す作業をしたのが、この祖母でした。手を合わせながら、ご心配をかけたことを心中でお詫びしました。

    その後、母方の親戚のおばさんの家に行きました。いざ私の姿を見ると、駆け寄って抱きつき、「よう戻って きてくれた、よう戻ってきてくれた!」と、泣きながら喜んでくれました。おばさんは以前、食料品店を営んで いましたので、私が子供の頃は、よく店の売り物のお菓子を自由に私に選ばせて持っていかせてくれました。内観のときに、そんな「していただいたこと」を思い出したりしました。

    夕方になって、両親と家に戻ってきました。 夕食は、母のご馳走でした。 あの気丈な父が、親族一同に電話をかけて「息子が帰ってきた。家族揃って食事したのは二十年ぶりや......」 と涙声で話していました。 普段は酒を一杯しか飲まないという父が今日は二杯も飲んでる、と母が言っていました。

    また、父からは、私が出家して以来、母がしきりに泣いていたことや、母が私のために陰膳(不在者の安全や 健康を祈って、あたかもその人がいるかのように作って捧げる食事)まで上げてくれていたことを聞かされまし た。 こうした話を聞いて、私は両親に多大な苦痛ばかり与えてしまったな......と、申し訳なくなりました。

    その後、深夜の三時頃まで、私の赤ちゃんから高校時代までの姿が家族と一緒に写った大量の写真アルバムを 皆で見ながら、昔話に花を咲かせました。父はきちんと整理して私の写真を保管しておいてくれたのです。写真 の一枚一枚を見ていると、私は本当に両親の世話になってきたんだなと実感させられました。

    私は、決して一人で立って歩いてきたわけではなかったのです。現に、父親に支えられて立っているよちよち歩きの私の写真もあ りました。当たり前といえば、あまりに当たり前のことなのですが。 部屋には、私が帰ってくることを願って、大小様々な種類の蛙(かえる)の置物がたくさん置かれていました 。

    その夜は、二十年ぶりに実家の風呂に入り、二十年ぶりに自分がもともと使っていた部屋のベッドで眠りにつ きました。「戻って来られた」という安堵感と、両親への感謝の念に包まれながら......。

    ○「あんたはどこに行っても、うちの子やで」

    翌日、両親には、私がオウムを脱けてから今までの経緯を話しました。今やろうとしていることは、オウムを 反省・総括して、二度と宗教テロを起こさない・起こさせないための活動であって、自分はオウムという組織を 支えた責任を感じていて、いろいろな人に対して責任をとるためにも中途半端に投げ出すわけにはいかない、自 分なりに人生にケジメを付けるつもりでやっていること等を話しました。

    父も母も一応の理解を示してくれましたが、それはたぶん今の私を受け入れようと、かなりの無理をして受け 入れてくれているのだと思います。 「被害者の方には誠意をもって対応するんやで」という母の言葉は、何としても守っていくつもりです。 東京に戻る私に、母は、手編みのセーターやら弁当やら正露丸やら、非常にたくさんの荷物を私に持たせて、 父と一緒に見送ってくれました。

    私は、この二十年間、単に苦痛を与え、迷惑をかけただけの存在だったのにもかかわらず、両親は何の見返り もなく、あたたかく迎え入れてくれました。 内観でいえば、「していただいたこと」ばっかりで、私が「してさしあげたこと」など全くといっていいほど なく、「ご迷惑をかけた」ことばかりです。 そして今回も、していただくことばかりでした。 別れる直前に、母が私に背中を向けながら、「あんたはどこに行っても、うちの子やで」と言ってくれたのが 、とても泣けました。

    ○母の愛は仏の愛の縮図

    母のこの言葉には、まるで仏様の慈悲の片鱗を見た思いでした。 私は二十年近くにわたって、オウム・アレフ教団の外部対応役として社会と接し、一歩外に出れば「人殺し! 」「気違い!」「出て行け!」と無数の人々から罵倒され、あらゆる場面で人格を全面否定され続けてきました 。

    オウムのやったことや、その後の私の無反省ぶりからすれば当然の報いなのですが、私にとっての「日常」と は、多数の人に取り囲まれて人格と存在を全否定されることであり、疑念のまなざしを向けられることであり、 それが当たり前でした。

    そんなところに、無条件で私を受け入れてくれた母の言葉が、まるで真っ暗闇の中で見つけた光のように感じられたのです。 仏様は、たとえ悪事を繰り返し、間違いを犯す人間であっても、温かく見守り、済度しようと慈悲のまなざしを向けていらっしゃる存在だといわれます。

    もちろん、母とて一人の人間ですから、仏様のように大宇宙の全ての衆生を無条件に受け入れることは無理な話です。しかし、私と母との間に形成された「小宇宙」においては、母は間違いなく私に対しては無条件の慈悲に富む仏様の役割を果たしてくれたのです。

    「部分の中に全体が含まれている、部分の中に全体が現れる」という仏教の考えに基づけば、両親は、大宇宙 に遍く存在する仏様の慈悲の一つの現れに違いないと感じました。(後略)


    ③宗形真紀子

    宗形の実家は東北の被災地にあり、80代後半で半身不随・身体障害者の義父と、60代後半で、難病・身体障害 者の母が住んでいます。

    今のところ、父母は、日常生活はなんとか営めている状況のため、宗形は、2~3ヶ月に 一度は、数日間帰省してケアしています。 父母だけではもうできない季節ごとの家の生活の手伝い全般や、病院の付き添い、気分転換のための景勝地への付き添いなど、父母の健康のために心身のケアを行っていて、現在は、家族の一員として宗形がいなければ父母の生活が成り立たない状況となっています。

    また、母の難病は治療法が確立していないため、その治療法などを調査すること含め、日常的に母と電話連絡を取り合ってケアしたり、父母の誕生日、父の日、母の日には、必ずプレゼントを贈るようにしています。

    以下、宗形の著作『二十歳からの20年間――"オウムの青春"の魔境を超えて』(三五館)から抜粋します。

    ○著作を「決してオウムに戻らない」という母への誓いとする

    「二〇年間の空白と誓い」

    わたしは現在、いまさらながら、その二十年間余の空白と重みに愕然とさせられています。
    出家したとき四二 歳で健康そのものだった母は、いまや六三歳となって病気を煩っており、出家したために一度も「お義父さん」 と呼んだことのなかった義父は、母より一七歳年上のため、すでに八〇歳のおじいさんとなっていました。
    (中略)
    そして、ほんの三年前まで、まだオウム信者だった今のわたしの実態は、四〇歳を過ぎても、親孝行やご恩返 しどころか、まだ心配や迷惑をかけ続けている親不孝この上ない存在です。せめてもの償いとして、この本を、 決してオウムに戻らないというわたしの誓いとさせていただくことで、心配の中の一つでもなくすことができたならと祈る思いです。

    ○母こそがやさしさあふれる感謝すべき人だった


    [打ち砕かれた、傲慢な思い込み]

    約三年前(2007年)の秋、地下鉄サリン事件発生以来、やっと母と一二年ぶりに再会できたとき、わたしはこ れまでの人生がひっくり返るほどの衝撃を受けて、呆然となっていました。
    (中略)
    三〇年以上ものとても長い間、わたしは傲慢にも、わたしをはぐくみ育ててくれた母のことを、わたしの切望 する、生きる意味や世界の謎を教えてくれるタイプの人ではないと決めつけ、大きな不満とともに軽蔑する心さ え持っていたのです。しかし、母が、だれにも耐えられないような目に遭いながら、ほほえみを絶やさず、淡々 と優しい気持ちを持ち続けている姿を目の当たりにしたそのとき、それは起こりました。

    母の兄弟たちは、母のことを「観音さまだよ!」と言って驚愕し、祖母は、「子どものときからだれよりも優 しい子で、弱い子を守っていただよ」と言い、わたしも、母が実際に観音さまのように見え、目から鱗の落ちる 思いがしました。

    すべてを捨てて、ある意味命がけで、十数年も修行して、遠くに求め続けていた観音さまが、意外なことに、 こんなに身近なところにいたなんて、この現実に驚かされました。「じつは、わたしがいろんなことが見えてい なかっただけなのか」と愕然とし、「わたしの見方が、あまりに偏っていておかしかっただけだったのか」と感 じていました。
    (中略)
    本当は育ててもらったこと一つとっても、母には感謝してもし切れないほどのたくさんの恩恵を受けて育って きていたのです。 (中略) 不満を持ち、軽蔑さえしていた母こそは、じつは観音さまのようなやさしさにあふれる人だったのです。(後 略)


    ④田渕智子


    「ひかりの輪」役員の田渕智子は、寝たきりの祖母、体悪くしている父母、病気の妹らの介護や家事手伝いのために、鳥取県の実家にたびたび帰省するようになりました。

    田渕は、以前は「ひかりの輪」の千葉教室に住ん でいたのですが、鳥取との往復に便利なように、鳥取から比較的近い「ひかりの輪」の大阪のスタッフ住居に引っ越して、同所から実家との間を行き来するようにしています。


    ⑤吉田惠子

    「ひかりの輪」指導員の吉田惠子は、内観実践後に、より頻繁に実家に帰省するようになり、家事や病気の母の病院への送迎などを行うようになりました。

    両親が住む実家が福岡県内なので、最寄りの「ひかりの輪」福岡 教室に住んで、頻繁に実家との間を往復して、介護を行っています。


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    3 団体を挙げて、親の介護を支援したこと━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    内観の実践やオウムの総括によって、両親等の親族との関係を重視するようになった「ひかりの輪」は、以下の 通り、両親への介護等のために人事等を配慮し、その支援をするようになりました。

    ①介護のために実家近くに部署異動した指導員

    前記の通り、田渕智子と吉田惠子については、両親への介護等のために、両親が住む実家に近い「ひかりの輪」 施設に部署異動させる等して、団体が支援しました。

    ②ケアのために定期的に帰省する指導員


    前記のとおり、宗形真紀子の父母は、高齢者・身体障害者で、半身不随・難病などをかかえているため、宗形は 、物理的・精神的ケアのために2~3ヶ月に一度、定期的に数日間、東北の実家に帰省しています。その間、団 体では団体業務を調整し、宗形が一定期間実家に戻れる体制を整えています。宗形は、2007年に母親と再会して 以降、特に内観を受け、著作を出版した2010年から実家との往復が定期化しました。

    ③役員だったが親の介護等を理由に退会したケース

    2013年10月まで「ひかりの輪」役員・大阪支部教室長であった女性については、内観を実施し、両親への感謝と 恩返しの気持ちが募り、両親への介護の必要性が生じたことから、介護等に専念するため、「ひかりの輪」を退 会しました。団体では、その支援のために、体制を整えました。

    また、2013年末まで「ひかりの輪」役員であった女性についても、内観の結果、両親への感謝の気持ちが強まり 、両親と10年ぶりに再会するに至りました。その後、父親が死去し、彼女も退会に至りましたが、現在は病弱な 母親の近くで、母親を支えながら生活しています。「ひかりの輪」では、その退会のための体制を整えて、バッ クアップしました。

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    4 麻原の教義では、親のために
        退会・部署移動・帰省は許されない
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    なお、こうした「ひかりの輪」の実践は、オウム・麻原の教義への信仰があれば、両親の介護等のために、退会や部署異動、帰省する等ということは、決して許されることではなく、決してできないことであるということを、付け加えて記しておきたいと思います。

    オウム真理教の教義では、本人の修行の妨げになるという理由だけではなく、その親にも、「出家した子供の真理の実践を邪魔する悪業を積ませる行為」になるということで、厳しく批判されました。

    そして、このように両親を軽視・蔑視するような教義を有していたからこそ、出家信者の両親の代理人となって 当時のオウム教団を批判した坂本堤弁護士を殺害するという事件を、オウム真理教・麻原は引き起こしたのです。
    その反省から、故坂本弁護士のお墓参りをさせていただき、オウム真理教の出家問題の克服を誓わせていただきました。 (2009年4月18日)

  • ③外部監査委員会を設置、外部の監査・指導の受け入れ (2015年1月19日)

    「ひかりの輪」では、外部監査委員会を設置し、外部の監査や指導を受けています。
    これは「ひかりの輪」が、外部の意見を聞き入れながら運営されており、公安調査庁が主張するところとは実際に大きく異なり、閉鎖的・独善的・独裁的ではない現実をを示していると考えます。

    具体的には、外部監査制度の下で、「ひかりの輪」の役員・専従会員を中心に、監査委員によって、
      ①団体活動に関する定期的な聴取や、助言・指導を含む各種の監査を受けているとともに、
      ②自己反省法「内観」や、「修験道」の学習実践などの、精神的な指導
    をいただいております。

    上祐ら「ひかりの輪」指導員らは、監査委員の方を「先生」と呼び、そのご指導を会員と一緒にお受けしています。内観の実習や、修験道研修では、上祐らは、生徒・研修生という学ぶ立場となり、委員の引率・指導に従っています。

  • ④社会との様々な交流 (2015年1月19日)

    「ひかりの輪」は、以下の通り、様々な機会に様々な一般人や社会と交流しており、開放的な団体となっています。

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    1 入会しなくても参加できる団体活動
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      「ひかりの輪」の行事や活動--具体的には、講話会、懇親会、ヨーガ・気功行法、聖地巡り、セミナー等は、「ひかりの輪」に入会しなくても、誰でも参加することができます。また、講話会の多くは、インターネットで誰でも見られるように公開されています。
      つまり、「ひかりの輪」は、誰もがその活動を見ることができる、きわめて開放的な団体です。

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    2 識者との対談・講演・トークライブの実行
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     「ひかりの輪」では、主に上祐が中心となって、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット等のメディアや、トークライブハウス等において、識者やジャーナリスト等と対談や講演を行ってきました。
    そのようにして、外部の声に謙虚に耳を傾けるとともに、団体の考えや現状等を説明し、時には質疑応答を通じて、意思疎通をはかり、開放的で透明な組織となってきたのです。
      対談、講演等のテーマは、主にオウム真理教に対する反省・総括がメインです。

    (1)識者との対談 テレビ・ラジオ出演

       a 田原総一朗氏(ジャーナリスト)と対談
          2013年6月14日 文化放送『田原総一朗 オフレコ!スペシャル』

       b 大谷昭宏氏(ジャーナリスト)と対談
          2014年2月21日 東海テレビ『スーパーニュース』

       c ジャーナリストの有田芳生氏・江川紹子氏と、18年ぶりに対談
          2013年2月7日 テレビ愛知『山浦ひさしのトコトン!1スタ』

       d 藤井誠二氏(ノンフィクションライター)と対談
          2012年6月28日 朝日放送『キャスト』

       e 有田芳生氏、島田裕巳氏ほかとゲスト出演
          2012年11月25日 読売テレビ『たかじんのそこまで言って委員会』

       f 上祐が森達也氏と対談
          2012年4月16日 BSスカパー!『BAZOOKA!!!』

    (2)識者との対談 ネット番組・トークライブ

       a 上祐が有田芳生氏、鈴木邦男氏らと対談。
          2013年6月17日 『終わらないオウム』の共著者

       b 上祐が森達也氏(映画監督・作家)と対談。
          2013年4月18日「上祐史浩×森達也監督 映画『A』上映後スペシャルトーク」
         (東京・東中野の映画館「ポレポレ東中野」にて)

       c 上祐が家入一馬氏と公開対談。
          2014年3月13日(新宿・ロフトプラスワンにて)

       d 上祐が尾塚野 形 氏(ノンフィクションライター)と公開対談
          2013年4月29日 大阪市内にて

       e 上祐が鈴木邦男氏・有田芳生氏と対談
          2013年1月22日『オウム事件17年目の告白』出版報告

       f 上祐がザ・グレート・サスケ氏(プロレスラー・元岩手県議会議員)と対談
          2012年10月11日(新宿・ロフトプラスワンにて)

       g 上祐が鈴木邦男氏と「鈴木邦男ゼミin西宮 第13回」で対談
          2012年10月8日、兵庫県の西宮市内で

       h 上祐が中森明夫氏(評論家)と対談
          2012年12月3日、ニコニコ動画にて

       i 上祐が坂口恭平氏(実業家・建築家)と対談
          2012年7月24日、ニコニコ生放送にて。

       j 上祐が木村文洋氏(映画監督)と対談
          2012年12月26日、東京都内の映画館にて。

       k 上祐が鈴木邦男氏(一水会最高顧問)と対談。
          2013年10月21日
          札幌の出版社・柏艪舎主催「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」第11回

    (3)講演

       a 竹田陽一氏(経営コンサルタント・ランチェスター経営の創業者)
          2013年4月7日、福岡市内の講演会で上祐と共に講演。

       b 上祐が飛松五男氏(元兵庫県警察官、テレビコメンテーター)、
           鈴木邦男氏と姫路で対談・講演
          2014年6月24日「飛松塾in姫路」

    (4)被害者の方との対談

       a 上祐がさかはらあつし氏(映画監督・作家・地下鉄サリン事件被害者)と対談
           2014年6月24日「飛松塾in姫路」

      上祐が、飛松五男氏(元兵庫県警察官、テレビコメンテーター)の招待で「オウム真理教ならびに、その事件の反省・教訓」の資料を配付し講演・対談した2014年6月24日の姫路では、地下鉄サリン事件の被害者でもあるさかはらあつし氏も加わっての対談となりました。

    ※2014年以降のマスコミ出演、対談・講演・トークライブ等につきましては、以下の記事をご覧ください。

    ●上祐のマスコミ・ネットへの出演等
    ●上祐のトークイベントでの対談・講演等
    ●スタッフのマスコミ・ネットへの出演等
    ●スタッフのトークイベントでの対談・講演等


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    3 大学(大学生)や宗教学者等の研究の受け入れ
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      「ひかりの輪」は前記の通り、オウム・麻原に対する反省・総括に基づく活動を展開していますので、国内外の大学(大学生)や宗教学者から研究対象として協力してほしい旨の要請がしばしば寄せられます。
      「ひかりの輪」は、そのような研究への協力を通じて、少しでもオウム・麻原のような存在の再来を防ぐことができればと考え、協力要請を極力受け入れてきました。また「ひかりの輪」は、宗教のみならず、宗教が生み出すテロなどの関連分野の学者への研究協力も行ってきました。その主なものを以下に述べます。

    (1)宗教学者への協力

       a.I・B博士(ロンドン大学名誉教授)

       2014年7月20日に、世界的に知られるイギリスの宗教社会学者・I・B博士が研究目的で来日し、上祐が面会しました。オウム真理教から現在の「ひかりの輪」までについて、様々なご質問にお答えしました。

     ・同博士について
       R大学社会科学部教授:専攻は社会学、宗教社会学で、新宗教の実証的研究は世界的評価を受けています。著書に『ムーニーの成り立ち』、『新宗教運動・実用的解説』など。新宗教に関するトラブル解決のための情報センター「インフォーム」の活動によって、2000年2月「大英帝国第4級勲爵位」に叙されています。

      c.F博士(イスラムテロ研究家・アメリカ)

       イスラムテロ研究の権威であるアメリカのF博士は、グループ・ダイナミックス論という論を展開しており、グループ内の構成員が互いに過激化を煽っていく作用や過程についての研究を行っており、どういった過程で自爆テロを起こしたのか、各人の心の変遷を研究しています。
       団体では、オウムが事件を起こすことになった背景、当時のオウムの組織構造、メンバーの考え方など、オウム過激化の過程についてのインタビューに協力してきました。F氏は、イスラム系の団体を研究する上での参考にするとのことでした。情報交換を継続中です。

       d.G研究所への資料提供

       ◎◎大学・G研究所は、オウム事件についての研究論文をたびたび発表し、同所のH教授はオウム事件に関する本を翻訳出版する等、オウム事件について強い関心をもって研究しています。
       「ひかりの輪」では2011年9月、同研究所にて同教授らと面会の上、「ひかりの輪」の資料や、オウムの総括に関する情報等を、同研究所に一式ご提供しました。

    (2)大学(大学生)への協力

       a.I大学法学部のゼミ

       「ひかりの輪」では、オウムの反省・総括に基づき、I大学法学部のゼミにご協力してきました。すなわち、2009年11月17日と2011年6月28日に広末が、2013年10月8日に上祐ならびに広末等が、ゼミに出席し、学生や教員からの質問に答える等して、その研究に協力しました。

       b.J大学文学部の学生

       J大学文学部社会学専攻で、社会学のK教授の指導の下、元オウム真理教信者の調査・研究をしている学生・L氏のゼミ論・卒業論文のための調査に、2013年10月以降、協力をしている。研究内容は以下の通り。
       〈研究名〉「ひかりの輪の会員の方のライフヒストリー調査」
       〈目的と概要〉:「一部の信者の方が、地下鉄サリン事件後も、教団に所属しつづけた理由を明らかにする」という目的で、ゼミ論・卒業論文に取り組む。
       事件を機に多くの信者の方が脱会していったなか、なぜ約1000人もの人が教団に残るという選択肢をとったのか、単に経済的な理由だけではなく、一人一人の人生に深く複雑な理由があるに違いないと考え、会員にインタビューを行い、その理由を、客観的かつ中立的視点から分析・考察していく。
       L氏は、すでに、「ひかりの輪」の勉強会、聖地巡り、内観に参加してフィールドワークをするとともに、会員との交流を通じた研究を行っています。現在までに、元オウム信者である「ひかりの輪」専従会員が長時間のインタビューに協力しました。
       また、ひかりの輪外部監査委員のA教授が運営に関与する内観研究所での1週間の集中内観にも取り組みました。

       c.M大学社会学部の学生

       M大学社会学部学生のN氏が、2012年夏より「ひかりの輪」の取材を開始し、2012年12月、「修行」をテーマとした映像作品「ひかりの輪のひとびと」(20分弱の作品)を卒業制作として制作。大学に提出し文化祭でも公開した。上祐の講話会や、外部監査委員B氏による出羽三山の修験道研修の模様、各地の聖地巡り、「ひかりの輪」の活動の模様、会員へのインタビューが収録されています。

       d.O大学の学生

       O大学の写真家・P氏による写真作品の制作に協力しました。
       宗教が誤解されている状況の誤解を解くために、「ひかりの輪」を題材に写真作品を撮り(外部監査委員・B氏による出羽三山での修験道研修にも同行)、サイト、展覧会等で展示を企画しました。

       e.Q大学の研究室

       Q大学・S教授(心理社会関係の学科)のゼミの大学生のグループが、「ひかりの輪」を直接訪問して研究し、「ひかりの輪」役員に対するインタビューと、「現代においてひかりの輪の会員である意味」というテーマの研究を行った。学生らは、Q大学の宗教社会論の「宗教が関係すると思われる事件を取り上げ、そこに現れた宗教と社会との関連、共生や敵対について論じなさい」というレポート課題からこの研究を行うことにしたとのことであった。
       オウム事件の時にはまだ小学1年生だったという学生らは、ひかりの輪のホームページや、オウムの総括文書等、数百頁にわたる資料をじっくり読んだ上で、熱心な研究を行い、多くの質問を行いました。オウム事件や「ひかりの輪」の実態、さらには宗教というものの問題等についての理解が深まった等の感想がありました。
       その結果、「ひかりの輪」が選択した、「オウム真理教の問題から逃げるのではなく、真摯に向き合い反省総括や被害者賠償をして生きることは、一つの責任の取り方であると考える」という結論を導き出し、その内容を、2009年11月25日に行われたQ大学ゼミナール大会にて、『オウムと共に生きる~ひかりの輪インタビュー~』として発表しました。


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    4 被害者の方との交流と協力
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      地下鉄サリン事件被害者で映画監督でもある、さかはらあつし氏と、「ひかりの輪」は2014年になって交流を続けています。
      さかはら氏は地下鉄サリン事件をめぐる自らの体験を著書にしていますが(『サリンとおはぎ』講談社)、オウムをテーマにした映画の制作を通じてオウムを克服していきたいとのことで、「ひかりの輪」も映画制作に協力しています。
      また、さかはら氏は「ひかりの輪」の聖地巡礼に一部同行したり、下記の写真の通り、上祐と公の場で対談したりもしており、本年(2015年)には上祐と同氏との対談書籍が刊行される予定です。

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    5 広報部による対外活動
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    (1)報道機関等への対応

      「ひかりの輪」広報部では、報道機関等からの問い合わせ、取材申し込みに対して、可能な限り迅速に対応し、団体活動の透明化を図っています。その成果については、これまでの多数の報道実例等を見ても明らかです。

    (2)地域住民への対応

      「ひかりの輪」広報部では、団体施設の地域住民への情報提供に努めるとともに、申入れ等に対して誠意をもって対応し、不安解消に努めてきました。
      入居するマンション管理組合に対して、毎月定期的に活動報告書を渡して、活動の報告等をしています。また住民組織に対しても、話し合いの申入れや、団体の考えを伝えることに努めています。地域住民向けホームページも開設して、広く情報提供をしています。
      なお、地域住民対象に限らず、「ひかりの輪」は、各種サイトを通じて、その活動内容や思想を一般市民に広く伝えて、団体活動の透明化を図っています。

    (3)行政機関への対応

      「ひかりの輪」広報部は、警察や公安調査庁からの捜査、調査協力依頼や、その他の官公署からの要請、問い合わせに対して迅速に対応し、団体活動の透明化を図っています。

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    6 オウムの反省・総括の出版活動
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       「ひかりの輪」では、オウム・麻原についての徹底的な反省・総括に基づき、その内容を、以下の通り、一般の出版社を通じて出版し、社会に広く流布してきました。
      すなわち、上祐が2012年に『オウム事件 17年目の告白』(扶桑社)を、2013年に『終わらないオウム』(鹿砦社)と『危険な宗教の見分け方』(ポプラ社)を、2010年には宗形が『二十歳からの20年間--"オウムの青春"の魔境を超えて』(三五館)を、それぞれ出版しています。
      その他にも、長編の対談の雑誌記事が数冊、出版に協力した書籍を入れると10冊近くとなり、今後も、自著4冊、長編の対談雑誌記事1冊などが予定、または検討されています。
      これらの活動は、今後同様の過ちに陥る人が出ないよう、同じ悲劇が繰り返されないよう、多くの人びとに役立てることを目的に行ってきましたが、出版を通じて、社会との意見交換が深まり、団体の透明性・社会性を高めることにもなりました。

    (1)『オウム事件 17年目の告白』
       (扶桑社:上祐史浩著、有田芳生検証:2012年12月17日)

      オウム真理教時代から現在の「ひかりの輪」までを語り、オウム事件の反省、麻原信仰の反省・原因・脱却の道、麻原の正体としての精神病理、二度と同様の事件が起きないようにするための考えを掲載しています。
      また、オウム問題に詳しいジャーナリスト・参議院議員の有田芳生氏による検証寄稿や、同氏と上祐との対談もあわせて掲載されました。
      なお、上祐への印税収入は、税金等の経費を除いて全て、オウム事件の被害者団体(オウム真理教犯罪被害者支援機構)に振り込みました。
      大きな出版社から数万部の発行となり、社会における麻原・オウム信仰の問題の理解、現役(のアレフ)信者ならびに脱会した信者の麻原・オウム信仰の脱却促進や入会の抑止に、大きな影響を持ったと思われます。

    (2)『終わらないオウム』
      (鹿砦社:上祐史浩、鈴木邦男、徐裕行著:田原総一朗解説:2013年5月30日)

      内容は、上祐と、元オウム幹部・村井秀夫を殺害し上祐の命をも狙っていたという徐裕行氏と、両者をよく知る鈴木邦男氏(新右翼団体「一水会」最高顧問)との3名による鼎談、対談によって構成されています。
      そして、出版社が、「"オウム以前"の「連合赤軍」。"オウム以降"の「ネット右翼、在特会」といった、20周年で発生する「オウム」的なもの=日本の暗部にわれわれは今、どう立ち向かうべきなのか?」(「鹿砦社出版ニュース」)と伝えているように、オウム的なものの再発防止の道に関して考察しています。

    (3)『危険な宗教の見分け方』
      (ポプラ社:田原総一朗、上祐史浩著:2013年11月5日)

      田原総一郎氏との対談の中で、麻原・オウムの盲信の原因とそれからの脱却、そして、宗教やスピリチュアル的なものにどのように対処すれば、危険を回避できるかについて述べています。
      大きな出版社から数万部の発行となり、社会における麻原・オウム信仰の否定とその問題の理解、現役(のアレフ)信者ならびに脱会した信者の麻原・オウム信仰の脱却促進や入会の抑止などに大きな影響を持ったと思われます。

    (4)『二十歳からの20年間--"オウムの青春"の魔境を超えて』
      (三五館:宗形真紀子著:2010年2月24日)

      自身が脱却するのに長年を要した、オウム真理教・アレフ・麻原の修行が、いかに人を、自己中心的で傲慢な「魔境」と呼ばれる精神状態に導くのかということについて、指摘・批判しています。
      また、麻原やオウム真理教を選んだ、過去の自身の心の問題について、実体験と心の軌跡を赤裸々に記すことで、その脱却のプロセスまでを、二度と同様の事件が起きないようにするための教訓として示しています。
      オウム真理教時代に、麻原による薬物洗脳実験、本人に知らせない形でのLSDの投与他多数の、一歩間違えれば死んでいた(実際に 死亡した者が複数いる)洗脳被害の経験があり、その悲惨なオウム真理教の実態を告発しています。
      また、自身が、そこまでのことを「修行」として受け入れてしまうほどの精神状態にあったことから、人がそのような「洗脳的行為を受け入れるに至る心のプロセス」や、「心の問題(魔境)」について指摘しています。

  • ⑤宗教から哲学教室への変革 (2015年1月19日)

    「ひかりの輪」は、これまで、その思想や実践において、麻原・オウム真理教の信仰や教義や性質からの改革(「脱麻原」)を行ってまいりましたが、2013年までには、宗教団体ではなく「哲学教室」としての改革を実現するまでの、大きな変革に至りました。
    以下、その点について詳述します。

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    1 哲学教室への改革に至る前の諸改革
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    本格的な哲学教室への改革は、2013年に結果を結びましたが、これは発足以来の継続的な実践の結果として実現したものでした。その経緯を簡潔にまとめて説明いたします。


    (1)団体発足時:
         従来の宗教とは違う「21世紀の新しい宗教」として開始


    「ひかりの輪」は2007年3月にアレフから脱会した上祐ら中心メンバーが、同年5月に設立しましたが、この当時から、すでに、従来の宗教とは違った「21世紀の新しい宗教」「新しい思想」を目指すことを掲げていました。

    それは、従来の宗教の最も悪い点を凝縮していたともいえるオウム真理教と麻原に対する反省・総括に基づく方針でした。

    以下は、現在は掲示していませんが、当時を確認するために、その理念を「ひかりの輪」公式サイトに掲載したものをご紹介します。

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    ○21世紀の新しい思想を創る
    (2007年3月1日)

    私たちの課題は、新団体を創ることではありません。 理想は、21世紀の新しい宗教を創る、ということ。

    新しい宗教を創らずに、別のオウムを作るなら、 単なる分裂騒動です。 それは、意味がありませんし、そういうことは起こらないと思います。(略)

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    ○新団体の基本的な性格(2007年4月6日)


    旧教団の事件が、その宗教によって起こったのに、なぜ新団体は宗教を行なうのか、という質問をされることがあります。

    私たちは、旧教団の事件が、その宗教教義に一因があったということを深く受け止め、オウム真理教の宗教教義の総括だけでなく、カルト教団を宗教的な構造から、従来の宗教全般に渡る問題までを分析・検討して、そういった従来型の宗教を乗り越えた新しい宗教ないしは思想を実践しようとしています。

    よって私たちは去年から、「新教団」ではなく「新団体」と表現してきました。これは、新団体の性格が、「従来の宗教団体」のものではないという意味合いが込められています。(略)
    具体的には以下のような原理、原則を考えています。

    ①人を神としないこと
    特定の人間を神ないし神の化身として絶対視しない。一般で言う開祖・教祖を設けない。例えば、新団体の代表は、団体構成員の先輩・先達であり、あくまで不完全な人間である。

    ②各人にあった実践を認めること
    人間を神としないだけでなく、観念上の崇拝対象である神格や、実践する教えについても、唯一絶対のものは設けず、人それぞれが自分にあったと思うものを 実践、利用すればよい。よって、表現としては、崇拝対象と言うよりは、神聖な意識を引き出す象徴物と位置づけて、教えも、その人にあった方便・手段と位置 づけるべきである。

    ③ 団体は衆生に奉仕すること
    団体は、上記の通り、その会員・利用者に対して、その団体を上に置いて、団体を絶対視させるのではなく、団体が、会員・利用者に対して、その心身の浄化・癒しのために奉仕することに力点を置くものとする。

    なお、現実の問題ですが、団体が変化していくためには、所属する人全体の意識が変化する必要があり、その結果として、私を初めとするグループは、2004年頃にアーレフにおいて代表派(上祐派)が発足して以来、組織を徐々に変革させてきました。すなわち、ソフトランディングさせてきたということができます。

    これは、旧団体を反省し、やり直していくにしても、その過程が急激すぎるならば、出家修行者や在家信徒がその流れについて来れず、別にご説明した被害者・遺族の方々への賠償や信者の生活を確保することができないほどに、団体組織が崩壊する可能性があったからだということがあります。

    よって、これまで、私たちの対応の遅れ、不適切な表現、説明の不足によって、一般の皆さんには、新団体に関する様々な誤解が生じていると思いますが、今後の努力を積み重ねて、実行をもって、正しい理解が深まるように努力していきたいと考えております。
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    (2) 2012年頃:「新しい智恵の学びの場」と自己を再規定


      そして、「ひかりの輪」は、2012年頃からは、すでに「宗教」という言葉から離れ始め、「新しい智恵の学びの場」と自己規定するようになりました。以下は、当時の「ひかりの輪」公式サイトに掲載したものです。

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    ○ひかりの輪とは何か--宗教ではなく、新しい智恵の学びの場
      
    2012年10月23日 代表 上祐史浩

    ◎宗教ではなく、新しい智恵の学びの場

    ひかりの輪は、宗教的な学習は行っていますが、特定の超越者・絶対者を信じる団体ではありません。すなわち、「宗教」ではなく、これまでの宗教というもののさまざまな問題を越えた、21世紀のための「新しい精神的な智恵の学びの場」です。その意味で、いわば、「宗教の学習センター」、「スピリチュアル・アカデミー」といった性格を有しています。

    ひかりの輪は、一人一人の中にある神聖な意識、すなわち、「万人・万物への愛(慈悲・博愛)」を育むことを最も大切にしています。神仏というものがあるならば、まさに、その一人一人の中にある神聖な意識だと考えています。

    宗教が説く「神」などの崇拝対象は、一人一人の神聖な意識を引き出すシンボル(象徴)であり、それ自体が唯一絶対ではなく、貴方が必要でなければ持つ必要 はないし、貴方に有益であれば、貴方に合ったものを尊重すればよく、人によって違ってよいと考えています。これは、宗教間の対立を越えて、諸宗教の融和をもたらす思想でもあります。


    (3)2013年以降、哲学教室」に改編する正式な決定をした

    さらに、2013年には、「ひかりの輪」は自らを「哲学教室」と規定するに至りました。


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    2 哲学教室への転換の契機
        :2013年夏の上祐と田原氏との対談

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    「ひかりの輪」が、「宗教」ではなく「哲学」と自己を規定し始めた重要な契機は、2013年夏に行われた上祐とジャーナリスト・田原総一朗氏との対談でした(対談は、以下の書籍・ラジオにおいて行われました)。

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    『危険な宗教の見分け方』(ポプラ社)より

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    ◎宗教じゃないよね

    田原 ところで「ひかりの輪」って宗教じゃないよね。
    上祐 はい。人生を有意義に生きるために、仏教などの思想、哲学を学んでいますが、特定のものを崇拝はしませんから、宗教ではありません。 また、仏教など東洋思想に加えて、欧米発の心理学や哲学も学んでいるので、東西の思想哲学の学習教室と言えると思います。 この前、ラジオ番組に出演するために田原さんにお会いした際に、田原さんが宗教と哲学の違いを話されていましたが、それを聞いて、ひかりの輪には「哲学」という言葉がしっくりくるなと思いました。(p183)


     ○2013.6.21放送「田原総一朗のタブーに挑戦! アベノミクスは成功するのか?」〈田原総一朗、上祐史浩との対談について語る〉より

    ◎ひかりの輪は宗教じゃない、哲学に近い
      宗教じゃない、宗教じゃない、宗教じゃないよ。あれは宗教じゃないよ。
      つまり彼は、あの麻原彰晃をいまでも信仰してるアレフの会ってあるわけね。これは宗教です。麻原を一番の神として。
      で、彼は、そのそういうオウム、麻原を全面的に批判するひかりの輪という、これは宗教じゃないんですよ。
      麻原を批判し、オウムを批判し、人間とはいかに生きるべきか。
      どっちかというと哲学に近いのね。ひかりの輪っていうのは。
    (司会:ということは上祐さんは、宗教を、宗教から抜け出て、そういう集団を作っていると考えて、そう感じられました?田原さんも。その怖さを身をもって知っているからですかね。)
     よーく知ってる。そこのところを上祐さんに聞いたわけ。

    tahara3.JPG
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    3 2013年12月
    :基本理念を改正し、正式に哲学教室へ転換を決定

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    2013年12月、「ひかりの輪」は「基本理念」を発足以来初めて改正し、団体を「思想哲学の学習教室」「哲学教室」と正式に位置付けるに至りました。以下は、改訂された「基本理念」の抜粋です。

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    ○「ひかりの輪」基本理念(2013年12月17日改正)

     私たち「ひかりの輪」会員は、以下の基本理念に従って行動し、全ての人々、生き物に対して、奉仕していくことを、ここに誓う。(中略)

    2,宗教ではなく、「宗教哲学」を探求していく
      一般に宗教とは、「神または何らかの超越的絶対者、あるいは卑俗なものから分離され忌避された神聖なものに関する信仰・行事」と定義されており(※1)、その実践においては、崇拝対象に対する疑問や理性による考察を許さない絶対的な信仰や、行きすぎた盲信を伴う場合もある。
    しかし、私たちは、次項以降に述べる理由により、特定の存在に対する絶対視や盲信を否定するとともに、人間から分離された超越的絶対者を崇拝することなく、理性を十分に維持して、私たち自身の内側や周辺の現実世界の中に神聖なる存在を見いだして尊重していく実践を行う。
    これを正確に表現するならば、「宗教」ではなく、「宗教一般の本質ないし、あるべき姿を自己の身上に探求し、理性にとって納得のゆくものとして理解しようとする」とされる「宗教哲学」(※2)の実践といえるものである。
    (※1)岩波書店『広辞苑』
    (※2)岩波書店『岩波 哲学・思想事典』

    (※なお、基本理念は2015年にも、さらに改訂されています) -----------------------------------------------------------------


    以下は、上記理念を表現し直し、「ひかりの輪」公式サイトに掲載したものです。-----------------------------------------------------------------

    ひかりの輪とは--東西の幸福の智恵、思想哲学の学習教室
       2014年10月 代表 上祐史浩

     ひかりの輪は、物に限らず、心の幸福のために、仏教などの東洋思想や心理学などの東西の幸福の智恵・思想哲学を学習・実践する教室です。
      その教室の学習の中で、仏教、神道、修験道、仙道、ヨガ・ヒンズー、聖書系の宗教の思想哲学の学習は行っていますが、特定の教祖・神・教義を絶対視することはなく、宗教ではありません。
    また、学習の対象には、物心両面の幸福に役立つと思われる、心理学、西洋哲学、自然科学が含まれています。

    ◎宗教ではなく宗教哲学として:理性で宗教を解釈し活用する
      宗教は、崇拝対象に対する疑問や理性による考察を許さない絶対的な信仰や、行きすぎた盲信を伴う場合があります。
      しかし、宗教やその解釈の一部には、盲信を必要とせず、理性に基づいて納得できるものがあり、それを「宗教」ではなく、「宗教哲学」と呼びます。
      例えば、仏教も、大学の専攻に仏教哲学・東洋哲学といった言葉があり、ダライラマ法王も、仏教は、哲学・科学・宗教を含んでいると語っています。
      宗教は、盲信という弊害があります。その一方で、その一部には、人の幸福のために、合理的でかつ奥深い智恵・人生哲学もあります。
      そして、宗教の弊害を避け、その一部から、幸福の智恵を抽出することは、皆さんにとって、人生の大きな宝となるのです。
      以上のとおり、「ひかりの輪」は「宗教」ではない、「宗教哲学」の実践を目指す方向性を明らかにしました。
    (写真は、2013年の東京や大阪での上祐の講義・講話のようす)


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    4 2014年2~3月
        :哲学教室への改革に合わせた施設改革を開始
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    翌2014年の2月から3月にかけて、哲学教室への改革にふさわしい団体施設の改革を開始しました。すなわち、3月11日に2つの新しい規定「思想哲学の学習教室への改革にともなう団体活動の場に関する規定」、「教室内装に関する申し合わせ事項」を定めて、以下の趣旨の改革を行いました。

      1.「道場」の呼称を廃止し「教室」と呼ぶこと
      2.恒常的な祭壇を廃止(仮設祭壇のみ)。
      3.三仏を廃止(正面の壁は釈迦のみとする)。
      4.室内のインテリアに非宗教的なものを多用すること。
      5.上記にともない大黒天仏像も事実上廃止。

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    5  2014年5月:エンパワーメント廃止を改めて確認、
         ヒーリングを導入

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    2014年の5月には、公安調査庁によって誤解されていたエンパワーメントに関して、新しい活動規定「ヒーリングおよび瞑想指導に関する規定」を制定し、改革を行いました。その趣旨は以下の通りです。

    ①エンパワーメント類は改めて廃止をし、ヒーリングを実施すること。
         (なお公安調査庁が指摘する「弥勒金剛法具エンパワーメント」は、2011年に廃止済であるところ、あらためて廃止を確認した)
    ②ヒーリングの指導者を絶対視、神格化しないこと。
    ③ヒーリングの料金は一般的なスピリチュアル事業で良心的な範囲にすること。

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    6 2014年9月:
        哲学教室への完全な転換のための様々な改革①

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    2014年9月には、哲学教室への完全な転換を行うため、新たな規定「思想哲学の学習教室への改革を推進するための活動規定」、「教室活動の改革に関する申し合わせ事項」を制定し、会員にも周知しました。その趣旨は、以下の通りです。

    ①祭壇の完全な廃止(=仮設祭壇も廃止)

    仮設祭壇を含めて、祭壇の設置や使用は完全に廃止しました。以下は、祭壇が撤去された各教室の内部です。

    ◎東京本部教室・兼上祐の自室


    ◎名古屋教室


    ②供養等の儀礼の廃止

    供養の儀礼の体験・学習や、そのための祭壇(のようなもの)の仮設を一切行わないこととし、祭壇と供養の儀礼を完全に廃止し、思想哲学の学習教室として、よりふさわしい形態としました。

    ③大黒天関係の法具の破棄など

    大黒天関係の法具については、「ひかりの輪」では、麻原・オウム信仰の反省の象徴と位置付けてきましたが、公安調査庁は正反対に、麻原信仰の象徴という事実に反する主張を行うので、社会と「ひかりの輪」との融和の障害になることも考えられ、正式に廃止しました。

    ④三仏の完全な廃止

    同年3月の活動規定によって、正面中央の仏画を釈迦とすることは維持されていましたが、本規定によって、それも廃止され、三仏は完全に廃止されました。

    ⑤聖音水の廃止

    聖音水については廃止し、瞑想修行の前に瞑想用ハーブ茶などを用いたり、浄めのための水には、聖地のわき水等を活用したりすることとしました。

    ⑥密教修行等の廃止

    「ひかりの輪」では、仏教教義の中では、初期仏教や大乗仏教の思想を参考にしているにすぎませんので、密教の修行は廃止しました。

    ⑦哲学教室にふさわしい教材への改革

    「ひかりの輪」で従来使用していた教本・CD・DVD・HPについては、上記の改革の理念に適合するよう大幅改訂、または破棄する決定をしました。

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    7 2014年10~11月:
    哲学教室への完全な転換のための様々な改革②

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    上記改革を進めるため、2014年10月には、専従会員に関する規定をあらためて定め、オウム真理教の出家制度ではないことの確認と、専従会員の個人資産保有の体制を作り、また、同年11月には、思想哲学の学習教室にふさわしい用語や概念の使用に関する規定類が定められました。

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    8 一連の改革は団体内外に広く認識されたこと

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    以上に述べた一連の改革は、団体の内外で広く認識されています。それは以下の通りです。

    ①田原総一郎氏

      ジャーナリストの田原総一朗氏は、前記ラジオ放送において、「ひかりの輪」について、宗教ではなく哲学に近い、麻原を全面的に批判している旨を述べました。

    ②ウィキペディア

      インターネット上のフリー百科事典であるウィキペディアでは、「ひかりの輪」について、宗教団体というより仏教系哲学サークルに近いと紹介され、その評価が定着しつつあります。
       「○ひかりの輪
          2013年頃から"宗教団体"としてではなく、"仏教哲学サークル"として
          の活動に近いものになってきており、不定期で「哲学セミナー」をUstream
          で動画配信している。

    ③祭壇等の廃止を確認した会員・非会員・外部監査協力者

    「ひかりの輪」の活動に参加した会員・非会員・外部監査協力者からは、「ひかりの輪」施設内の祭壇の有無を問うアンケートを多数徴収していますが、祭壇があったという回答は全くありません。

    ④施設見学した報道関係者、祭壇廃止を報道したテレビ局
    「ひかりの輪」は2014年10月15日に、全国4カ所の施設を報道関係者の見学に供しましたが、その際、報道関係者から徴収したアンケートの中にも、施設内に祭壇があったという回答はありませんでした。現に、祭壇がなくなっている旨の報道もなされています。

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    9一連の改革により、公安調査庁が批判した事項は
    全て解消されたこと

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     この一連の改革によって、かねてから公安調査庁が「麻原隠し」の根拠であるとか、オウム真理教と同一であると、事実に反して主張されていたものは、一切排除されました。
      すなわち、祭壇、三仏、大黒天、神柱、聖音水、エンパワーメント、密教、出家制度等です。
    仮に、これらが本当に公安調査庁がいうように「麻原隠し」の行為だったのであれば、麻原に帰依する限り、「ひかりの輪」はそれを排除できなかったはずなのではないでしょうか。

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    10 公安調査庁の恣意的な対応の疑惑

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     「ひかりの輪」は、公安調査庁に対して、一連の改革後も依然として「麻原隠し」の疑惑が生じる事柄があれば、その根拠と共に示していただけるように要請しましたが、一切示されませんでした。
      疑惑があれば指摘し、麻原の許可がなくてもそれを解消できるかを試してこそ、真実がわかるはずですが、そうしないという事実は、「初めから観察処分更新のための調査をしているのではないか」という疑惑が生じます。

  • ⑥様々な意味で麻原から完全に離脱 (2015年1月19日)

    上記の改革に加え、「ひかりの輪」は、以下の通り、物理的にも様々な意味で麻原から完全に離れていたのであり、2018年7月に麻原が刑死して以降は、なおさら麻原が主宰者であったり、麻原に従ったりするということはありえません。

    (1)「ひかりの輪」スタッフは、麻原と面会する意思も、法的な権限もなかったこと

    「ひかりの輪」のスタッフは、麻原の刑死前は、麻原と面会したことはありませんし(確定死刑囚だったので、法的に面会は不能)、麻原が刑死して以降は、そのようなことがないのは当然です。

    (2)麻原は長年、家族を含めた何人に対しても面会を拒絶していたこと


    また、麻原自身、麻原の刑死前、長年にわたって、自身の家族や弁護人とすら面会をしておらず、何人に対しても面会を拒絶していました。

    (3)麻原は、刑死したのであり、いかなる意味でも、主宰者たりえないこと


    周知のとおり、麻原は2018年7月に刑死しました。もし今後も仮に観察処分更新が認められれば、麻原が死亡しているにもかかわらず、その死亡者が「主宰」している団体として「ひかりの輪」に観察処分を行うという、幽霊話にも似た滑稽な状況に陥ってしまいます。
    この滑稽さ、架空性は、「麻原隠し」の主張にも似ています。

  • ⑦オウムの脱却・払拭の歩み (2015年1月19日)

       以上の「脱麻原」「反麻原」の活動に加えて、「ひかりの輪」が、その発足以来続けてきた改革努力について述べます。

    (1)観察処分の適否の審査は、観察処分更新請求時点(2014年12月)の状況を対象にされるべきであること

      
    当然ながら、観察処分の適否の審査においては、観察処分更新請求の時点、すなわち2014年12月における「ひかりの輪」の状況が処分要件を満たしているか否かが審査されるべきです(※2022年時点で「ひかりの輪」は2020年12月に更新請求された第7回更新の観察処分を受けていますが、この記事は前記の通り2014年12月更新請求〈第5回更新請求〉に対する団体側の主張書面に基づいて作られているため、上記の記載となっていることをご了承ください)。

       このことは、団体規制法の第5条において「引き続き当該団体の活動状況を継続して明らかにする必要があると認められるときは、その期間を更新することができる。」とされていると同時に、第6条において「当該団体の活動状況を継続して明らかにする必要がなくなったと認められるときは、これを取り消さなければならない。」とされていることからも明白です。

       しかし、「ひかりの輪」においては、次に示すように、アレフ脱会前の2005年から2014年12月に至るまで、年を追うごとに、その構成員・団体の麻原やその教義に対する考え方は、大きく変化してきている事実があることを踏まえなければなりません。

      詳細は後にも述べますが、アレフ脱会前にさかのぼり、ここでは大まかな変遷のみ記しておきます。


    (2)2005年前後
    アレフ内部での対立


       アレフ(当時はアーレフ)脱会前に、アレフ内部において、上祐らが「代表派(上祐派)」を発足させた2005年前後は、麻原を盲目的に信奉する「アレフの主流派」と対立し、アレフの中で、オウム真理教事件を振り返り、麻原や教団の現実を見る独自の活動を本格化させた時期です。

       アレフ内部の麻原を教祖とする体制の中に所属する中、麻原やオウムの問題点を指摘し続け、アレフ内部の信者たちに、現実を伝える活動を行いました。代表派の人々は、自身が、オウムや麻原の実態を知る中で、懸命にその作業を行い、麻原を絶対とする教えから離れていきます。変化には個人差もあり、麻原に依存する傾向との闘いの時期でした。
       しかし、この過渡的な時期から、人によって個人差はあるものの、徐々に麻原に対する相対的な見方が深まっていき、2006年後半からはさらに大きな変化が始まっていきます。


    (3)2006年後半から 脱会の準備麻原の教材の破棄


       まず、2006年10月から11月に、アレフを脱会して、新団体を発足させる上での件等として、「麻原・オウム真理教の教材」の扱いに関して、専従会員の会合が繰り返し開かれました。
       その中で、麻原に対する依存から完全脱却するために、その教材を一切破棄することを決定しました。
       その後、「アーレフ時代の全ての教材」まで破棄するように拡充されました。


    (4)2007年 アレフを脱会、「ひかりの輪」の発足

       次に、翌2007年になると、

    ①3月までに、麻原の教材の破棄作業がほぼ完了し、アーレフを正式に脱会し、

    ②上祐らを中心に、オウム時代のヴァジラヤーナ活動の詳細な総括・反省や、そのグルイズムやヴァジラヤーナ教義などの緻密な反省・修正がなされて、脱会してきたアーレフの信者にも送付するとともに、ひかりの輪の公式HPで発表し、

    ③5月に「ひかりの輪」が新たに設立されるとともに、専従会員全体で、麻原や麻原の教義を乗り越えるエッセンスを記した団体の基本理念・会則が採択され(この基本理念・会則は非専従会員にも読了が要請された)

    ④その後も、上祐らを中心として、オウム教義の否定が繰り返されるとともに、新しい団体の新しい思想が提唱され始めました。

    以上の、2005年から「ひかりの輪」発足の2007年に至るまでの経緯に関する、より詳細な事実関係は「オウム脱却から『ひかりの輪』設立の経緯の詳細」の記事もご覧ください。


    (5)2008年 オウム時代の総括を公表

    さらに、2008年に入ると、その前半から、以下のような徹底した反省・総括の取り組みがなされました。

    ①団体によるオウム時代の詳細な総括
    オウム時代を時系列に詳細に分析し、麻原やその教義への信仰に関する具体的かつ詳細な反省をした総括を行いました。専従会員全員で話し合った上、役員全体で採択した総括文書が作成されました。


    ②団体による心理学的な知見からの詳細な総括
    心理学的な知見や、麻原の幼少期からの人格を調査した外部の資料を含めた広範な資料に基づいて、麻原が人格障害者であったと結論づけた総括(その1その2)を行いました。役員全体で採択した総括文書が作成されました。

    ③役員を初めとする専従会員・非専従会員個人が、自分自身のオウム時代等を振り返って、詳細な反省・総括を繰り返してなし、それを文書にまとめる作業を繰り返しました。そして、これらは、記者会見やHPで広く社会に公表されました。なお、以上の総括については、後でも詳細に述べます。

    ④オウムの教義の否定や新しい教義の提唱に関する多様・広範な取り組み 上祐らによる多数の講話、会員向けメッセージ、教本などによって、オウム時代の教義の反省と、それを乗り越えた新しい思想の提唱がさらに繰り返し行われました。その成果は、その後の特別教本等に結実しています。

    ⑤オウムの総括作業により、過去を反省し、長らく両親との連絡を絶っていた専従会員が、連絡を回復しはじめました。


    (6)2009年 内観、慰霊行事、被害者賠償契約の締結、総括の講演

    ①外部の内観の専門家(2名)を「ひかりの輪」にお招きし、刑務所等の矯正施設でも用いられている自己反省法「内観」を「ひかりの輪」の役員はじめ主な会員で実施し、これまでのオウム・麻原・自分自身の自己中心性に対して、より深い反省を深めました。また、長らく両親等との連絡を絶っていた専従会員が、連絡を回復するようになりました(詳細は前記の通り)。

    ②「内観」から気づかされた親子関係の重要さを「ひかりの輪」の思想の枢要に据え、親子関係の破綻からオウム問題が発生、坂本弁護士事件という外部社会への攻撃が始まったことを総括しました。また、内観的手法を「ひかりの輪」の修行法に導入しました。

    ③約3カ月に一度、オウム事件犠牲者の冥福をお祈りし、負傷者の早期回復をお祈りする慰霊儀式を執り行い、オウム・麻原の間違いを強く心に刻みつけるようになりました。

    ④オウム真理教犯罪被害者支援機構との間に被害者賠償契約を締結し(7月6日)、定期的な賠償に励むことによって、さらに強くオウム・麻原の間違いを心に刻みつけ、償いの気持ちを深めるようになりました。

    ⑤このようにして気づいてきたことを、「ひかりの輪」指導員が市民団体の会合に招かれて講演する等して、社会に還元する活動を始めました。


    (7)2010年 トークショーや出版でのオウムの総括の公表、一般社会との交流


    ①前年までのオウム総括の深まりを社会に還元するために、さらに上祐ら「ひかりの輪」幹部が、一般市民向けの講演やトークショーに招かれ、講演を重ねるとともに、一般の出版社からの出版を行うなどして、オウム・麻原の再来を防ぐことを広く訴えました。

    ②上記のような理念に基づく「ひかりの輪」の活動を広く社会に公開するために、「ひかりの輪」の講話会を一般公開するとともに、誰もがインターネットでも視聴できるようにしました。
       「ひかりの輪」の聖地巡礼修行も一般人が参加できるよう公開し、懇親会も開いて一般人と交流するなどして、「ひかりの輪」の主な活動の全てを公開することにより、いっそうオウム・麻原の再来を防ぐことを訴えるための活動を広く展開しました。


    (8)2011年 一般社会とのさらなる交流、伝統宗教からの指導、外部監査委員会の発足

       2011年には、前記までの活動をさらに充実させるとともに、

    ①かつて麻原が否定した聖徳太子の思想=和の教えを重視して展開。
    ②特定のシンボルを有さず、個人にあったシンボルを良しとする信仰概念の導入。
    ③オウムの閉鎖性を超えた完全開放型の団体づくり。
    ④科学的・理性的・人道的・平等主義・民主的な団体を目指す。
    ⑤他宗教とのさらなる交流、伝統宗教の指導を受ける(羽黒修験道等)。
    ⑥外部監査制度の導入、外部監査委員会の発足。

    を行ってきました。

       こうした結果として、麻原やその教義への信仰から本質的な脱却が図られていき、前記の通り、2012年から現在に至るまでの「思想哲学の学習教室」としての改革につながっていったのです。

  • ①「反麻原」のHP・出版・出演・講演等の広範な活動 (2015年1月19日)

      「ひかりの輪」は、特に2012年以降、以前にも増して、「反麻原」「反オウム」「反アレフ」の諸活動を行い、手段を尽くして、全力でオウム真理教の教義の流布を防いできました。公安調査庁は、「ひかりの輪」に観察処分をかける必要から、「ひかりの輪」は「オウム真理教の教義を広めることを目的とする」という事実に反する主張をしてきましたが、実際にはその正反対なのです。

       「ひかりの輪」が取り組んできた主な「反麻原」の活動とは、以下の図のとおりです。


       以下、それぞれ詳述していきます。

      代表の上祐をはじめとして「ひかりの輪」の指導員は、自らのオウム・アレフ時代の反省・総括を公表し、麻原・オウム・アレフを徹底的に批判する活動を広範に行ってきました。具体的には、団体の教室活動、出版その他のメディア、講演活動など、その機会は多岐にわたってきました。

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    1 麻原等を徹底批判したHPの記事、会員向けの教本、講話
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       まず、「ひかりの輪」のホームページ(HP)には、多数の麻原等への批判があります。ここでは、その一部を抜粋・紹介します。

    (1)ひかりの輪」のHP「オウムの教訓サイト」での多数の麻原等批判

       「ひかりの輪」は「オウムの教訓サイト」を開設・運営しており、そこで麻原・オウム信仰の反省・総括・批判を徹底的に行っています。その総括文書は、団体の総括と、個人の総括に分けられていますが、総ページ数は数千ページを超える膨大なものとなっています。
       なお、同サイトは、インターネット上で誰でも閲覧が可能であることはむろん、その内容が完成した直後の2008年7月10日の記者会見においても、マスコミを通じて広く社会に公表しています。
       その概要は、以下の通りです。

    A.団体総括 テーマ別1:
      『事件の要因に関する総括と今後の方針』

       オウム事件の要因に関する総括を、以下の3点から行い、麻原の神格化の否定、オウムの密教的な教えの否定、オウムのヨガの否定を行っています。

       ①なぜ麻原を神格化し、麻原の指示に基づいて犯罪行為に至ったか
       ②事件の要因の一つとなった、オウムの密教的な教え
       ③妄想の世界を現実化するという、事件にもつながっていったオウム真理教のヨガの問題点

    B.団体総括 テーマ別2:
      『心理学的な視点に基づく、麻原・弟子・現代社会の人格分析』

       「空想虚言症」と「誇大自己症候群」という人格障害の概念に基づいて、麻原の子供時代から青年期から教祖時代の言動を分析し、麻原を人格障害者という視点から総括し、その問題点を探ったものです。
       また、弟子たちの人格分析も「誇大自己症候群」「自己愛型社会」という観点から分析し、いかにそれを乗り越えるかを示しました。
       以下に目次を示します。

    ◎目次

       【1】オウム問題の解決のために必要な、麻原の人格分析
         「空想虚言症」と「誇大自己症候群」

       【2】「空想虚言症」に基づく、麻原の人格分析
         「救世主」とさえ崇められる空想虚言症型のカリスマの実例
         麻原の説いた「演技の修行」と「空想虚言症」の関連
         いわゆる「グルイズム人格」という仮説

       【3】「誇大自己症候群」に基づく、麻原の人格分析
         「誇大自己症候群」とは何か?
         麻原の「誇大自己症候群」の可能性について
         麻原の生い立ちは、「誇大自己症候群」を発症する条件に当てはまる

       【4】「誇大自己症候群」の特質と麻原の言動の比較検討
         1 「万能感」という誇大妄想
         2 自己顕示欲
         3 「自分こそが世界の中心である」という誇大妄想
         4 「他者に対する共感性」の未発達、喪失
         5 権威への反抗と服従
         6 強い支配欲求
         7 罪悪感・自己反省の乏しさ、責任転嫁と自己正当化
         8 現実よりもファンタジー(幻想)や操作可能な環境に親しむ
         9 被害妄想
         10 目先の利益や快楽のために他人に害を与えても平気--規範意識の欠如
         11 内に秘める攻撃性

       【5】麻原の妄想的な信仰と「誇大自己症候群」
         麻原の妄想的な信仰を「誇大自己症候群」の一部として理解する
         現実の先輩修行者たちには、反発・反抗し続ける
         「妄想的な予言」に見られる麻原の誇大妄想と被害妄想
         時代全体にあった(妄想的な)予言の流行

       【6】弟子たち・信者の人格分析
         「自己愛型社会」という視点から、弟子たちの人格を分析する

       【7】ひかりの輪の教え・方針
         --「誇大自己」や「理想化された親のイマーゴ」を越えるために
         現代の「自己愛型社会」に対する今後の奉仕について

       【8】付録
         1 「自己愛」と「影」の関係
         2「現代人の宗教性」--河合隼雄氏の視点
         3 参考書籍からの抜粋
           高山文彦『麻原彰晃の誕生』(文藝春秋、2006)

    C.上記の関連動画
      上祐史浩『オウム真理教の問題の心理学的な分析』

       上祐ら「ひかりの輪」の元オウム信者が、オウム真理教の信仰をやめるに至った中で行った、内省・総括の作業の中で、心理学的な視点から、麻原がどういった心の問題を抱え、そのもとに集った信者がどのような点を麻原と共有し、ひいては、どういった戦後日本社会の傾向が、そういった信者たちを生み出すに至ったかという点を考察した結果を紹介した動画です。市民団体からの要請を受けて行った講演を収録したものです。

    D.団体総括 テーマ別3:
      『心理学の「影の投影の理論」に基づくオウム真理教と日本社会』

       深層心理学者であるユングの「影と投影の理論」をもとに、オウム真理教、および教祖であった麻原彰晃とその事件をナチス・ヒトラー、大日本帝国との類似性も含めて分析し、問題点を考察し、反省総括したものです。

    E.団体総括 テーマ別4:
      『麻原・アレフを盲信する原因・落とし穴--盲信から脱却するために』

       「ひかりの輪」の元オウム信者らの過去の20年間に及ぶ経験を活かして、なぜ、麻原・アレフを盲信するかの原因や、その落とし穴と、その盲信からいかにすれば脱却していけるかを解説したものです。具体的には、
       1.アレフの信者は、麻原の実態をよく知らない、
       2.ヨーガ・仏教の教えを、麻原の教えと「混同して」信じてしまう、
       3.教団に「自尊心」を満たされ、信じたくなる心理作用がある、
    など、10項目をあげて解説しています。
       以下に、目次部分を記します。

       『麻原・アレフを盲信する原因・落とし穴--盲信から脱却するために』

    ◎目次

       ここでは、私達の過去の20年間に及ぶ経験を活かして、なぜ、麻原・アレフを盲信するかの原因や、その落とし穴と、その盲信からいかにすれば脱却していけるかを解説したいと思います。
       まず、アレフでは、依然として、麻原彰晃を、最終解脱者・シヴァ大神の化身として絶対視しています。
    さらには、麻原の関与した殺人事件についても、圧倒的な客観的事実・証拠があるにもかかわらず、「陰謀である」と主張したり、「わからない」と考えたりして、麻原を否定する理由とすることを避けています。
       こうした盲信に陥る主な原因について、最初に、結論から言えば、以下の通りとなります。

       【1】アレフの信者は、麻原の実態をよく知らない

       今のアレフには、オウム真理教時代の中堅幹部程度しかおらず、彼らは麻原の実態をよく知りません。
    一方、かつての麻原の高弟のほとんどは、今麻原を否定しており、少なくとも絶対視している者は皆無です。

       その中で、今現在のアレフの信者は、一連の事件の後も、自分たちが信じたものが正しいと思いたい欲求や、教団の宣伝や教義に基づいて、実際ではない麻原を盲信しているのです。
       また、最近勧誘される人は、一連の事件自体をよく知らない若い世代が多いともいわれます。

       【2】アレフは、麻原について「誇大宣伝」している

       麻原を絶対視する理由となっている麻原の超能力は、全体として見れば、誇大宣伝の面が多々あります。
    確かに、一定数の信者を集めた麻原には、他の宗教の教祖などと同じように、一定の霊能力があったとは思われます。
       しかし、それは
       ① 教団が宣伝するほど絶対的なものではなく、
            予言などは、ほとんどが外れており、
       ② そういったタイプの人は、麻原だけではなく、
            社会にまま存在しており、
       ③ 人格の完全性の証明には全くならず、彼を
            絶対視する理由には全くなりません。
       他にも、麻原の宣伝として、空中浮揚の写真、脳波の特殊性、チベットやインドの聖者の称賛などがありますが、それらには、裏の真実があり、虚偽の宣伝といわざるをえません。

       【3】ヨーガ・仏教の教えを、麻原の教えと「混同して」信じてしまう

       現在アレフは、その布教・教化活動で、最初から自分たちがアレフだと明かして布教・教化することができないので、
       ① 最初はアレフであることを隠したいわゆる「覆面ヨーガ教
            室」でヨーガを教えたり、人間関係を作ったりし、
       ② その後に、オウム真理教事件を含めた陰謀論の話をするな
            どしてから、
       ③ その後に、アレフであることを明かして、アレフに入会さ
            せています。
       この中で、ヨーガや仏教の教えによって、心身の状態が改善したり、神秘体験をする人がいます。
       しかし、ここで問題なのは、それが、麻原・アレフのオリジナルの教えではなく、ヨーガ・仏教の教えであるにもかかわらず、そういった体験を他のところでしていないがために、両者を混同してしまって、麻原・アレフの恩恵であると錯覚してしまう面があります。

       【4】アレフの修行による神秘体験を、「過大評価」してしまう

       また、特に、ヨーガがもたらす神秘体験などについては、教団全体が、真の宗教的な知識が未熟なために、その価値を過大視しています。
       その結果、本来は、麻原・アレフから自立してヨーガ・仏教の修行をすればいいのですが、そうはならないのです。
       ここには、自分でも気づかないうちに、何か絶対的なものに頼りたいという依存心、厳しく言えば怠惰があり、それが、自分で自立的に修行することを妨げています。

       【5】教団に「自尊心」を満たされ、信じたくなる心理作用がある

       アレフは、勧誘の対象となる人に対して、「真理(=アレフ)に巡り会った希な功徳を持った特別な存在だ」として、端から見ると、異常なまでに称賛します。

       そのため、そうされた人は、気づかないうちに、自尊心が極度に(過剰に)満たされ、「教団を信じたい」という心理が働きます。
       ただ、落ち着いて考えると、一連の事件を起こしたアレフが真理であるという合理的な根拠はなく、それは自分たちなりの手前勝手な解釈(慢心)なのです。
       その結果、客観的に見れば、誰かを「絶対である」とか「神の化身である」などと判断できるとしたら、本来、それは神の化身自身だけであるにもかかわらず、アレフから強く称賛される中で、自分でも気づかないうちに慢心に陥ると、本当の意味での謙虚さを忘れてしまい、アレフでの多少の体験によって、安直にアレフ・麻原を「正しい、絶対である」と信じる過ちを犯してしまうのです。

       【6】アレフが説く、「グルへの帰依の教えの呪縛」を受けてしまう

       アレフの教義では、密教の教えを誤って解釈した結果として、「自分のエゴを滅するために、グルである麻原や教団の指導者に疑念を持たない、グルを絶対と見なければならない」という教えがあります。
       この教えに呪縛されてしまい、麻原を絶対視し、否定できない場合が多くあります。
       しかし、これは、正しい密教における帰依の教えの解釈ではありません。

       【7】「輪廻転生」を、原理主義的に盲信してしまう

      アレフの教義では、「輪廻転生は絶対に存在する」と主張していますが、それは科学的には完全に証明されていることではなく、そもそも仏教の開祖・釈迦牟尼も輪廻転生を強調してはいません。
      しかし、アレフは輪廻転生を原理主義的に解釈し、「現代人の99パーセントは地獄に落ちる」と脅した上で、「救われるにはグル(麻原)に帰依するしかない」と強く指導しています。
      仮に輪廻転生があるとしても、何も麻原の力に頼らなければならないということはなく、現にアレフでも崇拝している釈迦牟尼自身、誰か特定の人物を神の化身として絶対的に帰依するようなことは弟子達に求めませんでした(むしろ逆に釈迦牟尼自身に対する個人崇拝を戒めていた)。
      現代には、麻原に頼らずとも、多くの有力な宗教的指導者は存在していますし、麻原なしで、輪廻の恐怖から解放された元オウム信者の体験も多々あるのです。

       【8】「オウムの過去の犯罪の事実」を、よく認識していない

       アレフでは、過去のオウム事件について、客観的には麻原・教団の関与を示す圧倒的な証拠があり、上層部であればあるほど、よく知っているにもかかわらず、教化活動では、事件を正当化しにくいために、事件を「陰謀」と説き、そう信じさせるための緻密なプログラム・教材を作成しています。
      また、古くからの信者の中には、自分たち自身も、自分の信仰を守るために、陰謀論を盲信している者もいると思われます。
       そして、新しい信者については、特に事件を直接的に知らない若い世代の人は、陰謀説を信じやすく、事件の重大性とその影響を理解しにくい、ということができるでしょう。

       【9】アレフの、「現在の違法行為・犯罪行為の可能性」をよく認識していない

       また、「オウム事件は過去の問題で、今後アレフが違法行為をなすことはない」と考えている人もいますが、実際には、グルを絶対視する教義などの結果として、
       ① 自分たちが過去に被害者側と結んだ賠償契約に反し、それ
            を履行しておらず(債務不履行)、
       ② 今後については、麻原の死刑の際の後追い自殺の可能性や、
            経済犯などの犯罪の可能性は否定できない状態にあります。

       【10】アレフの修行の一部には、「危険性がある」ことを知らない

       アレフが行っているヨーガや密教の修行の一部には、一般の人がなすならば、精神的・身体的な危険性があるものが含まれています。
       例えば、ツァンダリーという秘儀瞑想がありますが、チベット密教などでは、その危険性から、ごく一部の選ばれた出家修行者にのみ、その実践を許可しているというものがあります。
       実際に、オウム真理教では、一部ではありますが、修行によって精神疾患が発生したと思われる事実があります。
       しかし、アレフ信者の多くは、この危険性をよく知っていません。
       (※さらに詳細な内容は「アレフ問題の告発と対策」ブログをご参照下さい)

    F.団体総括<本編>

       団体として作成した、オウム真理教・アーレフ時代を時系列的に振り返って、その経緯を総括・反省する文書等を掲載しています。

       1.『オウム真理教(1983~1999年)の活動経緯の総括』
       2.『アーレフ時代(2000~2007年)の総括』
       3.団体総括のための会合の記録

    G.個人総括

       団体の総括に加え、上祐をはじめとする専従会員・非専従会員の個人の総括を掲示しています。それは実に膨大な量になりますが、その一部を抜粋・引用しておきます。

    上祐史浩(代表) 麻原は人格障害者
       私達は、心理学の知見の中に、麻原の能力・人格をよく説明できる理論があるかを調べた。その結論として出てきたのが、誇大自己症候群と空想虚言症などの人格障害(精神病理)である。

    水野愛子(副代表)  麻原は狂気
       グルを絶対とするという修行法は、その後、グルとされた麻原の指示によって、救済のためには、人を殺すことまでも行なってしまう、という狂気に発展するものでした。この点は深く反省するべきことだと思います。

    細川美香(副代表)  麻原の誇大妄想や狂気と自分の愚かさ
       麻原はキリスト、神、絶対者になっていったわけですが、それは麻原の誇大妄想からの願望でもあったと思います

    広末晃敏(副代表) 麻原はケタ外れの加害者
       事件には何の深遠な意味もなかった。麻原の単なる妄想的な国家建設構想と、その妨害勢力を排除するための所業、それが事件の真相であった。そして、その事件は、多くの人を苦しめただけだった。そう思うと、完全に夢から覚めていくような気がしました。

    田渕智子  違法行為を人にさせた麻原は人として完全に逸脱している
       どんな人間であっても、違法行為をやらせるというのは、あまりにもおかしいことであり、完全に逸脱した行為であり、それを信者が肯定したということは、非常に恐ろしいことだと思いました。そして、自分の愚かさを反省しつつ、徐々に、麻原の呪縛から解き放たれていきました。

    山口雅彦  麻原がいなければオウム事件は起こらなかった
       麻原をどう思っているかというと、麻原には、自己誇大視、自己顕示欲の強さ、誇大妄想、被害妄想、反社会性など人格障害的ゆがみというものがあったと思います。

    宗形真紀子  麻原は誇大妄想にとりつかれ、殺戮という取り返しのつかない大きな過ちを犯した
       麻原の生い立ちを分析していくと、麻原は、現実の社会において、挫折を繰り返したものの、その等身大の自分を社会において現実的に生かすことができず、繰り返し、社会に対して「誇大妄想」に基づく挑戦をし続け、破綻していきました。(中略)オウム、麻原は、この「自我の肥大」に陥ったに違いないと思いました。

    吉田恵子  麻原は傲慢によって大きな過ちを犯した
       人間である限り麻原を含めて誰しもが神ではなく、傲慢によって大きな過ちを犯すものであるということに気づくようになりました。今思えば、これは大変恐ろしいことですが、この頃の私は、『グル幻影』に染まりきっていました。


    (2)「ひかりの輪公式サイト」での麻原等批判

       「ひかりの輪」のメインサイトである「ひかりの輪公式サイト」には、「団体の概要」と題するコーナーで、「ひかりの輪」の麻原の見方として、「人格障害・反省できない人物」であり、「誇大妄想・被害妄想的な人格障害があり、一連の事件の過ちに至り、いまだに反省できない人物」と位置付けています。
       また、同様に、「ひかりの輪」のオウム事件の見方として、「自らハルマゲドンを起こし、予言された救世主になろうとした麻原の狂気の誇大妄想・被害妄想が引き起こした事件であり、許されない。」と結論しています。
       なお、上記サイトからリンクしている「上祐史浩オフィシャルサイト」の中の上祐の日記や「上祐史浩オフィシャルブログ」等でも、多数の麻原批判の記載があります。

    (3)団体の特別教本(会員向けの教本)での多数の麻原等批判

       「ひかりの輪」が会員向けに発刊する特別教本の中には、無数の麻原等批判の記載があります。その一部を以下に抜粋します。

    A.麻原は誇大妄想・被害妄想
       『2012年夏期セミナー特別教本《改訂版》』p28

       そして、オウム真理教の麻原教祖は、この誇大自己症候群の典型であろう。麻原の場合は、自分がキリストであるのに、それを認めず否定する社会は、キリストを弾圧する悪業多き魂であり、戦わなければ教団はつぶされる運命であり、戦うならば、一教団にもかかわらず、キリストの集団であるがゆえに、勝てる(可能性がある)という誇大妄想と被害妄想に陥ったのである。
       麻原のように重篤なケースは、特に幼少期の親子関係に特に深い傷があるのかもしれない。実際に麻原は視覚障害者であり、自分の意に反して、親元から離されて全寮制の盲学校に入れられるなどして、親への恨みが強かったといわれている。

    B,オウムのマハームドラーの教義の過ち
       『2010年夏期セミナー特別教本《改訂版》』p32

       なお、忍辱(忍耐)の実践に関連して、オウム真理教では、マハームドラーと呼ばれるグルが与える試練に耐えるという教義があったが、その間違いについて指摘しておく。
       オウムが説いたマハームドラーとは、他者=社会を犠牲にした形で、自己満足の世界の中で、自己放棄の修行をしようとしたことであった。このような他者の犠牲をともなう形での試練を自己の忍辱(忍耐)と解釈するのは、明らかに自己中心的な価値観であって、自と他を平等に尊重する大乗仏教の思想に反するものである。

    C.親子関係の問題を解決せず、悪用したオウム
       『2009年GWセミナー特別教本《改訂版》』p16

       ところが、現代では親子関係が歪んでおり、親を尊敬していない子供が多くなっている。よって、この親子の問題を乗り越えなければ、仏教の教えの根幹が損なわれる。
       一方、オウム真理教は、この問題を解決せずに、この問題を逆手にとった宗教であると思われる。すなわち、末法の世には悪業多き魂が多いとして、教団を肯定しない親は強く否定し、出家制度によって子供を親から隔絶し、教祖のもとに集中させることで、子供が救われるとし、親をはじめとする社会と敵対し、戦って勝利することを教義とした。

    D.麻原は精神病理的な状態
       『2013年 夏期セミナー特別教本《改訂版》』p35

       しかし、そのグルであった麻原自身が、今、精神病理的な状態にある。原因が、逮捕後の社会的圧力や拘禁という物理的な環境条件である可能性もあるが、異常を呈する直前に、クンダリニーエネルギーのコントロールに苦しみ、裁判長に訴えていたことが、裁判記録から明らかなため、クンダリニー症候群である可能性が少なくない。
       また、オウム時代にも、全体での割合はごく少ないが、信者の中で精神分裂的な症状を呈する人がいたことは明らかである。私が最初期に参加したセミナーにおいてさえ、そうなった会員がいた。その後に行われた「狂気の集中修行」と呼ばれたハードなセミナーでも同様である。(中略)
       オウムの精神的な問題は、麻原に近しい人物や高弟たちにも及んでいる。オウム事件後、統合失調症を呈した者がいたが、これは、事件がきっかけであり、クンダリニー症候群ではないかもしれない。しかし、麻原に近い幹部の女性の中にも、幻聴が聞こえ、通院した女性が複数いる。
       最近では、アレフ(旧オウム)の幹部の一人が、麻原の声が聞こえるという幻聴状態に至り、それをきっかけに団体から魔境とされ、教団活動から外され、その後に集中修行に入ったが、再び幻聴が聞こえたので、修行を中止したという事態も発生しているという。
       さらに、アレフで問題であることは、①クンダリニー・ヨーガの危険性を全く知らせず、「グル麻原がいるからアレフで行う限り危険性はない」と主張し、②その一方で、クンダリニー・ヨーガのメリットをあまりに誇大宣伝していることである。

    E.妄想的プライドから武装化へ
       『2008年夏期セミナー特別教本《改訂版》』p59

       宗教の場合は、まず、「自分たちが唯一正しい存在である」という妄想的なプライドを持つ恐れがある。これに基づいて、「多くの人が(本質的には地球のすべての人が)、自分の宗教の信者になるべきである」という意識が働く。
       ここではすでに相当の支配欲・権力欲が働いているし、競合する他宗教との闘争心も働いている。そこでは、歴史上、しばしば、強制力・暴力・軍事力も用いられてきた。教団武装化や薬物を使ったオウムも、この一例である。

    F.間違った依存の対象
       『2008~09年 年末年始セミナー特別教本《改訂版》』p8~9

       例えば、オウムの元教祖の場合のように、依存の対象が犯罪行為を肯定しているなど、客観的に見れば、大きな問題があるにもかかわらず、一部の信者には、「自分で判断して間違えたくない」という気持ちが極端なまでに強いために、間違った対象に依存し続けてしまう、という場合である。

    G.プライド・虚栄心で暗部を直視しない
       『2009年2月セミナー特別教本《改訂版》』p30

      しかしながら、競争社会で育ったわれわれは、自分が他人に対して優位であったり、劣っていたりするといった、自と他の比較について、非常に強くとらわれている。よって、自分の長所と他人の欠点はよく見るが、自分の欠点と他人の長所を見ることは苦手である。
       また、特に、宗教の実践者の場合は、オウム真理教での経験でもわかるように、みずからの宗教的な実践を誇っている間に、プライド・虚栄心が増大し、そのために、自分の暗部を直視しないという問題も生じることがある。

    H.元教祖の人格の歪み
       『2010年夏期セミナー特別教本《改訂版》』p31

       次に、「因果の七つの秘訣の瞑想」は、すべての衆生・万物に対する感謝と恩返しを養う教えである。これは、オウム真理教の際に陥った、社会を善業多き魂である自分たちと、悪業多き魂である他者に分けて、「社会が自分たちを弾圧している」という被害妄想や、「その中でキリストの集団となる」という誇大妄想とは、正反対の教えであることは明らかであろう。
       そして、この被害妄想の背景になったものと推察されるのが、元教祖の幼少期における不遇であるが、親や周囲に対する不満・被害妄想といった人格の歪みも、法則に基づいて、感謝の実践を行なうならば解消される。

    I.慢心がもたらした狂気
       『2011年GWセミナー特別教本《改訂版》』p53

       宗教界では、オウムこそが、一時的な成功による慢心がもたらした狂気でした。教団を聖とし、社会を邪として、世界を二分化する教義・物の考え方に、慢心が潜んでいました。実際には社会に支えられて教団が成立・成功していたのが実際なのに、その社会を否定・破壊して、理想の社会を作るという誇大妄想を抱いた結果、実際には、社会とともに、自らを破壊した形になりました。

       以上、一部のみを引用しましたが、特別教本には、上記の箇所以外にも、麻原・オウム・アレフに対する批判が多数列挙されていますので、その他については以下にその教本を挙げておきます。

      1.2008年夏期セミナー特別教本
      2.2008~09年 年末年始セミナー特別教本
      3.2009年2月セミナー特別教本
      4.2009年GWセミナー特別教本
      5.2010年夏期セミナー特別教本
      6.2011年GWセミナー特別教本
      7.2012年夏期セミナー特別教本
      8.2013年GWセミナー特別教本
      9.2013年夏期セミナー特別教本

    (4)団体のHPや教本での麻原等批判を認める宗教学者の見解

    A.大田俊寛博士

       また、1999年に刑期を終えて出所し、2007年にオウム(現Aleph)から分派した宗教団体「ひかりの輪」の代表となった上祐史浩は、教団のホームページにおいて、オウム事件の関する総括を発表した(「オウムの教訓」のHP)。そこで彼は、教団の発展の経緯や自身の経験を詳細に記すとともに、教祖麻原の生い立ちや、彼がカリスマ性を発揮するに至った理由などについて、可能な限り客観的な分析を行おうと試みている。著作として公刊されたものではなく、インターネット上の手記であるが、その内容はオウムの全体像を把握するために有用である。(『オウム真理教の精神史』2011年(p6~7))

    B.エリカ・バッフェリ准教授(マンチェスター大学)

       「新団体はただちにホームページを立ち上げた。(中略)オウム真理教の活動、1995年の事件、そしてオウムがやったと分かった後も教団を去らなかったことについてのスタッフの反省にかなりな部分を割いている。(中略)上祐は講話の中で、教義や、アレフの信者に対する批判、日常生活や病気について語っている。(中略)
       実際、ネットから提供される団体のイメージは、オウムからの分離に焦点が置かれている。しばしば意識的にオウムとは正反対のイメージを作り上げている。つまり、オウムの排他性や秘密主義的な部分をオープンにすることに価値を置いている。それはメンバーによるオウムの活動の詳細な説明によってうかがえる。これは、麻原が公判中にそれらについてしゃべることを拒否したことと、全く対照的である。(中略)
       団体をもっとオープンで民主的にしたいという現われとして、上祐は読者から意見を求め、メールもしくはミクシィのマイミクになって、コメントを送ってくれるよう促した。(中略)
       最後に重要なことは、ひかりの輪は、代表(上祐)は遠い神秘的な神に準ずる存在ではなく、近づくことのできる人間であるということを強調している。団体は、麻原の権威を公に強く否定しており、上祐をリーダーまたはマスターとするのではなく、先達としている。」(「インターネットによる日本の宗教」)

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    2 麻原・オウム・アレフを徹底批判した著作を多数出版したこと
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       「ひかりの輪」会則第4条「活動」の1番目に「①本団体の基本理念に基づくオウム真理教事件の調査・研究及び総括」と明記しているように、オウムの過ちに対する反省・総括を最も重要な活動と位置付け、「ひかりの輪」の活動の全ては、この総括に基づいて展開しています。
       以下、反省総括を土台とし、麻原を徹底批判した著作を一般の出版社からこれまでに多数出版しましたので、列挙します。

    (1)『オウム事件 17年目の告白』
       扶桑社:上祐史浩著、有田芳生検証(2012年12月17日)

       オウム真理教時代から現在の「ひかりの輪」までを語り、オウム事件の反省、麻原信仰の反省・原因・脱却の道、麻原の正体としての精神病理、二度と同様の事件が起着ないようにするための考えを掲載しています。
       また、オウム問題に詳しいジャーナリスト・参議院議員の有田芳生氏による検証寄稿や、同氏と上祐との対談もあわせて掲載されました。
    なお、上祐への印税収入は、税金等の経費を除いて全て、オウム事件の被害者団体(オウム真理教犯罪被害者支援機構)に振り込みました。
       大きな出版社から数万部の発行となり、社会における麻原・オウム信仰の問題の理解、現役(のアレフ)信者ならびに脱会した信者の麻原・オウム信仰の脱却促進や入会の抑止に、大きな影響を持ったと思われます。

    A.同書の目次

      第一章: 地下鉄サリン事件直後
      第二章 オウム入信と麻原への帰依
      第三章 オウム犯罪の原点~ 暴走の始まり
      第四章 教団武装化~大量破壊兵器の製造実験
      第五章 麻原の高弟たちと教団内の男女関係
      第六章 サリン事件前夜~ 狂気の教団内部
      第七章 サリン事件を起こしたカリスマの精神病理
      第八章 服役、出所。脱け出せない麻原の呪縛
      第九章 麻原奪還テロ未遂事件
      第十章 麻原からの自立。アレフから脱会
      第十一章 ひかりの輪としての歩みと、アレフとの違い
      第十二章 父、そして母のこと
      おわりに「輪のように原点に還って」
      検証対談 17年目の再会、そして真実へ 上祐史浩×有田芳生

    B.同書の中の麻原等批判の一部抜粋

    ・麻原のポアの能力には客観的、科学的な証明は何もない(p77)
       麻原は「自分はポアができる」と主張し、私たちがそれを盲信した。今思えば輪廻転生の実在と同じように、麻原のポアの能力にも、客観的、科学的な証明は何もない。弟子がそのように盲信したにすぎなかったのだ。

    ・麻原は狂気をはらんでいた(p83)
       当時の私は自分が信じる麻原が狂気をはらんでいると思いたくないがために、麻原のまともに見える部分だけを見て、自分を納得させようとしていた。言い換えれば、私は自分の中に、実際の麻原の姿とは異なる、私の理性と矛盾しない「麻原の虚像」を作っていたのだ。

    ・麻原の狂気を固めた波野村(p93)
       波野村進出による、麻原の郷里への邂逅と挫折は、不幸にも、彼の狂気をいっそう固める結果になったのかもしれない。

    ・麻原の脳波は精神異常の脳波(p130)
       「麻原の脳波を採取していた当時、気になっていたことがある。それは、麻原の脳波は解脱者のものではなく、私が知っていた精神異常の脳波のタイプとよく似ている」

    ・麻原は人格障害(p144~p145)
       結論を言えば、麻原は極度の誇大妄想と被害妄想の人格障害(精神病理)だったのだと私は思う。(中略)
       私たちは、心理学の知見の中に、麻原の持つさまざまな要素を矛盾なく説明できる理論があるかを調べた。その結論として出てきたのが、「誇大自己症候群」や「空想虚言症」などの人格障害(精神病理)だった。心理学者の中にも、これらの人格障害に、麻原が当てはまると主張する人がいる。

    ・麻原は空想虚言症(p146)
       麻原自身が最終解脱者の演技をしているうちに、空想虚言症として、本当にそのつもりになってしまったのではないかと思うのだ。

    ・麻原とヒトラーの狂信的な人格の類似性(p147~149)
       麻原は、「自分はヒトラーと似た運命を辿らなければならないのかもしれない」といった主旨の説法をしている(ただし、ナチスと違って、自分は勝つという内容)。中略)
       麻原は、ヒトラーをモデルにしたデスラーという登場人物に、「自分は似ている」と語っていた。実際に、麻原とヒトラーは、双方ともにオカルト・密教に関心があり、熱狂的に支持されて独裁者になった。そして、ノストラダムスの予言を用い、自分たちは特別に優れた存在だと位置付け、ユダヤの陰謀論を主張し、武力闘争で帝国を作ろうとした。
       そして、最後は、途中から無謀で破滅的な行動を取って、毒ガスで無差別に大量の殺人をなしている。

    ・麻原は「誇大自己症候群」(p149~151)
       麻原にもう一つ当てはまると思われる「誇大自己症候群」という人格障害についても、簡単に触れておく。(中略)空想虚言症にも増して、麻原の人格にマッチしているように、私には思われる。

    ・麻原は二重人格で現実よりも幻想を優先(p153)
       その「神々」が彼を〝救世主〟にした。そして、麻原はシヴァ大神に、絶対的に服従した。これは、現実より幻想、空想を優先する「空想虚言症」や「誇大自己症候群」の特徴だ。
       自分を世界の中心に置いてくれる理想の神に絶対的に服従し、それ以外には反抗する。「服従と反抗」の両極端を持つ同症候群の特徴である。
       さらに、同症候群は、信者には救世主らしく、情熱的に面倒を見る一方で、一般人は無差別に殺戮するなど、冷酷無比だった麻原の二重人格を説明することができる。

    ・被害妄想から過剰な防衛(p160)
       麻原も非常に疑い深い性格だったと私は思う。被害妄想的な性格と、それに基づく過剰な防衛反応があった。(中略)
       麻原も、自分たちが弾圧されるという被害妄想に基づいて、他者を過剰に排除してきた。殺害された信者の田口修二氏がそうだし、坂本堤弁護士の事件が典型だろう。

    ・麻原は自分に都合のいい妄想に逃げ込んでいる(p170~171)
       麻原は法廷で「第三次世界大戦が起こってしまった」などと述べている。これを見ると、預言が成就せず、自分の思いどおりにならなかった現実から逃避し、自分に都合のいい妄想に没入したと思われる。

    ・麻原の預言は妄想にすぎない(p172)
       私は麻原の預言が一体何だったのかを考えた。なぜならば、外れた今になって、それを客観的に見れば、日米決戦など、まったく妄想的な内容にすぎないからだ。

    ・麻原のカリスマ性の裏には、精神病理があった(p239)
       麻原のカリスマ性、エネルギーの裏には、精神病理があった。誇大自己を持つ人は、同時に強いエネルギーも持ち、それが上手く活かされれば偉人を生むが、間違えば狂人を生む。

    ・麻原は大人になれない自己中心(p298~299)
       上祐:話を聞いていて思ったのは、子どもたちが大人になれないという問題があって、それが一番大きかったのが麻原だったんじゃないかということです。誇大妄想的で、自分を世界の中心に据えていて、自分の中の妄想の「神」に繋がる。
       小さい子どもには、ある意味で「万能感」みたいなものがあるじゃないですか。何をやっても許されると思っているから、他人のものを取っちゃったりする。その感覚が大人になるまで抜け切らない人たちがいて、その巨大なものが麻原だったんじゃないかと私は分析しているんです。

    C.同書への識者の評価(「脱麻原・反麻原本」としての評価)

       同書に対しては、多くの識者が、「脱麻原」「反麻原」の書籍として高く評価している事実があります。

      a.有田芳生氏(ジャーナリスト・参議院議員)

       「目次を見て驚いた。すぐに哲学者フリードリッヒ・ニーチェの言葉が心に浮かんだ。 「脱皮することのできない蛇は滅びる。(中略)この目次の項目が具体的に説明されているならば、上祐史浩氏は「脱皮」あるいは「脱皮しつつある」のかもしれない。一気に原稿を読み終えた。(中略)そして、対談では私が指摘した疑問に上祐氏は具体的に答えている。(中略)
       結論を急ごう。上祐史浩氏が本書で明らかにしたのは、2つの重大問題である。ひとつは人類史で初めて都市部でサリンが散布された地下鉄サリン事件など、オウム真理教が起こしたいくつもの凶悪事件について「内部」から生々しい証言を行なったことである。そこには裁判でも明らかにならなかった重要な事実と分析がある。
       もうひとつは、オウム真理教が解体しても今なお継続するカルト問題克服への視点があるということだ。「オウムvs日本社会」には、ある程度の解決が見られたが、「日本社会の中のオウム」=カルト問題は、いまだ未解決のままである。」
       (『オウム事件 17年目の告白』内の「特別検証」寄稿)

       「人間っていうのは変わりうるものだと僕は思ってますから、多くの今日の参加者の皆さんが上祐の今度の本を読んでないうえでの議論なんですが、僕は読んだうえで来ているんで、この17年間ここまで変わったかっていう印象がものすごく強いんですよ。
       で、番組でも言ったけども、自分の父親とか母親のことについてですね、彼が普通なら語らないようなことまで書いているんですよ。その心境の変化っていうのは、やはり変化として認めておかなければいけないというふう思うんですよね。(中略)
       当時は33歳ですよ。それが50歳になって自分の人生どうかっていうことを考えながら、彼なりに努力をしつつある経過だっていうふうに僕は見なければいけないと思っているんで、批判するのは簡単だけれども、人間というのは変わりうるものだっていうふうに見ないと、それはもう自分に降りかかってくることなんじゃないんですかね。」
       (読売テレビ「そこまで言って委員会」収録後インタビュー「辛坊たまらん」での発言)

       b.下條信輔氏(認知心理学者・カリフォルニア工科大学生物学部教授)

       オウム事件関係の類書の中で「もっともよく整理され」「もっとも深く突き詰めている」と評価が高い。事件の経緯についていくつもの新事実が語られているが、何と言っても麻原と若い信者たちの心理を、内側から分析したのが出色だ。(中略)筆者はといえば、かねてから抱えていた謎を解く、大きなヒントを本書から与えられた。インパクトが大きかったので書き留めておきたい。(中略)
       麻原オウムの過ち、自らを含む信者たちの妄信の過程。それらについての本書の記述は、率直な告白と受け取って良いのではないか。というのも上祐から見れば、それが極端化したのがアレフだからだ。要するに現在の上祐は、アレフの中のオウム的なものを糾弾し、光の輪との違いを際立たせたい立場にある。(中略)
       今「麻原オウムの過ち、自らを含む信者たちの妄信の過程」と書いた。これらの点については、優れた知性が全力を挙げて解明せんとした痕跡を、少なくとも筆者は認める。
       (「WEBRONZA」朝日新聞社より)

       c.鴻上尚史氏(劇作家・演出家)

       時代が生んだといえる犯罪は、その原因を考え続けることが、次の時代のために必要だと思うのです。(中略)「なぜ麻原を盲信してしまったのか」は、「(中略)つまり、正しいから信じるのではなく、自分を高く評価するものを信じたいという心理である」と書かれています。これは正直な言葉だと感じます。(中略)早稲田の大学院まで出て、小惑星探査機「はやぶさ」でやがて有名になるJAXAに就職までした人物が、「自己存在価値に飢えていた」と書きます。いえ、エリートであるからこそ、常に競争にさらされ、自分が勝つか負けるかに敏感になるのでしょう。この部分は納得できました。(『週刊SPA!』2013/3/5・12合併号に掲載された書評より)

       d.一条真也氏(作家、経営者、北陸大学未来創造学部客員教授)

       オウムといえば、少し前に『オウム事件17年目の告白』上佑史佑著(扶桑社)を読みました。上佑史佑というオウムの元大物幹部が書いた本だけあって、貴重な歴史の証言に満ちています。

       e.大倉眞一郎氏(元広告会社タイノス社長、ラジオ番組ナビゲーター、旅行家)

       当時、オウム真理教のスポークスマンとしてマスメディアと対峙していた上祐史浩氏が地下鉄サリン事件から17年たった2012年、今まで語れなかった真実を告白した1冊。麻原の側近として生きたあの時代、そこには何があり何を信じていたのか? あの時、日本を震撼させたオウム事件の裏にはどんな真実があるのか?上祐史浩氏しか語れない本当の言葉がある。

    (2)『終わらないオウム』
       鹿砦社:上祐史浩、鈴木邦男、徐裕行著:田原総一朗解説(2013年5月30日)

       内容は、上祐と、元オウム幹部・村井秀夫を殺害し上祐の命をも狙っていたという徐裕行氏と、両者をよく知る鈴木邦男氏(新右翼団体「一水会」最高顧問)との3名による鼎談、対談によって構成されています。
    そして、出版社が、「"オウム以前"の「連合赤軍」。"オウム以降"の「ネット右翼、在特会」といった、20周年で発生する「オウム」的なもの=日本の暗部にわれわれは今、どう立ち向かうべきなのか?」(「鹿砦社出版ニュース」)と伝えているように、オウム的なものの再発防止の道に関して考察しています。

    A 同書の目次

       初めに(鹿砦社編集部)
       第1章 「奇蹟の書」成立の経緯(鈴木邦男)
       第2章 村井幹部刺殺事件とオウム真理教の深層
        (鼎談 上祐史浩vs鈴木邦男vs徐裕行)
       第3章 オウム真理教を生み出した社会
        (鼎談 上祐史浩vs鈴木邦男vs徐裕行)
       第4章 日本の「写し鏡」となるオウム
        (対談 上祐史浩vs鈴木邦男)
       第5章 これからの宗教思想を目指して
        (対談 上祐史浩vs鈴木邦男)
       終章 〈不安の時代〉を超える思想(上祐史浩)
       解説 いかがわしさの魔力(田原総一朗)

    B 同書の中の麻原等批判の一部抜粋

    ・麻原は狂気の聖者なんかじゃない(p72~73)
       精神異常の麻原を、あれは狂気の聖者の修行をしているのだろうと解釈する人もいるわけです。(中略)一人ひとりが自分の中の麻原に帰依し、麻原の狂気を自分向けに解釈しているので、いわば「自分教」なんですよ。

    ・麻原は自分が最後に勝つ救世主と誇大妄想していた(p88~89)
       ノストラダムスやヨハネ黙示録の予言にしたがって、最後に勝つ救世主は麻原であり、ヒトラーは二番目であり、麻原に負けるという妄想を展開しているわけです。(中略)
       世の中は今、悪い魂に支配されていて、闇の権力、悪い奴に導かれている。その人間と私たちは戦わなければいけない。戦わなければ逆にやられてしまうという被害妄想と、自分が救世主であるという誇大妄想がセットになっているんです。

    ・自意識過剰・誇大妄想的(p90~91)
       ノストラダムスの影響や神の啓示を受けたと彼自身が錯覚する中で、自分は戦う神の化身としての救世主になることを望んだわけです。
    (中略)
       麻原の予言を分析した立花隆さんも、麻原は悪と戦う予言の救世主になることが自分の歴史的使命だと「本当に思い込んでしまった」と述べています。子どもの頃から、自尊心が高く、自意識過剰・誇大妄想的なところがあって、

    ・麻原はえげつない(p96)
       麻原はそういうところはえげつないんです。教祖になる以前のヒーリングとか薬事法の時もえげつなくやったようですが、八七年に私が入る頃から、インドやチベットの高僧に会ってそれを宣伝に使うと言っていました。

    ・麻原のもともとの妄想的な人格を直すのは非常に難しい(p122~123)
       徐 (中略)一回裁判を止めて、実際に麻原を治療してやるべきだったという意見もありますよね。そこを上祐さんはどうお考えですか?
       上祐 例えば森達也さんは、そうですよね。(中略)ただし、現実としては、理想論ではないかとも思います。第一に、発症直後ならまだしも、十五年以上経った今治せるのか。第二に、精神病を治せても、麻原は反省するのか。第三に、反省せずに正気に戻れば、外の麻原の信者に悪影響を与えないかという問題です。
       特に、仮に麻原の精神病を治せても、麻原の人格を治し、反省させることは非常に難しいと思います。麻原は、心理学的に言えば、非常に強い人格障害です。「自分は神の化身で、社会は悪で、自分を攻撃してくるから戦わねばならない」と強く信じていました。そういった妄想の強い人を治すというのは、私個人の経験でも、精神医学を調べても、今のところできないように思うんです。麻原の精神病を治療できても、妄想的な人格は治せない可能性が高い。
       われわれは、彼の反省の言葉を聞きたいし、どうしてこんなことになったのか解明したい。しかし、治しても、彼がすることは、妄想に基づく布教だったら意味がないし、逆効果になる。獄中からアレフに指示して、ネオ・オウムを作るのでは困りますよね。今の法律では死刑囚でも家族は会うことができる。その家族がアレフを裏支配していますから、麻原の指示は獄中から拡散される。その場合治療が裏目に出る。

    ・麻原は超自己愛型・教祖型の人格障害(p125)
       私は、教祖型の精神病理というのがあると思います。教祖型の人格障害、超自己愛型の人格障害。だから、教祖心理学というのがあればと思います。麻原と似たような症例はたくさんあると思います。その場合は、その教祖の下の信者を含めて、精神的な健康が損なわれている状態です。そういうところの研究がまだ足りないと思います。そういったタイプの人は、社会生活は問題なく送れるし、大勢の人を魅了する能力・カリスマでさえあるが、同時に、病理的な人格を合わせ持ち、下手をすると危険な一面があるという理解が、社会には今はほとんどない。その筆頭が麻原だったわけです。

    ・心理学的理論の研究が足りないと社会に免疫も生まれない(p125)
       人格障害とは、社会生活が送れない精神病とはちがって、非常に高い能力やカリスマ性を持つ場合があるとされています。けれど、一方で狂気も持っているわけです。わかりやすく言えば、ヒトラーですよね。ですから、カリスマ型人格障害という心理学的な理論が必要ではないでしょうか。研究が足りないと、社会に免疫も生まれませんしね。


    (3)『危険な宗教の見分け方』
       ポプラ社:田原総一朗、上祐史浩著(2013年11月5日)

       田原総一郎氏との対談の中で、麻原・オウムの盲信の原因とそれからの脱却、そして、宗教やスピリチュアル的なものにどのように対処すれば、危険を回避できるかについて述べています。
       大きな出版社から数万部の発行となり、社会における麻原・オウム信仰の否定とその問題の理解、現役(のアレフ)信者ならびに脱会した信者の麻原・オウム信仰の脱却促進や入会の抑止などに大きな影響を持ったと思われます。

    A 同書籍の目次

       第1章 なぜ、人は宗教を信じるのか
       第2章 宗教集団はどのようにして人材やお金を巻き込んでいくのか
       第3章 妄信の行き先
       第4章 依存的信仰からの脱却
       第5章 宗教やスピリチュアルとどうつきあうか
       教団と社会がつながった瞬間に解けた呪縛
       「輪」の思想を巡って ほか)

    B 対談後の田原氏の上祐・ひかりの輪の評価

      田原:(ひかりの輪は)宗教じゃない、宗教じゃない、宗教じゃないよ。
      司会:宗教じゃないんですか?あれは。
      田原:あれは宗教じゃないよ。
        つまり彼は、あの麻原彰晃をいまでも信仰してるアレフの会ってあるわけね。
        これは宗教です。麻原を一番の神として。
        で、彼は、そのそういうオウム、麻原を全面的に批判するひかりの輪という、これは宗教じゃないんですよ。麻原を批判し、オウムを批判し、人間とはいかに生きるべきか。どっちかというと哲学に近いのね。ひかりの輪っていうのは。
      司会:ということは上祐さんは、宗教を、宗教から抜け出て、そういう集団を作っていると考えて、そう感じられました?田原さんも。その怖さを身をもって知っているからですかね。
      田原:よーく知ってる。そこのところを上祐さんに聞いたわけ。
    (2013.06.21放送 「田原総一朗のタブーに挑戦! アベノミクスは成功するのか?」田原総一朗、上祐史浩との対談について語る)

    C 同書の中の麻原等批判の一部抜粋

    ・「救世主になった」という魔境(p71~73)
       上祐 魔事とか魔境、仏教では、増上慢というそうです。潜在意識の中に、自分が偉大な存在になりたいという思いがあって、クンダリニーヨガで神秘体験をすると、その中で「解脱した」とか、「救世主になった」と思うような体験をするのだと思います。(中略)

    ・最終解脱は本人の思い込み(p71~73)
       上祐:彼が最終解脱をしたということは、客観的にどこかのたしかな宗派に認められたわけでもないし、その解脱のあとに全知全能になったわけでもないんですが、本人はそう思い込んでいったのだと思います。

    ・麻原は精神的不安定で言動も不安定だった(p.82~83)
       上祐:彼はすでに、自分自身をコントロールできなかったんですから。
    (中略)
       上祐:今から思えばですが、麻原は、霊媒体質によるカリスマ性と、その裏の精神的な不安定さが合体したような状態だったと思います。私が交流している宗教学者の方も、近代日本の精神世界において、これが霊能力なのか精神面の異常なのかというのは、ずっと問題になっているとおっしゃっていました。(中略) 誇大妄想と被害妄想。こうなると、客観的には、精神的な問題を抱えていると言わざるを得ない。ともかく、言動が非常に不安定で、よいことも悪いことも、そこから何が展開されるかわからない。麻原は、常にそんな状態だったと思います。

    ・「ポア」を言い出してから、オウムは凶悪化していった(p88~89)
       上祐:(略) 実はこれが、殺人を肯定する土台になります。涅槃こそが最高の幸福だから、手段は選ばずとも魂を涅槃に送れば最高の幸福を与える善行だという論理なんです。
       (田原:つまり、「ポア」ということだね。やはり、ポアを言い出したときから、オウムはおかしくなっていったんだ。)

    ・「空中浮揚」はインチキ(p90~92)
       上祐:今思えば、あれは宣伝戦略だったと思います。私は脱会後に、教団が宣伝に使っていた麻原の空中浮揚の写真が、実は週刊誌と麻原が協力して作った偽物だということを確信する情報を得ましたから。(中略)
       (田原:できないのがわかっていたのに、信者を集めるために言っていたんだ。)
       上祐:ええ。だから、入信前に見る書籍などで強調していました。

    ・まるでナチス、ヒトラー(p126~129)
       上祐:(略)日本という国を改造する、「種を入れ替える」と麻原は表現していました。
       (田原:まるでナチスだ。ヒトラーじゃないか。)
       上祐:正にそうです。ヒトラーは、ユダヤが裏支配しているからドイツがおかしくなっているとして、ユダヤ人を殺してしまおうとした。
    麻原はオウム信者ではなく、修行をしない悪行多き日本人を大量破壊兵器で滅ぼして、正しい新たな日本、真理の日本を作ろうと考えたんです。

    ・神秘体験や教祖の絶対視は危険(p185~187)
       上祐:(略)神秘体験をする修行の中で神や仏のヴィジョンを見ると、自分がその化身だと思い込みはじめ、「自己絶対化」に陥る落とし穴がある。つまり、本来の主旨と逆の方向に行ってしまうことがあるんです。
       (田原:教祖はもちろん、みんなが見えないものが見える、わからない ものがわかるという霊能者たちについても、これを絶対視しないことね。)
       上祐:そうですね。霊能力者はあくまで不完全な人間であり、服従しなければならないものではないんですが、他で体験できないことを体験してしまうと、はまってしまう危険性があるわけですね。(中略)
       上祐(略)神秘体験や、霊能者、教祖を絶対視すると、心身に影響がある。中毒性があって、簡単にはやめられないんです。


    (4)『二十歳からの20年間--"オウムの青春"の魔境を超えて』
       三五館:宗形真紀子著(2010年2月24日)

       自身が脱却するのに長年を要した、オウム真理教・アレフ・麻原の修行が、いかに人を、自己中心的で傲慢な「魔境」と呼ばれる精神状態に導くのかということについて、指摘・批判しています。
       また、麻原やオウム真理教を選んだ、過去の自身の心の問題について、実体験と心の軌跡を赤裸々に記すことで、その脱却のプロセスまでを、二度と同様の事件が起きないようにするための教訓として示しています。
       オウム真理教時代に、麻原による薬物洗脳実験、本人に知らせない形でのLSDの投与他多数の、一歩間違えれば死んでいた(実際に死亡した者が複数いる)洗脳被害の経験があり、その悲惨なオウム真理教の実態を告発しています。
       また、自身が、そこまでのことを「修行」として受け入れてしまうほどの精神状態にあったことから、人がそのような「洗脳的行為を受け入れるに至る心のプロセス」や、「心の問題(魔境)」について指摘しています。

    A 出版社の紹介文

       少女(宗形)を待っていたのは、オウム特有の「グルイズム」(=麻原絶対主義)と「マハームドラー」(=与えられた試練を超える修行)でした。薬物人体実験をはじめとする数々の無理難題...描き出されます。しかし、日本各地の聖地を巡り、自然に回帰することによって、「憑き物が落ちる瞬間」を体験、苦しみを作り出したのも、その苦しみから抜け出していくのも、自分の心なのだという当たり前の結論にたどり着いたのです(2007年にアレフ脱会)。

    B 同書の目次

       はじめに
       第一章 霊的体験と、生きることへの悩み
         二十歳でオウムに入った背景(一九六八~一九八九)
       第二章 私を縛り付けていた何か
         サリン事件までの出家生活(一九八九~一九九五)
       第三章 絶え間ない葛藤と現実逃避
         地下鉄サリン事件後の五年間(一九九五~二〇〇〇)
       第四章 魔境に気づく
         オウム脱会まで(二〇〇一~二〇〇七)
       二〇年間の空白と誓い

    C 同書の中の麻原等批判の一部抜粋

    ・麻原は謙虚さがなく自分を神とする自我肥大に陥った(p47~48)
       まさに、麻原の場合は、自分のことを、「わたしはシヴァ神の化身である」「わたしが預言された救世主・キリストである」と位置づけて、その結果、一連の事件を起こしたので、謙虚さを培う精神の鍛錬を怠った結果、まさにこのヨーガの落とし穴である、自我肥大の状態に陥ったとしか言いようがないと思いました。

    ・麻原の「最終解脱」は、勝手な独自の概念で誇大宣伝(p48)
       そして、もう一つ、麻原の重要な過ちは、「最終解脱」と宣言して宣伝したことでした。これも誇大宣伝であると同時に、「最終解脱」という状態自体、他の聖者が認めた客観的なものではなく、麻原が、独自の概念を作り、勝手に自分宣言したものにすぎなかったのです。

    ・麻原は人としての良心や正常な判断力を失った(p71)
       この時点で麻原は信者一人の命よりも自分と教団の救済活動のほうが価値のあることだと考えていたことを知りました。このことは一連のオウム事件の背景に流れていることですが、それらに価値を置くあまり麻原は、人としての良心や正常な判断力を失ってしまったのだと思います。

    ・麻原は独善的考えにより殺人を犯した(p72)
       この背景には「世界を救う教団の邪魔となる者は、殺したほうが世界のためになる」という麻原の独善的な考えがあり、真島事件のときと同じように、「自己と教団の価値を、現実以上に高めた」ことにより、起こってしまったのだと思いました。これらは、麻原の救済の名の裏に隠されていた、野心にほかなりません。

    ・麻原は病理的なほどの誇大妄想の持ち主(p86)
       これらのことから、わたしは麻原が、よく信者が言う、高度な智慧や深いお考えによって弟子を解脱に導いていたというよりは、じつは、かなり突飛な非現実的なことを「本気」で思い込むという、病理的なほどの誇大妄想の持ち主だったというほうが真実なのではないかと思うようになりました。

    ・麻原は単純な男尊主義的発想で女性支配しようとした(p107)
       麻原の男尊女卑的発想は、(中略)傲慢なものでした。このような、「女性はカルマが悪いため、麻原のエネルギーで浄化するしかない」というような単純な考え方では、人格の成熟や悟りや解脱などは起こりようがなく、これらのことは、ただの麻原の女性の弟子に対する支配構造にすぎなかったと思います。

    ・麻原との合一を観想することによる人格破壊の危険性 (p125)
       しかし、わたしは事件後、麻原の作り出したそれらの瞑想が、悟りに導く瞑想などではないだけではなく、本当に人間の人格を破壊し、ともすれば統合失調症や廃人に導くものだという想像以上の悲惨な事実を理解するようになりました。

    ・麻原の語る体験はかなり都合のよい話ばかり (p183)
       よくよく考えると、麻原の語るヴィジョンや体験も、わたしと同じように、かなり都合のよい話ばかりだったのです。

    ・麻原の野心が破綻を招き、取り返しのつかない罪だけが残った (p185~186 )
       そして結局、すべては妄想であるがゆえに、現実世界では破綻を招き、麻原には取り返しのつかない罪だけが残りました。

    ・麻原の数々の言動は犯罪を隠すためのカモフラージュ (p223)
       別の建物では、弟子がリンチで殺されていたという事実。わたしと同じ場所で修行をしていた人が、じつは何人も死んでいるという事実。同じ部署にいた人が、マイクロ波で消滅させられてしまったこと。一歩間違えれば、本当にわたしも死んでいたに違いないこと。さまざまな知らなかった細かな事実。年表に沿って振り返ることで、麻原の数々の言動が、犯罪を隠すためのカモフラージュであることが次々と証明されたこと。あれもこれも嘘だったんだという衝撃。弟子までも騙した麻原への憎悪。

    ・麻原の最終解脱の宣言こそが魔境 (p244)
       このように、「神々が祝福してくれたから、最終解脱だと判断した」という、神ではないものを、本物の神の体験と思い込み、最終解脱と判断したのが、麻原彰晃の魔境の重要な要因の一つなのではないかと思いました。それより前に、麻原はかつて魔境に陥った経験から、魔境の警告もしていたので、おそらくは魔のような経験をしていたと思われます。その麻原が、魔境を抜けて最終解脱したと思っていたのは、じつは神ではないものを神と思い込んだ、もう一つの魔境の体験にほかならないと思うのです。

    D 同書籍に対する外部識者の評価

       a.一条真也氏(北陸大学未来創造学部客員教授)

       宗形氏が本当の意味で救われたのは、母親へ深い感謝の念を抱いたときでした。(中略)親を感謝する心さえ持てれば、自分を肯定することができ、根源的な存在の不安が消えてなくなるのです。そして、心からの幸福感を感じることができます。地下鉄サリン事件から15年目の日に読んだ元オウム信者の体験記から、この「幸福になる法則」がやはり正しいことを再確認することができました。

       b.波多野二三彦氏(元検事・弁護士)

       宗形さんは、内観実習の2010年の立春の頃、自身の深い反省から、『二十歳からの20年間--"オウムの青春"の魔境を超えて』(三五館)という、元信者の立場からオウム告発のとなる著書を刊行されました。内観実習から数ヶ月後のことでした。『内観法はなぜ効くか--自己洞察の科学[第5版]』

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    3 今後も麻原等を批判する出版が多く予定・検討されていること━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

       今後も、上祐等の「ひかりの輪」幹部が、一般の出版社を通じて麻原等を批判する出版をすることが現に多く予定され、または検討されています。

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    4 麻原等を批判する出版物への協力や長編対談記事
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    (1)『未解決事件 オウム真理教秘録』

       文藝春秋社:NHKスペシャル取材班編著(2013年5月29日)

       2012年5月にNHKで放映された『NHKスペシャル 未解決事件オウム真理教』の内容をもとに、番組の中では盛り込めなかった関係者の証言等を加えて構成された書籍です。同署の「上祐史浩の初告白『武装化の原点』」というパート(p247以下)で、上祐が、NHKスペシャル取材班のインタビューに答え、教団武装化に至る経緯、武装化の動機、武装化を進めた麻原や信者の病理などについて語った内容が記載されています。

    A.NHK取材班の上祐に対する評価

       重要なこととして、NHK取材班は、上祐の発言内容に関して、独自の裏付け調査・検証を行いました。その結果、上祐の発言内容の裏付けが得られたとして評価する趣旨の内容が、以下の通り、本書の中には記載されており、上祐の前記『オウム事件17年目の告白』も、同書の参考文献のリストの頭に掲載されています。

       「悩んだ」「どうしようかな」という言葉を上祐から聞いたのは、初めてだった。
       そして上祐はここまで喋ると、再び考え込むように口を閉ざした。
       自らを弁護する言葉はなかった。
       今回のインタビューで上祐は、六年前とは比較にならないほど、当時の教団内部の実態を語った。
       ここですべてを紹介することはできないが、私たちは番組で使用していない部分を含め、彼の話の内容を  元捜査員や他の元信者などから裏付けしていった。
       その結果、一部の記憶違いと思われる時期の違いなどを除き、概ね誤りはなかった(p262)。

    B.上祐による同書の中の麻原等批判の一部抜粋

       彼(麻原)には、不遇な生い立ちや学業・事業での挫折などから、強い被害妄想と誇大妄想があったと思います。彼には、『自分は、弾圧されるが、戦って勝利するキリストだ』と主張していましたが、それは、自分の不遇・挫折を、弾圧されるキリストのようなものとして、奇妙な形で正当化したのだと思います。それに加え、麻原には、不幸にも、霊能力者的なカリスマ性があったため、そこにひかれる弟子たちが集まってきた。そして誇大妄想も強まっていったと思います。
       だから、本質的には、強くて得体のしれない教祖というよりも、実は不遇の中で苦しむうちに、強いカリスマ性と妄想が重なって、集まってきた多くの人を巻き込んでいってしまった。そういった存在じゃないかなと思います。
       現実逃避といいますかね、被害妄想に陥っていた。問題があった時に、それを自分のせいだと思って、卑屈、鬱になっていくタイプではなく、他人のせいにする被害妄想になって、他に対し攻撃的になっていくタイプ。こういったタイプの人に、カリスマ性が加わると、彼みたいになるのでしょう。
       麻原は、教団が批判・攻撃されると、それに対して、『思い切って大きくやり返す方が神々の祝福を得られるんだ』」と言ったことがありました。普通は逆ですよね。反社会的な犯罪をやったら、大きな反発を受けるのが当然。よって、『これ以上やったら、破壊する』と思うはずですよ。
       ところがさきほど言ったように、自分は『弾圧されるが、戦って勝つキリスト』だと思い込んでいる。だから激しく戦うことで、自分の存在意義を実現しようとするわけです。彼の信仰の中では、戦わないキリストは存在しない。戦わなければキリストではない。キリストになれない。今考えてみれば、麻原が引き起こした事件は、どれも明らかに過剰反応、オーバーリアクションで、一般には理解しがたいですね。(p.257~258)


    (2)『錯乱の時代を生き抜く思想、未来を切り拓く言葉--鈴木邦男ゼミin西宮 報告集vol.3』鹿砦社:鈴木邦男×上祐史浩(2014年1月14日)

       鈴木邦男氏との長時間の対談の中で、オウム問題を振り返り、麻原・オウム・アレフの問題を詳細に述べた内容を書籍に収録しています。

    A 目次 第13回 上祐史浩×鈴木邦男

       《講演》鈴木邦男:オウム事件17年目の真実と意味
       《対談》上祐史浩×鈴木邦男:
                狂った啓示を実現するため狂気に走ったオウム教団
       《質疑応答》上祐史浩:麻原信仰を脱却するときに輝いた光の輪

    B 上祐による同書の中の麻原等批判の一部抜粋

       麻原は、客観的には、破滅願望なんですが、同時に誇大妄想であり、「自分は啓示を受けたように、戦いの神であり、戦えば神々に祝福され、最後に勝利する神なんだ」という思い込みがあったんだと思います。それが他人には自滅的にしか見えない。(p22)

       彼の信仰は完全に妄想なんですけど、現実と自分の信仰が矛盾したら、常に信仰の方が優位となる人だと思います。そういう精神状態ですから、今現在は、自分のハルマゲドン予言が成就しなかったという現実に対して、適応障害を起こしていて、ある意味で妄想の中に逃避している状態だと思います。(中略)
       しかし、彼は救世主願望を棄てられないが、実際には彼らは救世主ではない。そして、この現実に適応するだけの精神的力は、すでになくなっている状態だと思います。その意味で、壊れていると思いますが、単純に完全に壊れているかまではわかならいですね。(p32~33)

       そして、「できるんだ!」と思い込めば、空想が現実よりも優位になってしまうタイプがいるんです。私は、オウムの総括、反省するに当たり心理学を調べていて、ある心理学者が「空想虚言症というのが麻原の人格だ」と指摘していることを知りました。誇大妄想症というのもあるそうなんですが、他の人から見れば誇大妄想なんだけど本人は、それを現実だと考える、そういったタイプですね。(中略)
       その誇大自己症候群とか、空想虚言症という心理学的な考えだったんです。そういった症状の一部の人たちは、非常にカリスマ的であったり、救世主的になったりもするけれど、同時に凶器に走ってしまう人もいるらしいんです。その例でみんながよく知っているのがアドルフ・ヒトラー。(p36~37)

       麻原はその独善的な理想=妄想を貫いて、非現実の世界に行ってしまった。これはもう病気なんだけれど、しかし人間の中には、そういう一面もあるのだとも思います。だから、失敗した時に、そこで耐えて、それまで正しいと思ってきたことを変えるということは、自分が一回壊れますから、それこそが本当の宝を見つけ出す道だと思えるか、それとも、耐えられなくて麻原みたいに妄想の世界に行ってしまうか、という違いがあるかと思います。(p39)

       麻原もお兄さんも目が不自由なせいかもしれませんが、疑い深いし、自己防衛意識が強く、過剰防衛で攻撃してくるという点が共通していたようなんですね。そういう幼少期からの傾向が、そのままオウム真理教の教祖になる時に現れていったんじゃないでしょうか(p52)。


    (3)『atプラス13』 特集「宗教と未来」対談
       大田出版:上祐史浩+大田俊寛(2013年8月8日発売)

    ◎対談相手の大田氏が指摘する上祐の麻原等批判

       上祐氏との対談は、およそ三時間半という長時間にわたったが、そのなかで私が氏の態度や発言から強く感じたのは、「上祐氏はどうして逃げずに、ここまで持ちこたえることができたのだろうか」ということであった。かつてのオウム真理教は、数多くの信者や幹部を擁していたが、さまざまな理由からその大半の人々はすでに教団を離脱し、おそらく現在は、かつてオウム信者であったことを隠してひっそりと暮らしていると思われる。
       もちろんそのことは、オウム事件への反省から選び取ったことであろうし、また、日常生活を送っていくには仕方がないことでもあるため、一概に非難されるべきことではない。しかし結果として彼らは、オウム事件の当事者として責任を負う立場から逃げ出してしまったわけである。
       これに対して上祐氏は、元オウム幹部としてはほぼ唯一教団に残り続け、分派という形にはなったものの麻原信仰からの脱却の必要性を主唱し、オウムとは何だったのかという問いに真摯に向き合い、被害者への賠償に積極的に取り組むことを明言している。また、明確な方向性を見出せないまま麻原信仰に回帰しようとしているAlephの現状について、いくつもの重要な警告を発している。
       上祐氏は現在、その立場ゆえに批判や非難を受けることも多いが、それはすなわち、氏がオウム事件の責任に応答する主体として、誰よりも正面に立ち続けているということを意味するものだろう。私は少なくともこうした点において、現在の上祐氏を評価したいと考える。(p.38~39)


    (4)『思わず聞いてしまいました!!』
       スコラマガジン社:プチ鹿島、居島一平著(2012年2月29日)

       プチ鹿島氏らとの対談の中で、オウム問題を振り返り、麻原・オウムの問題を具体的に語ったものを書籍に収録しています。

    ◎同書の中の麻原・オウム批判の一部抜粋

       (麻原は)誇大妄想、被害妄想があってその背景に幼少期、青年期の非常に深いコンプレックス、苦しさや寂しさがあったんだと思います。そういったことは当時はまったくわかんなくて、自信たっぷりの彼の雰囲気に、我々は巻き込まれていった。彼は自信たっぷりの自分、救世主としての自分を演じないと自分でいられなかった、そうじゃないありのままの自分だと、自分が壊れてしまう。そういう感じだったんじゃないかな。(p.124)

       (麻原は)だから'90年代の総選挙の時も野菜かなんかを配る、そういったことをやったんだけど、負けたのは選挙管理委員会が悪いからだと、まったく同じことやってるんですね、三つ子の魂百までですよ。いつも何か失敗すると「陰謀だから」と彼は逆反発して生きてきた人ですから、そのまま素直に反省してれば良かったんでしょうけど、反省できなかった。コンプレックスの強い人って反省できないじゃないですか。余裕がないから。もうちょっとコンプレックスが弱かったら反省できたんだろうなと思います。(p.125)

       麻原は自己中心的で自分が規律だと思っていますから誰かに操られるということはなくて、外部の人間は信用できない、裏切られたら潰されるという感じで全部自分でやれという考え方でしたね。(p.133)


    (5)『週刊プレイボーイ』
       集英社(2012年7月16日特大号、2012年7月23日特大号)
       作家・藤原新也氏と上祐史浩の対談(前編・後編)

       編集部:それでも打ち倒すべき父親とは、やはり麻原ですか?
       上祐 それは間違いないですね。彼の宗教性を超えて、そういった宗教がなくてもいい宗教界にする。つまり、オウム的宗教の時代を終わらせる。新しい時代が古い時代を超えてこそという感じ。
    (中略)
       藤原:上祐さんは、ひとつの方法として、ルソーを課題にされるといいと思う。彼も父親に捨てられ、波瀾万丈の人生を送った。最後に自分を表現することを課して、『エミール』(教育論)を著し、それがフランス革命に結びついていった。
       上祐:『社会契約論』でしたっけ、ルソーって。あれは絶対王政を打破する結果となった民主主義の思想ですよね。だから、麻原王政の思想を打破して、万人平等の「ひかりの輪」の思想に向かう精神的な闘いです!


    (6)『洗脳された芸能人』霊体験、依存、集団心理...経験をもとに"洗脳"を語る
       ミリオン出版(2012年6月25日発売)

       オウム信者の「洗脳」の経緯、どのような人が「洗脳」されやすいか、「洗脳」から脱却法について、上祐が自らの体験に基づいて語ったものです。以下、抜粋です。

       -上祐氏自身は、いつごろからオウムの洗脳が解けたと思いますか?

       「私は、麻原の神秘体験にははまったのですが、その一方で、社会に弾圧される麻原がキリストになるという麻原の予言には、疑問を感じていました。そして、麻原の予言していたハルマゲドンがハズレ1997年くらいから、それが表面化しました。麻原に対する絶対的な見方が崩れ、少しずつ相対化されていきました。そして、その後、10年かけてようやく抜け出すことができました。」


    (7)『実録死刑囚--誰も書けなかった"13階段"の真実』
       ミリオン出版(2011年6月27日)

       上祐が、「上祐史浩 かつての師、麻原彰晃死刑囚を語る」と題して、麻原の問題や、日本の死刑制度について語ったものです。以下、抜粋です。

       --2006年に麻原の死刑が確定しました。それは妥当で、刑は執行されるべきでしょうか?

       上祐:妥当で、執行されるべきでしょう。検察の主張した通りですし、現行法規に照らし合わせたら死刑という選択肢しかあり得ない。ほぼ共犯の人たちの裁判も終わっていますから、執行時期としても頃合です。何よりも、これで被害者の方々はわずかながらでも心の整理がおできになるのではないかと思います。

       --それは法に照らし合わせた上での判断ですよね。上祐さんの心情的には本当にそう思われているのですか。

       上祐:私が彼のことをかつての師として見ていたときと、ひかりの輪の代表として自立してから見ていたときとではだいぶ印象は変わっています。
    当時は麻原のカリスマ性や超能力に魅かれていましたが、今は、要するに麻原という人物は、子どもの頃からの深い精神の歪みによって、被害妄想、誇大妄想に陥り、ああいう人格になった病理的な人だったんだなと分かりました(p.56)


    (8)『オウムを生きて--元信者たちの地下鉄サリン事件から15年』
       サイゾー:青木由美子編(2010年3月11日)

       「ひかりの輪」会員2名がインタビュー協力したもので、麻原・オウムの過ちについて克明に語っています。


    (9)『図説 宗教と事件』学習研究社(2009年08月31日)

       広末がインタビューに答え、「ひかりの輪」で行ってきたオウムの総括に基づいて、なぜ当時のオウム信者らが麻原に追随していき、あのような事件を起こしたのか、そして「ひかりの輪」が何を目指しているのか等について述べています。

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    5 テレビ・ラジオ番組での麻原等の批判━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


    (1)2012年4月16日 BSスカパー!『BAZOOKA!!!』

       上祐は、かつてオウム信者が、麻原による選民思想、終末思想、薬物体験を通じて、麻原に洗脳されていった過程を話した上、「最終的には、今まで考えていた『教団は神聖な神の集団で、日本は悪業多き魂だ』という麻原の教説が、自分にとっては虚説に思えてきました」と述べるなどして、麻原・オウムを批判しました。

    (2)2012年5月26日~27日 NHK『NHKスペシャル「未解決事件 File.02 オウム真理教」』

       上祐は、過去の麻原信仰とオウム事件を反省した上で、「本来その時、警視庁に飛び込んで麻原と戦うということをやらなきゃならないのが日本市民」などと述べて、麻原・オウムを批判し、事件の真相について詳細を語りました。

    (3)2012年6月17日 読売テレビ『たかじんのそこまで言って委員会』

       上祐は、「オウム真理教事件」をテーマとする番組の中で、「ひかりの輪では、オウムの反省に基づいて、オウムのような宗教を超える」、「アレフによる麻原信仰を弱めるためには、麻原の死刑執行を早くすべきである」等と述べて、麻原・オウムを批判しました。

    (4)2012年6月28日 朝日放送『キャスト』

       上祐は、ノンフィクションライターの藤井誠二氏のインタビューに答え、麻原・オウムの修行の問題について述べ「錯覚、盲信、マインドコントロールの部分が多かった」と述べ、いまだ呪縛から解き放たれないアレフについて、「アレフのような宗教をなくしたい」と述べ、麻原・オウム・アレフを批判しました。

    (5)2012年7月3日 BS11『本格報道INsideOUT』

       上祐は、「強制捜査から17年 オウム真理教は何だったのか」というテーマ番組の中で、「麻原は教祖の頃から、誇大妄想、被害妄想の一種の人格障害で、現実逃避して裁判から逃げている」「事件の反省ができない人格障害」と述べ、麻原・オウムを批判しました。

    (6)2012年11月25日 読売テレビ『たかじんのそこまで言って委員会』

       上祐は、麻原やオウム事件を徹底的に批判・総括した前記の著書『オウム事件 17年目の告白』(扶桑社)を番組中で紹介し、同書の趣旨を述べました。

    (7)2012年11月29日 フジテレビ『スーパーニュース』

       上祐は、「アレフに若者が入信する理由として、アレフが入信希望者に『10万人に1人の魂』と言って称賛する等の勧誘手口を使っている」と述べて、アレフの勧誘手口を告発しました。

    (8)2012年12月29日 テレビ朝日『追跡! あのとき何が? 列島事件簿2012』

       上祐は、オウム事件の背景について、「麻原が伝説の高僧であるかのような妄信、陰謀論やオカルト的思想の妄信があったことを反省しなければならない」と述べました。
    また、
       「本来はどこかで麻原と決別して警察当局とともに麻原を告発して極刑に追い込んで教団を壊滅させなければならなかった。......いつかはしなければならない」
       「オウムのテロの再発を防ぐ根本的な方法は、麻原の死刑」
       「ひかりの輪の指導員は早期の(麻原の死刑)執行を望む者が多い」
    とも述べ、麻原・オウムを批判しました。
       また、『オウム事件 17年目の告白』(扶桑社)も、番組の中で取り上げられました。

    (9)2013年2月7日 テレビ愛知『山浦ひさしのトコトン!1スタ』

       上祐は、「元オウム最高幹部・上祐史浩がすべてを語る!--オウム事件の真相、そして今」という特集番組で、ジャーナリストの有田芳生氏・江川紹子氏と、18年ぶりに対談し、麻原やオウム事件を徹底的に批判・総括した前記の著書『オウム事件 17年目の告白』(扶桑社)を番組中で紹介し、同書の趣旨を述べました。
       すなわち、オウム事件の背景には、麻原の作った「被害妄想、誇大妄想の信仰があった」と述べるとともに、「麻原の死刑を待っている」「いまだ麻原信仰を維持しているアレフの解体・解消に向けての努力をしていかなければならないと思っている」と述べ、麻原・オウム・アレフを批判しました。

    (10)2013年5月17日 日本テレビ『news every』

       上祐は、麻原やオウム事件を徹底的に批判・総括した前記の著書『オウム事件 17年目の告白』(扶桑社)を番組中で提示し、「オウム問題の清算に尽くしたい」と述べました。

    (11)2014年2月21日 東海テレビ『スーパーニュース』

       上祐は、大谷昭宏氏と公判進行中の平田信被告の事件に絡み、「一連のオウム事件とは何だったのか? なぜオウムに人々は熱狂してきたのか?」について対談し、アレフが入信者を勧誘する手口について、
       「彼ら(入信者)がアレフの覆面ヨガ教室などに出会った時に非常に称賛される。『10万人に1人だ』とか褒める」
       「アレフは最初アレフと言わない。そこで輪廻転生とか麻原の名前を言わず『グル(尊師)が必要だ』と言う。その後にアレフと明かして入信させていく」
    と述べて、アレフを告発しました。

    (12)2014年6月30日 テレビ朝日『スーパーJチャンネル』

       上祐は、「麻原が死刑になるのが、アレフ信者にとっては、その盲信から解放されるので、重要なポイントになる」と述べ、麻原・アレフを批判しました。

    (13)2014年9月30日 テレビ東京『NEWSアンサー』

       上祐は、「(麻原は)信者を集めるカリスマ性の裏側に、被害妄想、誇大妄想の精神病理があった」と述べ、麻原・オウムを批判しました。

    (14)2014年4月20日 BS11『BS11ウィークリーニュースONZE』

       広末は、「ひかりの輪」の活動について、「オウムの間違いを繰り返さないために、オウムの失敗を整理した上で、それを乗り越えるものをやっていきたい」と述べ、麻原・オウムを批判しました。

    (15)2014年6月25日 NBS 長野放送 「スーパーニュースFNN」

       宗形は、「入信...脱会・懺恨の日々 松本サリン20年」という特集番組にて、7年前にアレフを脱会、オウムと決別し、オウム真理教時代の自己中心性や、麻原に依存した愚かさを振り返り、オウムでは麻原から薬物人体実験を受け、死んでいたかもしれないことや多くの人を苦しめた麻原への憎しみ、事件に関わっていずとも、加害者側にいた自分を責める気持ちが消えないこと、脱会までの道のりなどを語り、麻原・オウムを批判しました。

    (16)2014年6月25日 TSBテレビ信州「報道ゲンバ」

       宗形は、「松本サリン20年 オウム真理教の現在」という特集番組の中で、
    「一連の事件に関わらず、オウムの犯行を知らなかったが、一連の事件の事実や、なぜ事件が起こったか、教訓を残してい賠償していきたい」
    「麻原について、一人の人間が教祖になり、自己を特別な存在と錯覚し、他を排除する心が暴走に至った。二度と事件が起きてほしくない」などと語り、麻原・オウムを批判しました。

    (17)2014年6月26日 NBS 長野放送 「スーパーニュースFNN」

       宗形は、「松本サリン事件から20年--決別と償い...元信者は今」という特集番組の中で、松本サリン事件の被害者・河野義行さんご夫妻の出会いや、オウムでの経験を総括した拙著を2010年に出版し、その印税を賠償にあてたことや、現在、アレフ信者の脱却支援をしていることなどを語る中で、麻原・オウムを批判しました。

    (18)2013年6月14日 文化放送『田原総一朗 オフレコ!スペシャル』

       上祐は田原総一朗氏と対談し、上祐や信者らが、なぜオウムに入ったのか、その個人的背景のみならず、バブル絶頂期だった当時の社会的背景にも論及がなされました。
       そして、オウムが徐々に過激化し、その流れに多くの信者が乗って、重大事件にまで至った経緯は、かつての日本が無謀な戦争に突き進んでいったプロセスに似ていると、田原氏との見解が一致しました。
       そして、麻原回帰を進めるアレフの危険な現状、それを食い止めようとする「ひかりの輪」の活動、さらには宗教論・哲学論にまで話は深まりました(この対談が後に、田原氏との共著である前記『危険な宗教の見分け方』の出版につながりました)。

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    6 新聞・雑誌インタビューでの麻原等批判

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    (1)『信濃毎日新聞』(2014年6月27日)

       上祐のインタビュー記事で、オウムの元幹部として被害者らへの謝罪の意を示し、麻原については、「現在に至る結果は、支配欲が強かったことによる自業自得」と批判しました。

    (2)『産経新聞 関西版』(2013年7月25日・26日)

       上祐はインタビューに答えて、「アレフで麻原はすでに『イエスを超えた不死身の救世主』として神格化されており、死刑執行せずにアレフの信仰を助長すれば、法治国家の基本を揺るがします。真相を聞きだそうとして治療するのは、外で洗脳される信者のことを考えない幼稚な判断では、と思います」などと述べ、麻原の死刑執行を主張し、批判しました。

    (3)『週刊SPA!』扶桑社(2014年11月18日号)

       上祐はインタビューに答えて、「オウムでは麻原は妄想的な主張をし、信者は手柄を立てたいがために付和雷同し、手段を選ばず突っ走った。」などと述べ、麻原・オウムを批判しました。

    (4)『日本のタブー The Max』ミリオン出版(2013年5月27日発売)

       上祐はインタビューに答えて、
    「アレフはこのままだと、「自分たちの信仰が奇跡を起こした」という盲信の絶頂に至る恐れがある訳です。
    彼らがそう考えているとしたら、社会がやるべき事は何か。
       それは当然、麻原の死刑をキッチリ勇気を持って執行することでしょう。
       しかしアレフの密かな盛り上がりを理解できず、法務大臣・法務省が細かい事に拘って死刑をためらうと、それはアレフを利する事になります。
       平田の出頭が教団の指示かどうかについては捜査を見守るしかないです。
       でも私の想像というか、当時の状況を考えれば、教団が陰で支えていた証拠は出てこないと思います。でもよく落ち着いて考えれば、出頭が死刑の遅延に繋がるとしたら、その前にビシッと執行しなかったからですよね。
       それに事件について平田との直接の関係は麻原ではなく、井上です。
       だから今だって麻原の死刑はできる。後は法務大臣が勇気を持ってやればよいと思います。
       結局、法務省が毅然とした態度をとれば問題は解消する。平田が、誰かの指示で出頭したのかしてないのか、証拠もなしに議論しても仕方ない。私は法務省・法務大臣を信じる立場なので、しばらくすると、死刑執行になるのではないかと思っています。」
    などと述べ、麻原を否定し、死刑執行を主張しました。

    (5)『ケサランパサラン』Vol.14(2013年3月9日配信)

       上祐はインタビューに答えて、
    「最初は自己保身ではなく、自己愛自己特別視だと思います。自己特別視から、自分たちを認めない外部社会に対して、「それは社会がおかしい」という感情が強くなる。そして被害妄想がエスカレートして、結果的に自己保身も強くなっていくのではないでしょうか。それが特に強かったのが麻原です。
       彼(麻原)は幼少期から青年時代にかけて、自分の価値を認められなかったことが、人格形成における歪みの根底になっていると思います。」
    などと述べ、麻原・オウムを批判しました。

    (6)『circusMAX(サーカスマックス)』KKベストセラーズ(2013年2月号)

       上祐はインタビューに答えて、
    「彼(麻原)には誇大妄想と被害妄想の精神病理がありましたが、無知だった私たちはそれに感染し、増幅してしまったのです。オウムの一部には、洗脳やマインドコントロールがあったと思いますが、全体としては、麻原の盲信に信者が感染・共鳴した部分が大きいと思います。」
    などと述べ、麻原・オウムを批判しました。

    (7)『週刊SPA!』扶桑社(2012年6月26日号)

       同誌は、「事件から17年...。かつて教団の中枢にいた上祐史浩氏は何を思うのか? 麻原と決別し、現在「ひかりの輪」代表を務める彼を直撃した。逃亡犯が相次いで逮捕されているが、どういう心境か。」として、上祐にインタビューしました。上祐は、
       「私も無関係ではありません。私はサリン事件の刑事責任はありませんが、当時の教団内の地位は菊地や高橋よりも高く、教祖の武装化の考えを彼らよりよく知っていた。彼らは全体をよく知らずに、サリンを作ったり、運転手をしたりして、刑事責任を負い、不遇な人生を送ることになりました。私は自分の道義的責任を自覚し、彼らのことを心に留め、彼らの分まで、賠償など罪滅ぼしをしなければならない。それが私に課せられた十字架だと思います。」
    と述べて、事件を批判しました。

    (8)『週刊SPA!』(扶桑社)2012年12月18日号

       上祐は、有田芳生氏と同誌で対談し、
    「アレフの問題が解決して、麻原の死刑が執行されれば、新たなテロの可能性は根絶します。そうすれば、賠償の問題は残るにせよ、オウム問題の一定の清算にはなると思っています。」
    などと述べ、麻原・オウムを批判しました。

    (9)『女性セブン』2012年6月28日号

       宗形は、オウム・麻原の問題を訴える雑誌企画で、麻原の「女性支配」の方法についてインタビューに答え、
    「オウムには『女性は男性よりカルマ(人が持つ"業")が悪い』という教えがあり、女性信者はどんどん卑屈になっていきました。そんななか、麻原が『女性が修行を進めるには、自分に愛着するのがいちばん早道』『自分のエネルギーで女性を浄化する』といいだし、女性信者たちは麻原との性行為をイメージする瞑想を行うようになったのです。」などと述べ、麻原・オウムを批判しました。

    (10)『週刊朝日』(朝日新聞出版)2012年6月29日号

       上祐は、「上祐史浩が語るペテン師麻原の知られざる正体」と題する雑誌企画にて、インタビューに答え、
    「問題は、教祖自体が社会に対する被害妄想や、自分はキリストなんだという誇大妄想にどっぷりつかっていたこと。そして、信者には絶対的な帰依を説き、自分の理性を捨て非合理的な指示に従うことこそが、己を捨て、悟りを開く修行だと強調し、信者がそれに従ったことです。さらには、神秘体験から輪廻転生を絶対視し、殺しても来世があるとして、生命を軽視したことも事件の一因にありました。(中略)オウム人から日本人に完全に戻るのに、私は10年かかりました。『ひかりの輪』は特定の個人を崇拝しません。オウム時代の教材はすべて破棄しました。」
    などと述べ、麻原・オウムを批判しました。

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    7 講演・トークショーでの麻原・オウム・アレフ批判
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    (1)2010年7月21日「平野悠の好奇心・何でも聞いてやろう『オウムって何?』」

       上祐史浩と広末晃敏が、平野悠氏(ロフトプロジェクト社長)、鈴木邦男氏(一水会)、岩本太郎氏(フリーライター)と公開対談を行い、「麻原を神と思ったことは間違いだった、麻原の人格に問題があった」などと麻原を批判しました。
       また宗形が著書『二十歳からの20年間--"オウムの青春"の魔境を超えて』(三五館)の出版報告をし、麻原とオウム真理教の信仰から抜けだした過程と、麻原の問題の告発書である旨述べました。

    (2)2010年12月13日 「プチ鹿島・居島一平の思わず聞いてしまいました!!4」にゲスト出演

       上祐は、プチ鹿島氏らとの対談の中で、オウム問題を振り返り、麻原の誇大妄想・被害妄想的で自己中心性等を批判しました。この対談内容は、前記の書籍『思わず聞いてしまいました!!』に収録されました。

    (3)2010年4月25日「自己反省法"内観"によるオウム問題の解決」を広末が市民団体で講演(東京都内の公共施設にて)

       広末は、「東京セルフ研究会」という30年以上の歴史を持つ市民団体の研修会に講師として招かれ、講演した。自己反省法「内観」を自らが行った体験や、「ひかりの輪」の多数の会員に指導して得られた効果を報告し、内観がオウム事件の反省と総括、再発の防止に極めて有効であることを話し、オウム・麻原を批判しました。

    (4)2011年1月12日「上祐史浩×ターザン山本×吉田豪×プチ鹿島の『新春時事放談』」(新宿・ロフトプラスワンにて)

    ◎上祐の麻原批判の一部抜粋
       「私が思うに、麻原の精神構造ですが、ある意味じゃ、卑屈、恨み、被害妄想、誇大妄想になっていくパターン、あれは形を変えると秋葉原の加藤くんに非常に似ていると思いました。規模は違うけど。」「麻原は日本の王になるという妄想を抱いたけど・・・」

    (5)2012年10月8日「鈴木邦男ゼミin西宮 第13回」 鈴木邦男氏と兵庫県の西宮市内で対談

       上祐は、オウム事件を引き起こした麻原彰晃の異常心理や、そのような心理を生み出すに至った麻原の生い立ち、そして、それに多くのオウム信者らが付き従っていった理由等について述べ、麻原・オウム批判しました。

    (6)2012年10月11日 ザ・グレート・サスケ氏(プロレスラー・元岩手県議会議員)と上祐が公開対談(新宿ロフトプラスワン)

       麻原とオウム真理教の被害妄想・誇大妄想・オウム信者が麻原を盲信・狂信した問題について語りました。

    (7)2012年12月3日 ニコニコ動画『あの頃、僕もサブカルっこだった~上祐史浩、17年目の告白~』
       上祐が中森明夫氏・北條宗親宮司と対談

    ◎上祐の麻原・オウム批判の一部抜粋
       「麻原は、現実と空想を混同する性格を持っていた。」
       「マインドコントロールというより、誇大妄想を麻原が抱いていて、自分が感染していった、盲信の感染、誇大妄想の感染、そういうような感じをうける」

    (8)2013年1月22日『オウム事件17年目の告白』出版報告トークライブ
       上祐が鈴木邦男氏・有田芳生氏と対談

       上祐は、有田芳生氏、鈴木邦男氏と対談し、麻原とオウム批判の自著について紹介しました。有田氏との対談では、長官狙撃事件いついて、2010年に警視庁の発表がなされた時から、こうした無理な断定的な発表は、長官狙撃事件だけでなく、サリン事件を含めてオウム事件を陰謀であると主張して布教しているアレフを逆に利することになるのではという危惧があったと、アレフ問題について批判しました。

    (9)2013年3月6日 『オウム事件 17年目の告白』出版報告トークライブ
       上祐がジャーナリスト・元『噂の眞相』編集長の岡留安則氏と対談
       (沖縄のトークライブハウス「groove」にて)

       上祐は、書籍にも記した麻原やオウムの問題の総括や、現アレフの問題点、そしてカルトや宗教に関する社会問題などを語りました。

    (10)2013年4月18日「上祐史浩×森達也監督 映画『A』上映後スペシャルトーク」(東京・東中野の映画館「ポレポレ東中野」にて)

       地下鉄サリン事件後のオウム真理教関係者を描いた映画『A』(森達也監督)の上映後、上祐と森監督が約1時間にわたって対談しました。上祐は、逮捕後の麻原について、「麻原の裁判の傍聴は1回行った。(その時に麻原を)見た印象は一言でいうと「異様」。廃人のようだった。」として、麻原を否定・批判しました。

    (11)2013年6月15日「占いオカルト談義イベント」に宗形真紀子が出演
    (新宿の会議室にて)

       宗形は、ゲストの占い師や霊能者作家と対談し、麻原が、傲慢で自己中心的で、誇大妄想的だったかと否定・批判し、麻原やオウム真理教の修行の問題点を指摘・批判しました。麻原のようにならないためには、人格を磨いて謙虚に生きる工夫が必要だと語った。

    (12)2014年2月1日・15日 女優・深月ユリア氏ネットラジオ「呪術師ユリア☆生贄の時間」上祐が深月氏と対談

       上祐は、深月氏との対談の中で、アレフが「麻原回帰」していることや、オウム事件は陰謀だと信じていることなどに加えて、
    「アレフは自分たちの巡り会った人達、書店キャッチでも覆面ヨガ教室でもいいんですけど、非常に褒めます。10万人に1人の魂であるとか、前生からの修行者で非常に徳の高い人であるとか。自分たちがすごいと思っていますから、神の集団として、それに縁のあった人もすごい。自然にそうなってしまうんですよね。」
    などとアレフの勧誘手口を語り、カウンセリングでアレフからの脱洗脳をしているなど、アレフの問題を指摘し、批判しました。

    (13)2014年3月13日「家入一真×上祐史浩『リアルお悩み相談室 vol.3』」
    上祐が家入一馬氏と公開対談。(新宿・ロフトプラスワンにて)

       上祐は、家入一真氏(若手実業家で都知事選にも出馬)と対談しました。田原総一郎氏と上祐の『危険な宗教の見分け方』(ポプラ社)を読んだことをきっかけとしての対談となりましたが、上祐が、「オウムは最大のカルト」などと語り、麻原・オウムの批判・自己の反省などを述べました。

    ◎トーク後の、家入氏の感想の一部(同氏フェイスブックより)
       「オウムがやったことは許されることではない。だけど上祐氏は謝罪をことある事にされてますし、罪を背負って生きています。社会的制裁が僕らのやるべきことでしょうか。大事なのは社会的制裁や断罪では無く、オウム以後の宗教について、そしてこれからの社会や日本について、傾聴し、対話し、ひとりひとりが思考していくことではないでしょうか。」

    (14)2014年6月24日「飛松塾in姫路」
       上祐が元兵庫県警刑事・飛松五男氏の招待を受け姫路で対談・講演
       さかはらあつし氏(地下鉄サリン事件被害者・映画監督)とも対談

       上祐が、「オウム真理教ならびに、その事件の反省・教訓」と題して講演しました。配付した資料をもとに、オウム事件の事実関係や、その原因(①教祖の絶対視、②教団を善・社会を悪とした世界観、③根本原因として、教祖・弟子・信者の未熟な自尊心など)、そして、それらの原因を踏まえた反省に基づく「ひかりの輪」の取り組み等を、詳しく話しました。
       その後、地下鉄サリン事件の被害者でもある映画監督・作家のさかはらあつし氏も加わっての対談となりました。

    (15)2014年10月21日鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」第11回
       上祐が鈴木邦男氏(一水会最高顧問)と対談。

       上祐が『今、語るべきこと』と題して、「オウム真理教・麻原彰晃とはなんだったのか? オウム事件とはなんだったのか? オウム真理教との関係はどう変化しているのか?オウムを脱会した後に、代表を務めるひかりの輪とは?」
    等の内容について、麻原・オウム真理教の問題点を広範に指摘し、批判しました。

    ※その他の2014年以降の上祐やスタッフのマスコミ出演、インタビュー取材、対談、講演などにつきましては、以下の記事ご覧ください。

    ●上祐のマスコミ・ネットへの出演等
    ●上祐のトークイベントでの対談・講演等

    ●スタッフのマスコミ・ネットへの出演等

    ●スタッフのトークイベントでの対談・講演等

     

  • ②アレフ信者脱会支援・入会未然防止の活動 (2015年1月19日)

       「ひかりの輪」では、発足してから今までの間、アレフ信者がアレフから脱会できるよう支援したり、新たにアレフに入会する人が生じないよう未然防止したりする活動に取り組んできました。以下、その経緯・内容・成果等を詳述します。


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    1 アレフ脱会支援活動の経緯と内容
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    (1)2007年~2009年の取り組み

       「ひかりの輪」では、その中心メンバーが2007年3月にアレフを脱会して以降、アレフに留まる現役信者らに対して、様々な手段をもって脱会を訴えかけ、促してきました。

       第一に、2007年5月の「ひかりの輪」発足と同時に立ち上げた「ひかりの輪公式サイト」「上祐史浩オフィシャルサイト」にて、元オウム真理教信者だった者たちの償いの一環として、オウムの問題点・反省・総括を社会に公表しました。

       第二に、可能な限り、メディアの取材に応じ、オウムの問題点や反省を公表してきました。
    こうしたサイトやメディアを通じて、アレフ信者や、すでにオウムを脱会したものの、麻原への信仰を脱却しきれない多数の元オウム信者の脱会・脱却の支援を行いました。

       これは、オウムの幹部であった者が「ひかりの輪」に多数おり、事件や麻原・オウムについて、十分で客観的な正しい情報を提供することができること、中でも上祐は、オウム事件や修行の裏表を知り尽くしており、オウム・麻原についての情報を、現アレフの幹部の誰よりも正しく提供することができることなどを背景としていたものです。


    (2)2010年の取り組み

       2010年には、アレフと知らずに入ったヨガ教室(アレフが正体を隠して、一般のヨガ教室かのように偽装して運営している、いわゆる「覆面ヨガ教室」)で段階的に洗脳的教化を受け、アレフに入信した人から、段階的に相談が増えるようになりました。その被害の内容が深刻なものだったため、大きな問題と認識した「ひかりの輪」では、『アレフ(旧オウム真理教)洗脳被害者・相談救済窓口』を設置し、その取り組みを強化しました。

       そして、「ひかりの輪」が調査した結果、アレフの中では信者に対する洗脳教化が行われていることがわかり、その内容は、

       ①一連のオウム事件は、オウムが起こしたものではなく陰謀である、
       ②教祖・グル(導師のこと)である麻原彰晃は絶対である。 
       ③アレフを脱会すれば、グルとの縁が傷つき、地獄などの低い世界に落ちる。

    などといったものでした。

       これは明らかに「洗脳」的な教化ですが、少なくない人々が、これにより入会し、または、脱会したくても脱会できない状況にあることが、様々な元信者・現信者からの情報で把握されました。

       そこで、「ひかりの輪」は、サイト「オウムの教訓--オウム時代の反省・総括」や、負の教訓とその抜け出し方を記した書籍『二十歳からの20年間- "オウムの青春"という魔境を超えて』(宗形真紀子著・三五館)の出版などを通じて、オウム信仰の過ちとその脱却の必要性を、アレフ信者・元信者に広く呼びかけました。

       その結果、それらを見た複数の信者・元信者から、感想や問い合わせが寄せられ、例えば、「事件のことをどう考えていいか迷っていたが、総括を見て納得できた」と述べ、オウム信仰から脱け出すことに成功した元信者らがいました。


    (3)2012年以降の取り組み

       2012年からは、アレフ信者の脱会支援ならびに入会未然防止の活動を、以前とは異なる次元まで強化・本格化し、以下のような広範かつ多面的な態勢を構築して、実行しました。

    A.専用ブログ『アレフ問題の告発と対策』の開設・運営

       2012年になって、さらに被害相談が増えたため、「ひかりの輪」が「アレフ洗脳被害の相談窓口」を設置していることを広く知らせる必要を感じるようになりました。

       そこで、2012年2月1日に、改めて「ひかりの輪」の中に「アレフ問題対策室」を設置し、専用のブログとして『アレフ問題の告発と対策』を立ち上げました。

       その中に、それまで脱却支援してきたなかで明らかになったアレフの信者獲得の勧誘実態について、脱却支援を受けた人の体験談とともに具体的に詳しく掲載しました。アレフの洗脳教化の手段やプロセスなどを詳しく公表したのです。

       それによって、アレフからの脱会だけでなく、自分が通っているヨガ教室がアレフを隠した偽装覆面ヨガ教室ではないかという問い合わせも増え、アレフ入会を未然に防ぐことができやすくなりました。

       また、寄せられるメールの中には、脱会の相談は必要なくとも、自分の入っていたアレフ覆面ヨガ教室の情報や、知人を通じて、あるいは駅で見かける等して得られた、アレフ覆面ヨガ教室ではないかと思われる情報の提供があり、それらの情報も同ブログで還元しています。

       これにより、脱会支援した者が増えるとともに、アレフの新たな勧誘実態もわかり、一般市民にお伝えする情報も充実してきています。

       また、アレフ覆面ヨガ教室からアレフに入信したものの、アレフからの脱会の引き留めなどを恐れて市役所に相談をした人が、市役所から、「アレフの問題は知っているが、その脱会支援については、『ひかりの輪』のアレフ問題対策室が一番詳しいので、相談したらよい」と紹介され、相談してきたというケースさえも出てきました。これは、同ブログを当該市役所の担当者が見たからです。

    B.個々の相談者に対する脱会支援の諸活動

       脱会支援のために、個々の相談者に対して個別に以下のような脱会支援活動を行いました。

      a.電話相談

       メールの相談に加え、直に話すことで支援がしやすく、遠方で直接会えない人にも、よりよい形での脱却支援ができています。

      b.個人面談

       直接会える人とは個人的に面接して支援しています。直接会って話すことによってより濃密な支援ができます。

      c.情報交換会

       アレフを脱会した人やアレフ覆面ヨガ教室を脱却した人、脱却支援途中の人、家族にアレフ信者がいて脱会させたい人などを含む複数人で、アレフの実態、アレフの勧誘の実態(アレフ覆面ヨガ教室の実態)などの情報を交換する会を行っています。

       この取り組みは、脱会支援途中の人の支援の一環に有効であり、また、アレフの勧誘にあわないための予防、さらには社会的問題であることの啓蒙としても有効である。アレフの勧誘活動の活発な地域(札幌など)で行いやすい支援方法です。

      d.脱会届作成の補助

       アレフに提出する脱会届を書くにあたって書き方がわからないという人も多く、具体的な書き方を教えています。また、書式や内容証明、配達証明などの郵送方法をとると良いなどともアドバイスしています。それによって、速やかに脱会ができています。


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    2 脱会支援活動の成果
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       以上の脱会支援活動の結果として、以下のような成果が上がりました。


    (1)成果1:100人以上の脱会を支援

       個別活動を通して、100名以上の相談者の脱会支援を行い、そのほとんどが、脱会したり、入会前にアレフの勧誘活動から脱却したりすることができました(これを裏付ける証拠資料は、「ひかりの輪」から公安審査委員会に提出済です)。


    (2)成果2:相談者からアレフ問題全体の解決への協力を得た

       上記の個別の脱会支援活動で生じる利益は、脱会者本人に限りません。というのは、以下の通り、脱会者の協力によって、アレフ問題全体の解決・緩和に貢献する流れができたからです。

    A.報道機関と連携したアレフの洗脳的な勧誘の問題の告発

       脱会者の中で、「ひかりの輪」の仲介を経て、アレフの洗脳的な勧誘の問題を告発する報道機関の取材に応じてくれた人が少なくありません。中にはNHKといった公共放送を含め、全国ネットのテレビ局、大新聞などに匿名出演するなどして、非常に強力なアレフ問題の告発報道の実現に寄与した事例が少なくありません。

    B.被害者団体と連携したアレフ著作権侵害問題の摘発・解決への協力

       脱会者の中で、「ひかりの輪」がオウム真理教犯罪被害者支援機構と協力して進めているアレフによる著作権侵害問題の摘発のための証拠収集活動に協力してくれた人が少なくありません。これは、最近のアレフ活動に参加して脱会した人からの証言・証拠が非常に重要になりますが、これについては後の記事で詳しく述べます。


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    3 脱会支援活動は、会員の奪い合いではなく、適正・適法に行われたこと
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       この個別の脱会支援活動は、決して「ひかりの輪」とアレフとの間での会員の奪い合いではありません。

       実際に、「ひかりの輪」が発足した後に、アレフに新たに入会し、その後に「ひかりの輪」の脱会支援活動を受けてアレフを脱会した人の中では、現在「ひかりの輪」の会員である人は一人もいません。

       また、この脱会支援活動は、外部監査委員会に定期的に報告して、適法・適正に行いました。その際、アレフのプライバシーの侵害・名誉毀損にならないように指導も行なわれました。


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    4 報道機関と連携したアレフ信者の脱会支援・入会未然防止の活動
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       「ひかりの輪」のアレフ信者脱会支援活動は、様々なマスメディアに認知されています。例えば、『信濃毎日新聞』(2014年6月27日)は、以下のように報じています。

      (「ひかりの輪」の)宗形さんは、「自分は犯罪者集団に人々を勧誘してしまった」と悔やむ。「2度と同じような事件が起きないようにしたい」と言い、ひかりの輪の活動を続けるのは「アレフ信者の脱会を支援し、オウムの教訓を社会に伝える役目があるから」

       そして、報道機関等と協力して、「ひかりの輪」の指導員や、「ひかりの輪」が脱会支援したアレフ脱会者が、アレフの勧誘手口の暴露、麻原・オウム信仰の問題とその脱会・脱却の方法などを社会に広く知らしめて、アレフ信者の脱会を促進し、その入会を未然に防ぐ活動を、以下の通り広範に展開しました。

    (1)ひかりの輪」役員が協力したアレフ問題の告発報道(新聞・雑誌)

    A.『読売新聞・北海道版』「アレフ入信 道内が最多」2013年4月8日

       広報部が、アレフの勧誘手口を告発して作成された記事です。以下は、抜粋です。

       当局関係者やアレフから脱退した「ひかりの輪」によると、札幌では勧誘の技術にたけた数人の男女が主導し、札幌・狸小路などで声掛けや、インターネットのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などでヨガ教室へ誘う。当初は教団名を伏せ、「オウム事件は陰謀だった」などと教えてから身分を明かし、教団へ引き込むという。

    B.『産経新聞 関西版』2013年7月25日・26日

       上祐が、アレフの覆面布教と陰謀論による勧誘手口を告発して作成された記事です。以下は、抜粋です。

       アレフは覆面で「社会が陰謀に陥れた」と説きます...去年、本格的に専用ホームページを立ち上げ、100人弱の相談に乗りました。...アレフが被害者に無断でオウム真理教の教材を使用することをしっかり批判し...アレフと闘わないといけないと思います。アレフで麻原は既に「イエスを超えた不死身の救世主」として神格化されており(そのため麻原の死刑を)執行せずに、アレフの信仰を助長すれば、法治国家の基本をゆるがします。

    C.『FRIDAY』(講談社)2012年7月6日号

       上祐が、アレフの覆面布教と陰謀論によるアレフの勧誘手口などを告発して作成された記事です。以下は、抜粋です。

       それは「陰謀論」による教化です。最初はAlephと名乗らずに近づき、そこで相手を徹底的に褒めます。(中略)その後反転して、そんなあなたを褒めないこの社会がおかしいと話すのです。この社会は陰謀だらけで、(中略)オウム真理教の事件も陰謀だったのだと説明するのです。プライドが満たされることに弱い人が、善悪の観念が入れ替わってしまい、今まで悪人だったと思っていた「麻原さんに会ってみたい」と考えるようになる。

    D.『週刊プレイボーイ』(集英社)2012年7月16日特大号、2012年7月23日特大号

       藤原新也氏と上祐との対談(前編・後編)です。以下は、抜粋です。

       一方、アレフのほうでは盛んに入会勧誘をしていますよ。「覆面ヨガ教室」を開いて、人間関係を作る。輪廻転生を強調し、修行しないと地獄に落ちると説く。最後に、9・11やフリーメーソンなどの陰謀論を話し、何十時間ものビデオを見せる場合も。
       そして最後にオウム事件も陰謀と吹き込む。そこでアレフと明かすと、「入会します!」となるそうです。その背景は、覆面ヨガ教室、輪廻転生、陰謀論ですかね。オウム事件を知らない人は、これでけっこう入っています。
       もうひとつ、アレフと言わずに人間関係をつくった後しきりに褒めるんです。「あなたは前生からの修行者だ」「10万人にひとりの魂だ」「真理に巡り合って大変な徳がある」と。世の中で自己の価値が見いだせず、探している人は、アレフで初めて自分の価値を認められたという感じになる場合も。
       それと裏表ですが、自分の価値を見いだせず、感謝の気持ちを持てない社会については、陰謀論を徹底的に吹き込むと、やはり社会はおかしいとなる。
       最後に、オウム事件は陰謀で、麻原は弾圧された救世主という話が出ると、「帰依します!」となる。実際に、これをやられたある若者が相談をしにきたんですが、「あなたは10万人にひとりの魂だ」と言われて、暗い人生の中で希望の光が見えて、麻原を信じ、マスコミは信用しないと思ったと言っていました。
       輪廻転生や神秘体験の過大視と、自分の価値を見いだせる家族・社会の代わりになる者への欲求、さらに自分を認めない現実の社会は陰謀だらけという3つがそろうと、未来永劫、麻原集団の残党のアレフの一員として、社会と戦うという意識になる危険性がある。

    E.『サンデー毎日』(毎日新聞社)2014年2月9日号

       上祐が、約100人のアレフ脱会支援をした経験から、アレフの勧誘実態を告発した記事です。以下は、抜粋です。

       上祐氏はこれまで、約100人のアレフ信者から相談を受けた経験から、勧誘の実態をこう明かす。「アレフはネットでヨガや神秘的体験に興味のある人をつかまえて、教団の名前を隠した"覆面ヨガ教室"に誘ったり、書店の精神世界のコーナーで声をかけたりします。」

    F.『週刊実話』(日本ジャーナル出版)2013年12月26日号
       「不健全な布教を続けるアレフ」

       上祐が、アレフの違法行為や陰謀論と、その脱却の方法を述べた記事です。以下は、抜粋です。

       武闘派で鳴らした新実君の名前を出した上、賠償不履行や麻原の出版物をめぐる著作権侵害といった問題がありながら不健全な布教活動を続けるアレフに対し、(公安は)取り締まりを強化(中略)そうした取り締まり自体を"陰謀"と解釈するのはいつものこと。(中略)盲信から脱却できるようにさまざまな手段を通しカウンセリングを行うことが望ましいでしょう。

    G.『週刊実話』(日本ジャーナル出版)2013年8月22・29日号
       「上祐史浩代表が警告する旧オウム真理教(アレフ)の凶暴集団化」

       上祐が、アレフでは被害妄想と陰謀説が強まり、反抗的になり、その思想を若者たちに植え付けていることを告発した記事です。以下は、抜粋です。

       アレフは社会を"悪"と見て、自分たちは苦しめられているという陰謀説の上に立っています。ここ数年、そういった思い込みがきつくなってきて、公安による立入検査のときにも、反抗的な態度をとることが多くなったようです。今回発見された"串刺し写真"もそんな最近のアレフを象徴する出来事と言える。

    H.月刊誌『北方ジャーナル』2012年9月号
       特集「オウム真理教の"影"。「ひかりの輪」上祐史浩が鳴らす警鐘。
       宗教団体アレフが札幌で膨張する理由」

       上祐が、主に北海道におけるアレフの入信勧誘の実態とその被害を告発し、回避する方法を述べた記事です。以下は、抜粋です。

       地下鉄サリン事件を知らない若い世代などで、ヨガ道場へ勧誘を装ったアレフの布教活動に被害を受ける方たちが増えています。アレフは今ますます麻原絶対主義に突き進んでいます。
       (中略)
       アレフの典型的な信者獲得法として、教団の看板を隠したヨガ教室に勧誘する、という手口があります。
       (中略)
       「実はサリン事件はユダヤの陰謀だった」とやっていく。
       (中略)
       (アレフの「被害」っていうのは)、1つは詐欺で、まさに宗教団体と名乗らずに入会させ、お布施をとるということ。(中略)2つ目は、精神的な被害。3つ目はやはり、家庭崩壊の問題。

    I.月刊誌『北方ジャーナル』(2013年9月号)
       特集「オウム真理教の影 2013アレフはどこに向かうのか」

       上祐が、主に、北海道で拡大するアレフによる家族崩壊等の被害、その陰謀説や被害妄想、ネット・書店・ヨガ教室での覆面勧誘、串刺し事件などを告発している記事です。以下は、抜粋です。

       アレフの強引な勧誘法などを積極的に告発しているひかりの輪は、串刺し写真の発見現場をほぼ特定していた。(中略)現在のアレフでは、麻原元教祖の家族を除いて最も高い地位にあるという(正悟師)。(中略)「彼ならばやりかねない」(ひかりの輪関係者)。
       (中略)
       教団周辺では信者増に伴う具体的被害も起きている。元信者などの相談に乗っているひかりの輪によれば、親子問題に端を発する家庭崩壊や、詐欺まがいの勧誘により高価な教材を買わされる経済被害などが札幌でも絶えない。
       (中略)
       「ひかりの輪」の上祐代表は「信者増はアレフの自己肯定に繋がる」と危惧する。
       「ご家族が入信して困っている人が北海道にもいらして、よく相談に来られる(中略)一連のオウム事件はすべて陰謀であるという主張です(中略)近年はこの陰謀論がますます強まっている」
       「札幌も含めて、アレフの勧誘はますます激しくなっています。(中略)ネットのSNSや覆面ヨガ教室、書店でのキャッチなどで勧誘し、ある程度親しくなったところで、『サリン事件は陰謀だ』と若い人たちを洗脳していく。」
       「今回の串刺し事件を機に札幌の幹部信者のモチベーションが変化したかというと、これはほとんどかわっていないと思います。相変わらず陰謀論を説いて信者を獲得し続けている」
       「勧誘が自己実現になっているんですよ。ここ数年の信者増が陰謀論をますます加速」
       「このままだと彼らの被害妄想がエスカレートして若い信者が精神的なバランスを失ってしまう」

    J.月刊誌『atプラス13』 特集「宗教と未来」対談
       上祐史浩+大田俊寛(太田出版)(2013年8月8日)

       同誌での宗教学者の大田俊寛氏との対談における上祐の発言は、以下の通りです。

       Alephは布教活動で、オウム事件は社会の「陰謀」であると説き、新しい信者を多数獲得しています。
       (中略)
       このまま死刑を延期すれば、逆に信者が盲信を深め、ますます新しい信者を増やす恐れがあると思います。
       (中略)
       現在、支援機構はAlephに対して、被害者賠償金の支払いを求めるとともに、支援機構が賠償のために著作権を得たオウム真理教の教材を、無断で複製・頒布・販売しないように求め、今年の三月に、東京簡裁へ調停を申し立てています。
       (中略)
       若い人たちは、世の中にそんな甘い話はないと心得て、騙されないように注意する必要があります。Alephは誇大宣伝をやめなければなりません場合によっては、詐欺的な行為に当たりますから。(p5~7)

    K.『BLACK・ザ・タブー VOL.2』(ミリオン出版)〈2012年3月20日発行〉
      (同内容が『日本のタブー The Max』(ミリオン出版)〈2013年5月27日発売〉に再掲載)

       上祐が、アレフの陰謀論の教化を告発し、麻原の死刑の執行がアレフを助長させないことなどを語っています。以下は、抜粋です。

       アレフはこのままだと「自分たちの信仰が奇跡を起こした」という妄想の絶頂に至る恐れがあるわけです。
    彼らがそう考えているとしたら、社会がやるべき事は何か。それは当然、麻原の死刑をキッチリ勇気を持って執行することでしょう。しかし、アレフの密かな盛り上がりを理解できず(中略)死刑をためらうと、それはアレフを利する事になります。
       そして更にマズイのは、証拠もなしに疑惑ばかり主張していると、アレフ側は、また「陰謀だ」と思うんですよ。「社会は証拠もないのに我々を疑う」そして「我々の祈りが麻原に通じたんだ」という助長に繋がります。

    L.隔月刊誌『宗教問題』(白馬社)第3号(2013年4月10日)

       上祐が、アレフの陰謀論による教化や洗脳されやすい若者の状況を告発したインタビュー記事です。以下は、抜粋です。

       現在のアレフは信者に対し、地下鉄サリン事件など、麻原主導で起きた犯罪のすべては冤罪だと教えています。その理屈付けとして(中略)陰謀論などといったことを盛んに吹き込まれる。(中略)特にサリン事件などについて直接の記憶がない世代は洗脳されてしまう。それで両親などがアレフをやめるよう説得しても、『お父さんたちはだまされている!』などと『逆説得』を仕かけてくるまでになるそうなんですよ。

    (2)「ひかりの輪」役員の著作によるアレフ問題の告発内容

    M 書籍『オウム事件17年目の告白』扶桑社(2012年12月)

       大きな出版社から数万部の発行となり、社会における麻原・オウム信仰の問題の理解、現役(のアレフ)信者ならびに脱会した信者の麻原・オウム信仰の脱却促進や入会の抑止に、大きな影響を持ったと思われます。
       上祐が、自著において次のように述べています。

       また、ひかりの輪は、アレフ(旧オウム)の問題の解決にも努めております。私の脱会後、アレフは、麻原信仰を逆に深め、再び事件を陰謀とする洗脳的な教化を行い、膨張を始めています。その犯罪行為・違法行為を公表し、その被害者の脱会の支援をするなどして、オウム関連の犯罪・問題の最終解決を目指しています。(p15)
       (中略)
      私たちが脱会したあとのアレフは、教団を裏から支配している麻原家族の影響もあって、麻原の絶対視を強め、オウム時代への回帰を深めていった。(中略)
       そして一連の事件については、陰謀論を主張し、詐欺的な手法で、新たな信者を獲得している。
       私たちはアレフの洗脳に悩んだ人たちから、HPに設けた窓口を通して相談を受けるようになっていた。中には脱会してもアレフの教義から抜けきれず、来世地獄に堕ちることが恐ろしく、自殺することを考え、「助けて」と相談しにきた人もいた。また、アレフを盲信した結果、親子の断絶、夫婦離婚といった家族崩壊の問題も起こり始めている。
       そこで私たちは、アレフの諸問題と、その盲信の脱却法を詳しく解説した専用サイト(「アレフ問題の告発と対策」)を立ち上げ、問題解決に向け、努力を深めた。私たちがこれまでに相談を受けた数は70人を超え、今も増え続けている。(p243~244)

       アレフは勧誘のため、教団名を明かさずに信者が「覆面ヨーガ教室」を開いている。教室ではまず、修行による利益をオウム時代と同様に誇大宣伝し、続いて輪廻転生の話を持ち出して「現代人はほとんどが地獄に落ちる」と脅す。やがてさまざまな陰謀説を説き出し、最後に、あのオウム事件も陰謀だったと主張して、入会へと導く仕組みだ。これは、マスコミでも徐々に報道されるようになった。
       陰謀論を教えこむために、陰謀論を扱ったさまざまなテレビ番組を団体が独自に編集したビデオが何十時間分も用意されている。対象者を十分に教化=洗脳できたことがわかったら、最後にアレフという教団名を明かす。相当に組織的な盲信形成システムである。
       オウム事件が陰謀だと言うのはまったくの虚偽だから、意図的に人をだまして信仰を持たせ、お布施させるのは、詐欺行為に当たるおそれがある。(p246~247)

       死刑執行の遅れは、平田のときのように「自分たちの帰依の結果として、麻原が神通力で死刑を遅らせた」と信者たちの盲信を深め、さらに新しい人を洗脳・教化する結果を招くだろう。(中略)オウム・アレフの信仰の本質は誇大妄想・幻想だ。(p248)

       賠償不履行、摘発された覆面ヨーガ教室の詐欺行為、著作権侵害に加え、公安調査庁の立入検査を妨害したとして信者が逮捕(不起訴)される問題なども起こっている。(中略)カルトやオウム問題に詳しいある弁護士は、『サンデー毎日』(2012年7月1日号)誌上でこう述べている。
       「・・・(略)・・・サリン事件を体験していない人たちが幹部となったアレフには、『事件には何かしらの意味があった』と思っているような信者が残りました。アレフ信者の麻原彰晃に対する信仰の度合いは95年以前と同じで、むしろ個人崇拝、帰依度は高まっている」(p250~251)

    N 『終わらないオウム』2013年5月

       上祐が、自著において次のように述べています。

       私たちから見ると、ここ五年くらいでアレフの内部がかなり先鋭化してきているんです。
       (中略)
      アレフはテレビ局の作る陰謀説の番組を利用して、陰謀説を教えこみ、オウム事件も陰謀だと主張しています。(p192)

       アレフではオウム時代に作った麻原の説法を集めた教本を再び印刷し直して、それを今も販売しています。それで本にも書きましたけれど、オウム事件の被害者団体は、それを著作権法違反だと指摘しているわけです。オウム真理教の財産は、著作権を含めて、今は賠償のために、被害者の支援団体が所有しています。にもかかわらず無断で使用しているという指摘です。そのため、実際に被害者支援団体の申し立てがあり、東京地裁で調停中です。こうして、違法行為の疑いがあるという批判が出るところまでになっているんです。(p193)

       それから入信者には、精神的な被害があります。子どもがアレフに入会しちゃったご両親から相談を受けていますが、その娘さんから「とにかくアレフの幹部に会ってほしい。会えば、オウム事件がオウムの犯行でないことが完璧にわかる。お父さんお母さんの誤解を完全に論破できるから」と熱心に言われたそうです。
    アレフは、テレビ番組になった9・11や3・11の陰謀説を編集したビデオを見せます。最近脱会した人によると、十時間か二十時間の、テレビ番組を編集したビデオがあるそうです。それで、「昔オウムが主張したように、最近はテレビでも大事件が陰謀だと言っている。裁判でも長官狙撃事件は名誉毀損でアレフが勝った。サリン事件も本当はそうなんだ」と主張することになる。
       そうしたらアレフに惹かれている子は「私は、他の人が知らない世界の真実を知った。尊師に会いたい!」と舞い上がっちゃいますよ。それで、相談を受けたご両親の子どもの場合は、家賃を払わず、親のカードローンを使ってまで、大量に教団にお布施したそうです(笑)。こうした陰謀説ビデオを用いた最近のアレフの詐欺的な教化システムは、統一教会の手法に似ているところがありますね。(p193~194)

      オウム事件の賠償契約についても、数年前から、その契約の更改に応じない形で無視し始めました。賠償契約に基づく賠償金ではなく、寄付という形である程度支払っているのですが、ひかりの輪とちがって、正式契約による金額賠償の縛りを嫌がったのかもしれません。また、賠償金となると、麻原と教団の事件への関与を認めることになり、陰謀説と矛盾するのも都合が悪いのかもしれない。
       さらに、被害者の支援団体が、著作権侵害の訴えをしても、それも無視している。このように先鋭化しています。(p194)

    O 書籍『危険な宗教の見分け方』ポプラ社(2013年11月)

       大きな出版社から数万部の発行となり、社会における麻原・オウム信仰の否定とその問題の理解、現役(のアレフ)信者ならびに脱会した信者の麻原・オウム信仰の脱却促進や入会の抑止などに大きな影響を持ったと思われます。
       上祐が、自著において次のように述べています。

       オウム真理教を改めて「アレフ」として、表向きはオウム事件の謝罪を始めました。しかし信者には、オウム真理教時代の信仰の影響が深く残っていて、事件の十分な反省ができていないのです。(p150~151)
       (中略)
       上祐: そして、彼らの中には、事件は陰謀であり、麻原を事件に関与していない美しい存在として守ろうとする人たちも多かったですから、その意味では、自分たちも暴力を肯定できなかったのかもしれませんね。

       田原: あ、そうか。地下鉄サリン事件は陰謀であって、麻原たちは何もやっていないんだと。

       上祐:その陰謀論が、麻原の妻たちや娘たち家族が教団に再介入しはじめてから強くなっているんです。これは、私が幽閉されていた〇三年、〇四年のときや脱会した〇七年より、今のほうがはるかに強いですね。「陥れられた真の救世主、麻原彰晃」という考えがどんどん強まっています。(p170)
       (中略)
       上祐: ただ、麻原の家族らは私が逮捕されたときに、公安に洗脳され、やっていない事件をやったと言うようにされて、教団に帰ってきたのだと主張していますから、私がアレフを脱会した以降は、陰謀論を信じる人たちが前よりずっと増えている可能性があります。

       田原: 上祐は、いわば検察の犬になったんだと。

       上祐: 末端の信者たちは、教団の武装化や上九一色村の施設なども自分で見ていないから、全部間接情報なんですよ。「テレビを見るな」「マスコミの情報を信じるな」と言われているし、見たとしてもドラマのように思えてしまう。だから、末端に行けば行くほど、陰謀論を信じやすくなるんです。

       田原: 麻原の自身もそうだったんだと思うんだけど、始めはハルマゲドンとか、第三次世界大戦とか、あまり考えてもいないことを言いはじめて、だんだん言っているうちに自分が信じ込むということがあるでしょう。

       上祐: そういった面があるでしょう。(中略)今のアレフは新しい信者を獲得するために、以前にも増して陰謀論を信じ込んでいっている可能性があります。(p172)

    P.書籍『錯乱の時代を生き抜く思想、未来を切り拓く言葉
              --鈴木邦男ゼミin西宮報告集vol.3』
        〈鈴木邦男×上祐史浩〉(鹿砦社)(2014年1月)

       上祐は、鈴木邦男氏との公開対談で、次のように述べています。

       その一方で、私が五年前に脱会した「アレフ」は、「自分の思ったとおり麻原が正しいんだ。あの事件は陰謀なんだ」と根強く思っています。これも心の病気・妄想状態でしょう。(p39)

       今の「アレフ」はあまり広報活動をしていないんですけど、支部活動は陰謀論一色です。ユダヤ・フリーメーソンの陰謀だ、東日本大震災は人工地震だ、それでわれわれは被害者なんだということで、それ自体が人間としては病気なんですね。
       そういう病的な誇大妄想、被害妄想の中で、個々人が理想化した麻原を信じている。ですから、外部の人とは話が全然食いちがってしまいますし、それで敵対的にもなるし、社会の人もオウムが被害者であることに早く気付いてほしいと言い始めるんです。それで一所懸命に信者を増やそうとする。
       そういった精神病理は鬱状態です。「自分はすごいんだ!」と感じ、どんどん行動して他人にも危害を加える症状が出やすいわけですよね。一方で、その世界を壊せば、自己が壊れますから、鬱状態になる。だから、どっちかになっちゃうんです。(中略)
       これに加えて、最近の私の「アレフ」の見方ですが、今の「アレフ」はオウム事件を知らない若い人を陰謀論でどんどん巻き込んでいて、それは社会的に許容されないだろうと思いますね。(p43)
       (中略)
       今問題になっているのが、「アレフ」の教材というのがオウム真理教の教材だといういことです。事件以降、賠償のためにその著作物の著作権は被害者団体にあるんです。だから被害者団体のものですよね。被害者団体が使うなと言ったら使えないわけですよ。それでも、使っているならば、それは著作権侵害の疑いが出てくるのです。
       ドイツでは、ヒトラーの『我が闘争』は発禁じゃないですか。同じようにオウムの麻原への回帰は危険思想だからダメなはずなのに、「アレフ」は価値観が正反対のままだから、「自分たちが弾圧されるキリストであることに、早く世の中が気付いてほしい」と善悪が倒錯していて、その妄想症はこのままではすまないだろうなと思っています。(p44)
       (中略)

       私と同世代の子が『アレフ』に魅かれることについてどう思われますか?

       上祐 それは単純ですね。「アレフ」に今入る人たちを見ると、社会の中に自己存在価値を見い出せない人が多い。そこで「アレフ」に会うと、「アレフ」の人たちは「自分たちが真理で最高だ」と思っているから、「それに出会えた縁を持ったあなたはすごいんだ」と勧誘するんです。それですごく引き込まれちゃいます。
    「アレフ」はそういう洗脳的・詐欺的勧誘をしていて、私はそれに遭った人を七十人くらいカウンセリングして脱会させています。その中の一人に非常に印象深かった人がいて、二十歳くらいの男性なんですが、彼は鬱傾向で登校拒否の過去もあったんです。ある時、「アレフ」の人に「あなたは真理に巡り合える十万人に一人の魂です」と言われて、すごく信じるようになってしまい、彼を説得するのにものすごく時間がかかりました。
    そのひと言で彼の中に希望がグワーンと湧いてきて、「麻原さんを最終解脱者と信じます。マスコミの言うことは信じません。それでいいんですよね、上祐さん」って、なんか勘違いして私に電話かけてきたんです(参加者爆笑)。それで、「どうしてあなたは急にそう思うようになったの?」と詳しくたずねたら、実は、彼はほんのちょっとしか「アレフ」の人と会ってないんですよ。それだけで、ズボーンと闇の人生が解き放たれたと感じたんですね。(中略)
       しかも、先ほど少し触れましたが、「アレフ」は3・11の人工地震説や、ユダヤフリーメーソンの陰謀というテレビ番組を編集して陰謀説を煽っています。そういうのを見せて、最後に「オウム事件もそうなの」ってやるわけです。ある意味で、商業主義で陰謀説を安直に流すマスコミが、「アレフ」を助けている構造があるのです。
       彼らは今の社会の闇を使い、しかも闇を使うことが真理だと思っているから、悪気なく一所懸命に救済するつもりで狂人を作り出しているんです。だからこれは病理ですよね。勧誘される側に隙があれば、それを乗り越えるようにしないと危険です。
       ですから、社会の中で自己存在意義が見つかりにくく陰謀論が好きな人は、勧誘された時にそれを防ぐことは難しいですね。一方、「アレフ」に入ったけど、オウムの事件には疑問もあるし、さすがにこれには付いていけないと思った人ならば「ひかりの輪」に来てくれれば、私たちもていねいに説明します。そういうことはできます。(p44)


    (3)「ひかりの輪」役員が協力したアレフ問題の告発報道(テレビ)

       多数のテレビ番組でも、アレフの勧誘手口を告発するなどする「ひかりの輪」役員による告発が多数行われました。すでに前にも述べましたが、主な番組のみ下記にも掲載します。

    A 2012年11月29日 フジテレビ『スーパーニュース』

       上祐は、「アレフに若者が入信する理由として、アレフが入信希望者に『10万人に1人の魂』と言って称賛する等の勧誘手口を使っている」と述べて、アレフの勧誘手口を告発しました。

    B 2014年2月21日 東海テレビ『スーパーニュース』

       上祐は、大谷昭宏氏と公判進行中の平田信被告の事件に絡み、「一連のオウム事件とは何だったのか? なぜオウムに人々は熱狂してきたのか?」について対談し、アレフが入信者を勧誘する手口について、
       「彼ら(入信者)がアレフの覆面ヨガ教室などに出会った時に非常に称賛される。『10万人に1人だ』とか褒める」
       「アレフは最初アレフと言わない。そこで輪廻転生とか麻原の名前を言わず『グル(尊師)が必要だ』と言う。その後にアレフと明かして入信させていく」
    と述べて、アレフを告発しました。

    C 2014年6月30日 テレビ朝日『スーパーJチャンネル』

       上祐は、「麻原が死刑になるのが、アレフ信者にとっては、その盲信から解放されるので、重要なポイントになる」と述べ、麻原・アレフを批判しました。

    D 2014年6月26日 NBS 長野放送 「スーパーニュースFNN」

       宗形は、「松本サリン事件から20年--決別と償い...元信者は今」という特集番組の中で、松本サリン事件の被害者・河野義行さんご夫妻の出会いや、オウムでの経験を総括した著書を2010年に出版し、その印税を賠償にあてたことや、現在、アレフ信者や、元オウム信者の脱却支援をしていることなどを語る中で、麻原・オウムを批判しました。

    E 2013年6月14日 文化放送『田原総一朗 オフレコ!スペシャル』

       前記のとおり、上祐は田原総一朗氏と対談し、麻原回帰を進めるアレフの危険な現状、それを食い止めようとする「ひかりの輪」の活動、さらには宗教論・哲学論にまで話は深まりました(この対談が後に、田原氏との共著である前記『危険な宗教の見分け方』の出版につながりました)。


    (4)「ひかりの輪」が脱会支援した脱会者が、報道機関等に協力したアレフ告発報道

       「ひかりの輪」が上記の脱会支援を行い、アレフからの脱会に至った元アレフ信者が、「ひかりの輪」からの要請に基づき、報道機関等の取材に協力して、アレフを告発した報道は、以下の通りです。
       すなわち、各報道機関から、「アレフの実態について報じたいが、アレフが閉鎖的で取材に応じないので、『ひかりの輪』が脱会支援をして脱会させた元アレフ信者を紹介して、取材に協力してほしい」との要請が「ひかりの輪」に寄せられましたので、「ひかりの輪」が当該元アレフ信者に取材に協力してもらい、報道に至ったのが、以下の事例です。

    A.テレビ

     a.2012年6月18日 NHK『ニュースウォッチ9』

       脱会支援を受けて脱会した元アレフ信者が、インターネットでの勧誘を受けて、アレフと知らずにアレフの覆面ヨガ教室に入会させられ、アレフで麻原への絶対的帰依を培う修行をさせられたこと、麻原・アレフが絶対であり、麻原の教え以外は意味がないという指導を受けたことを告発しました。
       そして、このような指導を受けているアレフ信者は、自分で考えることをしなくなると警告しました。インタビュー取材撮影場所は、「ひかりの輪」東京本部教室でした。

      b.2012年11月29日 フジテレビ『スーパーニュース』

       脱会支援を受けて脱会した元アレフ信者が、インターネットでの勧誘を受けて、アレフと知らずにアレフの覆面ヨガ教室に入会させられ、オウム事件は闇の勢力の陰謀によって引き起こされたものでオウムは無実との指導を受けたこと、アレフで麻原を絶対的に崇拝する修行をさせられたことを告発しました。インタビュー取材撮影場所は、「ひかりの輪」東京本部教室でした。

     c.2014年5月8日 NHK『首都圏ニュース』

       脱会支援を受けて脱会した元アレフ信者が、アレフで麻原への個人崇拝を強める修行をさせられたこと、最初はアレフの正体を隠した覆面ヨガ教室に入会させられたこと、若い世代がはまってしまうアレフの手口等について告発しました。インタビュー取材撮影場所は、「ひかりの輪」東京本部教室でした。

    B.新聞

      a.毎日新聞 2014年1月15日

       脱会支援を受けて脱会した元アレフ信者が、インターネットでの勧誘を受けてアレフ覆面ヨガ教室に入会し、何億人もの中から麻原に選ばれたと言って持ち上げられつつ麻原に帰依する修行をさせられたこと、アレフがオウム事件に向き合っていないことを告発しました。

    C.雑誌

      a.『週刊プレイボーイ』2012年8月20日発売
        「若い信者が急増中! 不気味に活動する「オウムの残党」の"洗脳テク"を20代の元アレフ信者が赤裸々に語った!」


      『週刊プレイボーイ』からの要請により、「ひかりの輪」がアレフからの脱会支援をした青年を紹介して報じられた事例です。アレフであることを隠したヨガ教室でのアレフの信者獲得の手口が非常に詳細に語られています。アレフに疑問を感じる中で、「ひかりの輪」のブログを見つけ、「ひかりの輪」の脱会支援を受けた事実なども記載されています。以下は抜粋です。

       ・・アレフとの出会いについて教えてください
       「中野の某書店でヨガに関する本を立ち読みしているとTさん(女性)に声をかけられたんですね。」
       ・・そのときはアレフだとは知らなかったんですよね?
       「ま~ったく。Tさんもアレフの"ア"の字も出しませんでしたよ。あくまでヨガ教室のスタッフだというだけ。その後も彼女とはほとんどヨガのこと話してました。でも、途中でちょいちょい『陰謀論』の話題が出てくる。」
       (中略)
       「ヨガ教室に通い始めて2週間ぐらいたってからかな、(中略)ビデオを見せられたんです。それが『陰謀のビデオ』です。」
       「良いヨガを行うには『潜在意識』を浄化する必要がある。(中略)という理屈でした。」
       「アレフは脅しを使うんです。」
       ・・脅し?
       「『心がけがれてしまうと地獄に落ちるぞ』って」
       「考えれば考えるほど矛盾が出てきて、それに対するアレフの答えがまったく論理的じゃない。(中略)陰謀論については事細かに時間をかけて答えるのに、都合の悪いことことや身内のことになると、脅しながらごまかすんです。」
       ・・それで、どうしたんですか?
       「"世間の情報"を調べまくりました。そしたら『アレフ問題の告発と対策ブログ』(ひかりの輪が運営するアレフ告発サイト。)に出会ったんです。」
       S氏はその後、ひかりの輪の代表・上祐史浩氏と会話することでアレフによる"洗脳の残滓"を取り除いていったという。

      b.『BLACK・ザ・タブー VOL.2』(ミリオン出版)〈2012年3月20日発行〉
       (同じ内容が『日本のタブー The Max』(ミリオン出版)〈2013年5月27日発売〉に再掲載

       「ひかりの輪」がアレフ脱会支援した元アレフ信者への取材記事で、アレフ勧誘の実態、オウム事件の陰謀説と社会との隔絶の広がり、「ひかりの輪」で脱会支援を受けたことなどが記載されています。以下は抜粋です。

       アレフの勧誘は書店キャッチ、ヨガ教室、mixiなどでヨガや精神世界に興味ある方に、アレフだとは明かさずに声をかけていく。
       アレフでは一連の事件について「悪のフリーメーソンなどの団体にハメられた」と勉強会で幹部の人たちが信者に話していて、アレフは教義が絶対的で反対を許さない傾向もありました。
    心の平安を求めて宗教に興味を持ったのに、それを信仰していたら社会との隔たりが大きくなると思ったんです。
       そこで2010年にアレフを辞めようと上祐代表に相談して、ひかりの輪に移りました。
    (※なお、この証言者は「ひかりの輪」に移った後、退会しています)。

  • ③アレフの著作権侵害問題に対する摘発への協力 (2015年1月19日)

      「オウム真理教犯罪被害者支援機構」(以下「支援機構」と記す)は、支援機構が有するオウム真理教の著作物の著作権に基づき、同著作権の侵害をしないよう求めて、2012年から18年にかけて、アレフを相手取って東京簡裁での調停手続を進めてきました(2019年現在、この調停は決裂し、両者が今後も引き続き協議するようにと、東京簡裁が2018年1月に決定を下しています)。
      「ひかりの輪」では、2012年以降、この問題に関するアレフ摘発・解決のための支援機構への協力を、組織を挙げて行ってきました。

    (1)協力の事実の証明:支援機構への確認

      「ひかりの輪」が確かに支援機構に協力してきた事実とその手段・内容については、「ひかりの輪外部監査委員会」にも逐次報告してきました。2014年11月には、あらためて河野委員長(当時)が、外部監査の一環として、支援機構の関係者に、「ひかりの輪」からの協力の事実の有無を支援機構側に照会したところ、以下の事実が確認されました。

       ①「ひかりの輪」からの資料は、第三者(支援機構関係者と
          「ひかりの輪」側の共通の知人)を介して、同関係者が受
          け取っていること。

       ②支援機構関係者が資料を受け取ったのは、2012年1月
          以降、複数回にわたること。

       ③「ひかりの輪」が協力するようになったのは、2011年に支
         援機構関係者と「ひかりの輪」側担当者が電話で何回か情
         報交換し、そのやりとりの中で、「ひかりの輪」が協力できる
         ということがわかったので、その後、「ひかりの輪」が団体と
         して協力することに決めたこと。

       以上のように、「ひかりの輪」が協力を決定してからまもなくの2012年3月に、支援機構が本件で東京簡裁に調停を申し立てました。それ以来長期にわたり、「ひかりの輪」は組織を挙げて、様々な調査協力活動を行ってきました。

    (2)協力の内容

       具体的には、アレフの著作権侵害の立件に有効な資料や人物に関する情報はもちろんのこと、著作権侵害の摘発に関連するアレフの教義・組織構造・性質、さらには、著作権侵害を突破口としてアレフを解体する方策についても、提供させていただきました。

       こうして提供してきた情報を活用して、うまく対処することができれば、アレフによるオウム・麻原教義の流布を防ぎ、その教義の事実上の根絶を図ることもできます。

       このような協力内容の詳細をここで明らかにすることは、事案の性質上できませんが、外部監査委員会の河野委員長(当時)は、オウム事件の被害者であり、この著作権侵害の問題でも事実上被害者の立場であるとともに、「ひかりの輪」の協力の事実を支援機構側に正確に確認する必要もあったことから、支援機構に提出した資料の詳細なリストならびにその内容を全てお見せしています。その結果、上記(1)の調査に結び付いています。

    (3)公安調査庁は、著作権侵害摘発に協力的ではないこと

       一方の公安調査庁は、支援機構への有効な協力ができず、本気ではない様子も見られます。

       つまり、公安調査庁の構造的な問題のために有効な協力ができないという疑惑があります。すなわち、公安調査庁は、アレフ信者と接触するとお金を渡して内偵者にするため、脱会支援をして著作権侵害の証人・証拠作りをすることができません。アレフ信者を減らすことや、著作権侵害の摘発によるアレフの解体よりも、内偵者作りや観察処分の継続の方を優先しているのではないかとも思われるのです。

    (4)支援機構とオウム教義流布防止という「共同目的」があること

       以上のとおり「ひかりの輪」は、アレフ著作権侵害摘発への協力を通じて、オウム・麻原教義の流布の防止に努めてきました。すなわち、「オウム教義の流布防止」という「共同目的」を支援機構と共有しながらアレフと戦っているのであり、公安調査庁のいうような、「ひかりの輪」がアレフと一緒にオウム・麻原の教義を広める共同目的を持っているという主張は、虚構にすぎないことが明らかです。

    ※追記 2017年9月に東京地裁が「ひかりの輪」に対して下した観察処分取消判決においても、前記の「ひかりの輪」による被害者支援機構への協力の事実が認定されています。

  • ⑧外部監査委員会による監査と結果 (2015年1月19日)

      公安審査委員会が第4回観察処分更新決定(2012年1月)において「注視する」とした「ひかりの輪」の外部監査制度について、以下に述べます。

    1.外部監査委員会の監査と結果

    (1)外部監査委員会について

      ひかりの輪外部監査委員会は、2011年12月17日、地下鉄サリン事件等のオウム真理教による事件の再発防止の観点に立って設置されました。
       「ひかりの輪」は、その会則で外部監査委員会を置くこととしており、具体的には「ひかりの輪外部監査規約」(以下「規約」と記す)と「『ひかりの輪』および『ひかりの輪外部監査委員会』の申合せ事項」(以下「申合せ事項」と記す)に基づいて設置された外部監査委員会が、「ひかりの輪」への外部監査を実施してきました。外部監査委員会は3名で構成されています。

    (2)外部監査の概要

       外部監査は、まず2011年12月17日から2014年11月27日までの「ひかりの輪」の活動全般を対象として、同期間に実施されました(※その後、さらに3年間、2017年11月27日までの監査も実施され、現在も監査が行われています。詳細はこの記事の末尾をご覧ください)。
       オウム事件の再発防止の観点から団体が適正な団体運営を行っているかが監査されましたが、特に、団体規制法第5条規定の観察処分の適用要件に該当する事実の有無が重点的に監査されました。
       具体的な監査手続は、以下の通りでした(以下は、2014年の「外部監査結果報告書」より)。

       ①会合監査

       外部監査委員会と「ひかりの輪」役員等が出席する会合(監査会合)が、「ひかりの輪」東京本部教室において、2011年12月17日から2014年11月14日までの間、計13回開かれました。同会合では、「ひかりの輪」からの提出資料等に基づいて、外部監査委員が「ひかりの輪」役員等から活動内容等について聴取し、質疑応答形式での監査が実施されました。

       ②施設監査

       外部監査委員会または規約に基づく外部監査協力者が、「ひかりの輪」の全国各施設の使用状況・内部状況について、各施設への立入を行うことによって監査を実施しました。立入の回数は、外部監査委員によるものが計43回、外部監査協力者(以下「協力者」と記す)によるものが計76回以上でした。

       ③資料監査

       「ひかりの輪」が提出した活動内容、思想内容等に関する資料(計529点)が監査されました。それらの資料のうち思想に関するものの内容については、専門的見地からの見解を求めるため、外部監査委員会が宗教学者からの意見を聴取して、監査の参考としました。

       ④アンケート監査

       A 「ひかりの輪」の行事に参加した協力者が記入したアンケート計99通が
           徴集し、監査されました。
       B 「ひかりの輪」の行事に参加した団体会員ならびに一般人が記入したア
           ンケート計2077通(内訳:団体会員1172通、一般人817通、その他
           88通)が徴集、監査されました。

       ⑤行事監査

       「ひかりの輪」の行事の直接視察による監査が実施されました。

       ⑥精神的指導

       申合せ事項に基づく以下の精神的指導と、その効果が監査されました。

          A 自己反省法「内観」の指導

       A委員による自己反省法「内観」の指導が、2012年4月22日から2014年10月5日までの間、「ひかりの輪」の全国各施設のべ25カ所において、「ひかりの輪」役員全員を含む「ひかりの輪」会員等のべ158名に対して実施されました。指導を受けた「ひかりの輪」会員等全員が、内観実践の直後に感想文を提出し、外部監査委員会において監査されました(そのうち内観実践者本人の承諾を得たものについては、同委員会のHPに掲示されています)。
       また、A委員による内観の講義が、2012年5月27日、「ひかりの輪」東京本部教室において、「ひかりの輪」会員等に対して行われました。

          B 修験道の指導

       B委員による山形県・出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)における修験道指導が、2012年7月から2014年7月までの間、計3回にわたって、「ひかりの輪」役員を含む「ひかりの輪」会員等のべ85名に対して実施されました。
       指導を受けた「ひかりの輪」会員等は、後日、感想文を提出し、外部監査委員会において監査されました。
    また、B委員による修験道の講義が、2012年2月19日、「ひかりの輪」東京本部教室において、「ひかりの輪」会員等に対して実施されました。

    (3)監査事項に関連する第三者への調査等

       前記の「ひかりの輪」に対する直接の外部監査以外にも、監査事項に関連する第三者への調査等が以下の通り実施され、監査の参考とされました。

       ①宗教学者からの意見聴取

       「ひかりの輪」の思想内容については、外部監査委員会は、団体規制法・観察処分適用要件の観点から、以下の2名の宗教学者に専門的見地からの意見を求め、意見書の提出を受けることによって、その意見を聴取しました。

       A C氏(大学教授、文学博士)
       B大田俊寛 氏(さいたま大学非常勤講師、文学博士)

       ②オウム真理教犯罪被害者支援機構の弁護士への調査

       前記の通り、「ひかりの輪」は、アレフによるオウム真理教犯罪被害者支援機構に対する著作権侵害をやめさせるために同機構への情報提供等の協力をしてきましたが、その事実について、外部監査委員会は、同機構の関係者に対して、聞き取り調査を行いました。

       ③東京の地域住民への調査

       外部監査委員会は、「ひかりの輪」から報告があった「ひかりの輪」東京本部の周辺住民組織の反対運動について、同本部前で監視活動を行っていた周辺住民に、複数回にわたって直接接触し、実情を確認、調査しました。

    (4)外部監査委員会による監査結果

       外部監査委員会は、上記の監査を尽くした後、2014年11月27日に、以下の趣旨の監査結果を公表しました。

    ①3年間の監査の結果、「ひかりの輪」には、観察処分の適用要件に該当する事実は、何ら認められなかった。

    ②警視庁による旅行業法違反容疑の捜査は、事案の性質、軽重、「ひかりの輪」の改善措置ならびに関係官庁・弁護士等の専門家の見解を総合した結果、上記①の結論に影響を与えるものではないと判断する。

    ③「ひかりの輪」の会員が、公安調査官から金品提供を受けていた件は、「ひかりの輪」からの報告を受け、外部監査委員会による助言等に基づき、団体の会員に対する指導や、公安調査庁に対する停止の要請など、適切な改善策が取られたことを確認した。

    2.外部監査委員会の監査結果が信頼できるものであること

       外部監査委員会による上記の監査結果は、以下に述べるとおり、信頼できるものです。

    (1)優れた資質の委員によるものであること

      ①河野義行委員長

         A.人物

       河野義行委員長は、松本サリン事件被害者(自身が負傷者であり、かつ夫人を亡くされた)、元長野県公安委員、特定非営利活動法人リカバリー・サポート・センター顧問、「ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク」共同代表、著述家です。
       松本サリン事件で被害を受けただけでなく、当初は同事件の犯人として警察やマスコミから迫害された冤罪被害の体験を有しており、また警察を監督する公安委員の実績に基づき、強いリーガルマインドと公正な人格が社会で高く評価されています。著書、講演多数。
       「ひかりの輪」と公安当局の双方に、厳格で公平な視点を有する優れた資質を備えています。

         B.「ひかりの輪」についての見解

    ○ひかりの輪の脱麻原は確か
       アレフはまだ麻原(彰晃)さんの影響があると思います。ひかりの輪は麻原さん1人に帰依したのが間違いだということで、他宗教、例えば出羽三山で修行したり、麻原絶対帰依からは遠ざかっているのは確か。

    ○公安調査庁は心の中のことを罰している(内心を罰している)
       そんな力(危険なことをする力)はないと思う。公安調査庁がひかりの輪やアレフへの団体規制法で、言うなれば心の中のことを罰している(報道の取材に対して)。

       ②A委員

          A.人物

       A委員は、大学法学部教授で、専門は刑事政策。犯罪者更生・被害者学も専門としており、犯罪者更生や親子問題の解決に極めて有益な自己内省法「内観」の指導者として、国際的な権威があります。内観を世界に普及し、各国の公的・私的な矯正機関で採用されています。
       教育界など様々な分野で講演。著書も多数あります。
       オウム事件の原因となった親子問題やマインドコントロールの解決に有効で、かつオウム問題全般について元信者に深い反省をもたらす内観の指導者であることから、監査委員としての優れた資質を備えているといえます。

          B.「ひかりの輪」についての見解

       「ひかりの輪」で内観を組織的に導入して成果をあげていることや、全国各地での内観指導にともない各施設の施設監査を行ったことから、「ひかりの輪」が閉鎖的な組織ではない旨の意見書を提出されました。

       ③B委員

          A.人物

       B委員は、伝統宗教の宗教家で、東北地方の修験道の先達です。日本を代表する修験道の大家でもあり、海外での祭典にも招かれ、祭祀を執り行うなど、その自然と平和への祈りは世界に羽ばたいています。山の思想、修験道に関する講演を多数行っています。
       大学で行われる修験道に関する学術的研究にも参加、シンポジウムなどの出演も多数行っています。大学の特別研究員でもあり、伝統宗教の実践のみならず、大学で講義を行う近代性も併せ持ち、「ひかりの輪」の宗教・思想面からの監査を行う委員としての優れた性質を有しています。

          B.「ひかりの輪」についての見解

       3年の監査の中で、「思想哲学の学習教室」への転換を含め、オウムの教義と重なる部分は全くなく、観察処分は不要だと判断していること、団体組織の運営においても、上祐の専決はなく、施設も開放的になった旨の意見書を提出されました。

    (2)優れた宗教学者の意見に基づいていること

       前記の通り、外部監査委員会は、「ひかりの輪」の思想内容の監査にあたっては、以下の優れた宗教学者の意見を参考としています。

       ①C氏

          A.人物

       C氏は、大学教授、文学博士であり、地下鉄サリン事件発生以前から、長きに渡りオウム真理教に対する強い問題意識を持ち、オウム真理教問題関連の論考等が多数あるオウム研究の専門家です。
       その専門性については、公安調査庁も認めており、現に、同庁はアレフ問題でC氏に意見を求めたことがあるほどです。
       C氏は、7年以上前から、オウム真理教に加えて「ひかりの輪」の情報も得るようになり、外部監査委員会からの要請に対しては、「ひかりの輪」と公安調査庁の双方の主張を理解し、最近までの「ひかりの輪」の教材や動向を調査した上での意見を提出しています。

          B.「ひかりの輪」についての見解

       上祐と「ひかりの輪」の思想は、オウム事件の最大の原因である麻原・オウムが陥った落とし穴からしっかりと脱却したものであり、初期仏教の普遍的な思想・哲学がベースである。これを理解することが、上祐、「ひかりの輪」を「麻原隠し」などと誤解しないために重要であり、観察処分は不要であるとの趣旨の意見書を提出されています。

       ②大田俊寛氏

          A.人物

       大田俊寛氏は、埼玉大学非常勤講師で、文学博士です。オウム真理教研究の専門家で、『オウム真理教の精神史』(春秋社)をはじめとして、オウム関連の著作・対談・論文等が多数あります。
       外部監査委員会への意見書提出にあたっては、これまでの「ひかりの輪」と公安調査庁の双方の主張と証拠、「ひかりの輪」の主要な教本全てを含めた膨大な資料を調査・研究し、「ひかりの輪」幹部からの聞取り調査を繰り返し行っています。その調査量は、公安調査庁が引用した宗教学者の追随を許しません。

          B.「ひかりの輪」についての見解

       大田氏は、「ひかりの輪」の思想について、オウム事件の要因となったオウム教義、すなわち①オウムの善悪二元論の世界観、②麻原への絶対的帰依=グルイズム、③ポアの思想といった、事件の原因となったオウムの主要な教義をすべて排除していると評し、提出した意見書において以下のように述べています。

       このように、オウムにおける暴力性の根源には、人間を「霊的に進化する人間」と「堕落する人間」に区別する二分法的世界観、さらには、それに基づく陰謀論が存在していたわけだが、翻って現在の「ひかりの輪」では、こうした観念が何らかの仕方で残存しているだろうか。
       まず結論から言えば、そのような形跡は見当たらない。同団体の思想においては、二元論を乗り越え、「万人万物が輪のように一体」であることが強調されているが、これは具体的には、オウムにおける二分法的人間観が無差別大量殺人に繋がったという自覚と反省の上に提唱されたものと理解することができる。
       (中略)
       差し当たり重要なのは、現在の「ひかりの輪」において、理不尽な惨劇を生み出すに至ったオウム的思考法や世界観に対する明確な反省・考察が行われ、その上で、そこからの脱却が図られているということである。
       (中略)
       それでは、現在の「ひかりの輪」では、依然として麻原彰晃に対するグルイズムが維持されているだろうか。ここでも端的に結論を言えば、それはすでに、完全に破棄されている。
       (中略)
       加えて、しばらく前まで「ひかりの輪」は、「大黒天」や「三仏(釈迦・弥勒・観音)」を宗教的シンボルとして用いていたのだが、公安調査庁はこれらを、麻原彰晃に対する崇拝が形を変えて(偽装されて)維持されているものと見なした。確かに、このような解釈を引き寄せてしまう余地が少なからずあったとはいえ、「ひかりの輪」の宗教的見解の変遷をアレフ時代まで遡って時系列的に振り返ってみると、そうした主張もまた、事実を正確に捉えたものとは言い難い。
       (中略)
       なかでも「最終解脱者」である麻原が有すると考えられた「ポワ」の技法は、オウムの犯罪行為に直結するものであったと見なければならない。
       これに対して、現在の「ひかりの輪」の思想では、あらゆる教えや観念を絶対視しないことが前提とされているため、「輪廻転生」もまた、文字通りの実在としては捉えられていない。それに代えてむしろ、釈迦が示したと言われる「無記」の態度が重視されている。すなわち、世界の無限性や死後の世界の実在など、いくら議論を尽くしても回答が出ない形而上学的問題に頭を悩ますことより、「苦からの解放」に繋がる事柄を優先するという態度である(『中道の教え、卑屈と怒りの超越宗教哲学・21世紀の思想』六四頁を参照)。
       (中略)
       以上、オウムにおける無差別大量殺人に深く関連したと考えられる三点、すなわち、二分法的世界観、グルイズム、ポアという技法について、その概要と、現在の「ひかりの輪」における見解について考察してきた。全体として言えば、「ひかりの輪」においては、過去のオウムに存在していたさまざまな問題点が適切に反省・考察されているとともに、それらを乗り越えるための新たな宗教観が探究されていると結論することができるだろう。
       (中略)
       今後も変化を続けるであろう「ひかりの輪」に対し、私自身も一人の対話者として、その「学び」の一端に加わりたいと考えている。そして、団体規制法に基づく「ひかりの輪」への観察処分が、オウム事件を真摯に反省し、外部に開かれていこうとする同団体の動きを阻害するものであってはならないということを、最後に付言しておきたい。

    (3)公安調査庁の宗教学者より優れた調査に基づいていること

       公安調査庁は、2014年12月1日に行った観察処分更新請求において、数名の宗教学者から意見を聴き、その意見に基づいて、「ひかりの輪」への観察処分が必要である旨主張しています。
       しかし、公安調査庁の宗教学者よりも、外部監査委員会が意見聴取した上記宗教学者(C氏、大田氏)の方が、その資質のみならず、その調査内容や調査量等において優れています。
    具体的には以下の通りです。

       ①「ひかりの輪」に関する膨大な調査に基づいていること

         C氏、大田氏の両名については、以下の通りです。

    A.オウム真理教と「ひかりの輪」を長年研究している。
    B.「ひかりの輪」発足以来の特別教本(最新版含む)、
        「ひかりの輪」幹部の発刊した書籍、総括文書の全
        てを閲読している。
    C.「ひかりの輪」の内部文書(活動規定その他)、公安
        調査庁とその宗教学者の主張を調査している。
    D.上祐をはじめとする複数幹部への聞き取り調査を実
         施している。
    E.「ひかりの輪」の聖地めぐりの視察(C氏、複数回)。
    F.「ひかりの輪」の本部施設の視察(大田氏、複数回)。

       ②公安調査庁の宗教学者の調査は不十分であり、意見は不適切であること

         一方、公安調査庁が意見聴取した宗教学者については、以下の問題があります。

    A.実地調査が全くなく、危険性を判断できる立場にない

       これは公安調査庁の宗教学者が自ら認めている重要な事実です。

      ◎公安調査庁「総括調査書」(総-43)でのD大学教授の発言

       「アレフ」及び「ひかりの輪」の関係等について
      オウム真理教について、他の宗教団体との比較・検討を
      行った場合、
       「アレフ」は、オウム真理教を名称変更したものであり、
       「ひかりの輪」はオウム真理教の分派と位置づけられる
       ものである。
       このうち、「ひかりの輪」については、「アレフ」よりも危険性は
       一段と低くなっていると思われるものの、
       私自身が上祐及び「ひかりの輪」の信徒に対する直接の
       調査を行ったわけではないため、
       その危険性がどの程度のものかは判断できない。

    B.公安調査庁に都合の良い部分のみが引用されている。

       D教授は、十分な調査ができていない中でも、少なくとも、「ひかりの輪」とアレフが別の団体であって、「ひかりの輪」がアレフに比較して危険性が低いことは認められるとしており、両者が同一の団体であり、同様に危険であるとする、公安調査庁の見解を明確に否定しています。
      ところが、公安調査庁は、こうしたD教授の重要な発言を無視して、都合の良いところだけを引用して「ひかりの輪」への観察処分は必要だと主張しており、これは極めて不誠実といわねばなりませんが、言い換えれば、こうした「抜き取り」によって全体の趣旨を歪曲するのが、公安調査庁の証拠の扱いの、常とう手段になっています。
      実際に、宗教学者に関しても、自ら信頼し助言を求めたC教授が「ひかりの輪」は観察処分が不要と伝えても、それを黙殺しています。

    C.必ずしもオウム・ひかりの輪の研究の専門家ではないこと

       公安調査庁の宗教学者は、C氏や大田氏と比較すれば、オウム研究の専門家とまでは言えませんし、ましてや、「ひかりの輪」研究の専門家ということはできません。
       一方、C氏、大田氏は、上祐ら「ひかりの輪」幹部の聞き取り調査を行い、大田氏は本部施設を複数回視察し、C氏は「ひかりの輪」の聖地巡りの活動を相当回数、実地に見ています。

    D.直接調査がないだけでなく、資料調査も全く不十分と推察される

    a.今回検分した資料が明記されておらず、学者の意見書
        としての基本が守られていません。
    b.意見書の内容から、多くの重要な資料の調査の欠落が
        推定されます。
        ⅰ.公安調査庁が今回証拠提出したのは、過去3年間
             の教本の改訂前のものに過ぎず、その宗教学者も、
             8年弱前の発足から3年前までの古い教本と、最近
             の改訂版の最新教本は検分していないと推察され
             ます。実際に、古い教本と最新の教本は、意見の中
             で全く言及されていません。

        ⅱ.意見の中に、「ひかりの輪」が反省総括している基本
             的な事実に対する無智や、弥勒金剛法具エンパワ
             ーメントや密教実践等の廃止された活動に関する意
             見があるところを見ると、「ひかりの輪」幹部が発刊し
             た反省総括の書籍、多くの会員の総括文書、密教な
             どを廃止した団体改革に関する団体の内部文書(公
             安調査庁には報告済み)などは検分していないと推
             察されます。

    E.自分の専門外の分野に関して不用意に根拠なく意見を述べていること

       宗教学者は、各宗教の教義等の知識は豊富であっても、

       a.人の心を洞察・善導する専門家、心理学者や犯罪更
           生の専門家ではなく、
       b.宗教の知識・情報はあっても、実際の修行実践の専
           門家でもなく、
       c.上祐ら元オウムまたは現オウム関係者の人格・活動
           をよく知る者でもない

       よって、宗教学者が、こうした自分の専門外の分野に関する意見を述べることは、本来は学者として不適切にもかかわらず、客観的・専門的な根拠がなく、無理に意見を述べており、多分に主観的・情緒的であるといわざるをえません。
       特に、「麻原隠し」かどうかを判断するといった、人の内面・内心の問題に関しては、何人も完全に正確な判断ができないにもかかわらず、それを宗教の知識の専門家にすぎない宗教学者が、専門分野以外のことまで、主観・我流で判断することは全く不適切です。こうして十分な調査もなく、内心を裁く愚を犯しています。
       一方、「ひかりの輪」は、本項と後記において、以下の通り、本件に関連する各分野の専門家の意見を証拠提出しています。

        ○ A教授(外部監査委員)や波多野二三彦氏
             (法曹界の犯罪更生・内観の専門家)。
        ○下條信輔教授(心理学者)
        ○ B氏やC氏(実際の修行実践の専門家)
        ○ 有田芳生氏や田原総一郎氏など
             (上祐・オウムをよく知る一級のジャーナリスト)

       一方、公安調査庁は、前記の通り、調査不足の、しかも宗教学者の意見ばかりに偏っています。

       ③公安調査庁が宗教学者を恣意的に利用していること

       公安調査庁による宗教学者の見解利用は、極めて恣意的なものである。現に、同庁は、宗教学の権威とされるE氏に、かつて「ひかりの輪」に関する極めて断片的な資料しか提示しないで公安調査庁側の意見を書かせたことが判明しています。
       また、公安調査庁は自ら頼っているC氏が「ひかりの輪には観察処分は不要である」という意見を調査官に述べたにもかかわらず、その見解は黙殺し、本件請求に至っています。
       一方、「ひかりの輪」のように権力も予算もない団体が著名な宗教学者の理解を得ることや、公安調査庁とその影響を受けた世間の圧力の中で宗教学者の方々が観察処分は不要であるという意見を何の報酬も得ずに正式に述べることは、「「ひかりの輪」に本当に危険はない」という事実がなければ不可能なことです。
    これらの宗教学者の背景には、自己の深い調査・研究・体験などの裏打ちがあるのです。

    (4)公安調査庁よりも広範な監査に基づいた結論であること

       外部監査委員会の監査結果は、以下の通り、公安調査庁の調査よりも広範な監査に基づくものです。

       第一に、外部監査委員会に対しては、「ひかりの輪」が公安調査庁に提出している定期報告書が提供されており、同委員会は、公安調査庁と同様に「ひかりの輪」施設への立入検査も可能であり、度々実行しています。
       第二に、公安調査庁になく、外部監査委員会だけが有する主な権限は、
        ①「ひかりの輪」からの詳細な報告書、関連資料を徴収すること
        ②「ひかりの輪」役員に対する聞取り調査をすること
        ③「ひかりの輪」の活動の参加者へのアンケート調査をすること
        ④外部監査協力者からの報告を受けること
        ⑤「ひかりの輪」に対する精神的な指導(内観、修験道等)をすること
    です。

    (5)公安調査庁と異なり、公平公正な立場・視点での結論であること

       外部監査委員会は、観察処分の更新が予算獲得等につながる公安調査庁と違い、無償奉仕で利害関係がなく、公平かつ公正な立場・視点で監査しています。
       すなわち、委員は、監査においては、交通費・宿泊費等の経費を「ひかりの輪」から受け取るのみです。
       内観や修験道の精神的指導については、委員や関係者が出張に要する交通費等を捻出するために、参加者から一定の参加料金を徴収しますが、委員にとっては、別の生徒を指導した方が報酬は多いのが実情であり、経済面での独立性は十分に確保されています。
       一方の公安調査庁は、証拠の歪曲、金品提供、検査情報漏洩等の違法不当な調査があり、最初から観察処分更新を目的とした調査をしている疑惑がぬぐえません。

    3.外部監査委員会の監査と団体の改革の関係

       外部監査委員会が、この3年間、「ひかりの輪」の様々な改革に直接・間接に多大な影響を与えてきたことは、以下の通りです。

    (1)「思想哲学の学習教室」への改革に関して

       「ひかりの輪」は、前記の通り、「思想哲学の学習教室」への変化を遂げてきたが、これにはA委員とB委員による精神的指導によるところが大きい。

      ①B委員による影響

       すなわち、B委員は、修験道の大家であるところ、「ひかりの輪」や大学等では、修験道について宗教ではなく「山の思想」として講義・指導してきました。これが「ひかりの輪」の哲学教室化と方向性がよく重なっており、明らかに影響を与えています。

      ②A委員による影響

       A委員による内観は、元は浄土真宗系一派の「身調べ」の修行から宗教色を抜いて現代的・科学的なものにした自己内省法であり、これが「ひかりの輪」の脱宗教と哲学教室化の一つのモデルとなっています。また、自己に関する事柄について主観を排し、あくまでも客観的事実を見つめていく内観の指導によって、客観的事実を重視する思想哲学を探求する土壌を「ひかりの輪」に形成することに寄与したともいえます。
    さらにA委員は、個人的にも過去に、禅寺での修行体験を経た後に内観の研究に入った経緯があり、「ひかりの輪」の哲学教室化を高く評価し、その後押しをされました。


    (2)開かれた団体への改革に関して

       以下の通り、外部監査委員会による「ひかりの輪」への様々な取組みは、「ひかりの輪」がより開かれた団体に改革されていくことを大きく後押ししました。

      ①A委員の内観指導による会員の親子関係の修復・改善

       親への感謝をはぐくむA委員の内観指導は、親子関係を断絶させるオウム真理教の出家制度の影響によって親子関係が途切れていた「ひかりの輪」専従会員の在り方を非常に大きく変えました。
       すなわち、上祐をはじめとする多くの「ひかりの輪」会員が、両親をはじめとする親族への感謝の念を深め、交流を回復し、関係を正常化させました。また、老齢の親の介護に努めだし、そのために退会した「ひかりの輪」幹部も多々います。
       これは、親子問題に起因して坂本弁護士一家殺害事件を起こした麻原・オウムの教義の実践とは、まさに真逆のものです。
       また、内観で20年ぶりに実家に帰省し両親との関係を回復する等の顕著な効果を上げた「ひかりの輪」副代表の広末は、内観関係の国際会議で講演する等、「ひかりの輪」の社会に対する開放性・社会貢献を促しました。

      ②B委員の修験道指導・正式参拝の指導による社会との交流

       B委員は、「ひかりの輪」会員を、各神社・寺院での正式参拝に導き、地元の人々、宮司などとの交流に導きました。また、それ以外の聖地巡礼でも、正式参拝を奨励・指導し、同様に現地の人々との交流の促進に貢献しました。
       また、B委員は、団体の講話会などで、上祐らと対談を行い、麻原・オウム時代の反省・総括を伝える機会を作りながら、団体の開放性・社会貢献を促しました。

      ③河野委員長らの団体施設の美化・開放性増大に向けての指導・助言

       委員の定期的な施設検査や「ひかりの輪」役員との会合の際に、河野委員長らが、一般的な意味での施設の掃除・美化を怠らないよう指導を行い、またより開放的な住居環境への誘導も行われ、結果として以前より相当に美化され、開放的な居住空間となりました。

      ④地域住民問題に関する指導

       河野委員長は当初より、「ひかりの輪」と地域住民との橋渡し役になれればと意思表明されてきました。
       現に、河野委員長は、「ひかりの輪」東京本部においては同本部前の地域住民に自ら話しかけ、その他の地方の施設についても、橋渡し役になりたいとの意思を「ひかりの輪」を通じて地域住民に伝達しました。
       また、「ひかりの輪」副代表の広末に対して、問題になりかけている地域については、現地に赴いて地域住民に誠意をもって直接事情説明したり施設公開したりするようにと指導し、「ひかりの輪」側もそのように実践した結果、トラブルの未然防止に結び付くとともに、団体の透明性をより高めることになりました。

      ⑤報道機関対応に関する指導

       外部監査委員会からは、「ひかりの輪」に対して、報道機関からの取材申し込みに対しては積極的に対応し、団体の現状等を説明し、一般市民に対する不安解消に努めるようにとの指導があり、「ひかりの輪」側でも指導の通り実行しました。それは、すでに述べてきたように、多くの報道機関の取材に対応してきた事実からも明らかです。
       また、河野委員長自身が、監査会合の際には、しばしばマスコミの記者を同行させて「ひかりの輪」東京本部に入るとともに、同本部内でテレビ局の取材にも応じられました。
       その結果、「ひかりの輪」の透明性は、さらに高まることになりました。

      ⑥定期的な「ひかりの輪」役員への監査

       前記の通り監査会合等の機会を通じて、定期的に「ひかりの輪」への監査が行われることにより、「ひかりの輪」側の情報開示への意識の高まりに加えて、客観的にも情報開示の機会が増え、より開かれた団体となりました。

    (3)公安調査庁との違法不当な関係の解消の指導

       「ひかりの輪」会員の多くが長年にわたって公安調査庁から多額の金品を受領してきた件については、外部監査委員会からの求めに応じ、同委員会に詳細な説明を行ったところ、同委員会から厳格な意見表明・指導が行われ、公安調査庁との違法不当な関係を改善する等の組織変化がありました。

    ※追記:上記の2014年までの外部監査の実施以降は、河野委員長の退任にともない、新たに元公安調査官が委員に就任するとともに、さらに2017年11月までの監査2020年12月までの監査が実施され、現在も監査が継続されています。