オウムの清算
オウム真理教時代の清算についてのコーナーです

今現在のアレフ(旧オウム)問題

アレフに対して入会勧誘禁止処分を行うよう求めて公安調査庁に要望書を提出しました
(2025年4月17日)

 このたび当団体は、アレフに対する入会勧誘禁止処分が行われるよう求めて、公安調査庁に対して、以下の要望書を送付しましたので、お知らせいたします。

 要望書には、アレフが信者の脱会を妨害している事例を挙げていますが、当団体は、今回の要望書の提出以前から、この脱会妨害事例を公安調査庁や警察関係者に伝え、入会勧誘や脱会妨害の禁止処分をアレフに行うよう促してきましたが、いまだに同処分に至っていません。

 そこで、今回あらためて、同処分がなされるよう公安調査庁に正式に要望するものです。


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                          2025年4月16日
公安調査庁長官
 田野尻 猛 殿
                         ひかりの輪
                          代表 上祐史浩
                要 望 書


1,要望の趣旨

 当団体「ひかりの輪」は、Aleph(以下「アレフ」と記す)に対して、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律8条2項4号に規定する当該団体に加入することを勧誘することを禁止する処分(以下「入会勧誘禁止処分」と記す)が行われるよう、貴庁が速やかに所定の手続きを行うことを強く要望します。


2,要望の理由

 現在、アレフに対しては、同法に基づく再発防止処分が行われていますが、その処分内容は、単に、一部の教団施設の使用禁止(同法8条2項2号)と、金品その他の財産上の利益の贈与を受けることの禁止(同法8条2項5号)のみにとどまっています。

 しかし、アレフには、それらの処分に加えて、入会勧誘禁止処分がなされるべき十分な理由があるのが明らかです。それは以下の通りです。

(1)アレフがオウム事件について教団関与を否定する陰謀論を説いたり、教団関与を認めながらも宗教的に正当化したりしていること

 アレフは、「オウム事件にオウム教団は関与していない。オウム教団が行ったと国家権力等が見せかけた陰謀である」という趣旨の陰謀論を説いたり、オウム事件への教団関与を認めながらも「事件は麻原尊師の深いお考えによるもの」と宗教的に正当化したりする活動を展開してきました。

 この点については、貴庁の年次報告書『内外情勢の回顧と展望』に10年以上にわたって記載されてきたことですから、貴庁においてもすでによく把握されていることです。

 さて、同法の解説書(『オウム真理教の実態と「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律」の解説』立花書房)によれば、

「団体が、過去の無差別大量殺人行為への関与を認めることなく、再発防止に向けた現実的対処も行っていない場合など」

に再発防止処分を行えるとされています(同法8条1項8号の解釈による:同書96頁)。

 さらに、

「団体が殺人を明示的に勧める綱領に従って構成員に対する指導を行っている場合には、構成員の増加あるいは充実を図る活動である当該団体への勧誘等を禁止する処分・・・(中略)・・・を行うことが可能であると考えられる」

とも明記されています(同法8条1項6号の解釈による:同書94頁)。

(2)アレフが信者の脱会を妨害していること

 アレフでは、脱会を申し出た信者に対して、「脱会したら地獄に落ちる」と述べて脅迫し、その脱会を妨害することも行ってきました。たとえば、以下のような具体例があります。

①Hさんの証言(当時20代男性:2010年7月に当団体がアレフ脱会支援)

 「オウム事件は陰謀によって起こされてオウムは陥れられた」という話や、「オウム事件は、麻原尊師が起こしたものだが、深い宗教的意味があった」という話を聞かされた私は、アレフに疑問を感じるようになり、2009年10月頃、アレフ東京道場の幹部に、アレフを辞めたいと申し出ました。
 すると、それから1週間ほど経ったある日の夜9時頃、私の自宅アパートに、アレフ幹部や信者が3人でやってきて、表に駐めてあった車に私を連れ込みました。そして、車の中に設置してあったビデオデッキを使って、ある映画を見せられたのです。
 それは、悪いことをした人たちが地獄に堕ちて、針の山を登らされたり、鬼から虐待されたりして、血まみれになって苦しんでいる場面が延々と続く映画でした。
 彼らは、このような地獄の残虐な模様が描かれている映画を私に見せながら「もしHくんがアレフを辞めたら、グル(麻原)との縁が切れて、このような地獄に堕ちるんですよ」というような話を私にしました。私は、夜中にこんな脅しのような引き留めを受けて、どうしていいものか悩んでしまいました。

②Gさんの証言(女性:2021年9月に当団体がアレフ脱会支援)

 ひかりの輪の脱会支援窓口に相談した後、「辞める」と決め、勇気を出して、アレフに脱会の電話をしました。すると、「蓮華座痛いでしょ?そのままだったら地獄に落ちるんですよ」と言われ、その後、不安に悩まされました。(※蓮華座:オウム真理教で行われる厳しいヨーガの座法)

 これらは、明らかに脅迫をともなう脱会の妨害です(上記①の例は、貴庁においても、観察処分更新手続の際等に当団体から提出した陳述書によって把握されていることです)。

 同法の8条1項5号には、

「当該団体の役職員又は構成員が、団体の活動として・・・(中略)・・・当該団体からの脱退を妨害し若しくは妨害しようとしているとき。」

に、再発防止処分を行うことができると定めています。

 そして、どのような再発防止処分が可能かというと、前掲の同法の解説書によれば、

「団体の勢力維持等のために団体から脱退しようとしている構成員を脅迫して脱退を妨害しているような場合又は団体への加入勧誘に際して団体へ加入しなければ災いが降りかかるかのような人心を不安に陥らせる内容を説いて加入を強要しているときなどには、第四号の加入勧誘、脱退妨害の禁止の処分を行うことが可能であると考えられる」

と示されています(同法8条1項5号の解釈による:同書93~94頁)。

 すなわち、もし一度入会すれば脱退したくても脅迫されて妨害されるような危険な団体であれば、脱退の妨害禁止処分だけではなく、その入会(加入)の勧誘禁止処分も、当然に行えるものと考えられます。

 以上(1)(2)で述べた通り、アレフが組織的に「オウム事件は陰謀」と陰謀論を説いたり、「オウム事件は深い意味があった」と正当化したり、脅迫をともなう脱会妨害をしたりするような行為は、いずれも、入会勧誘禁止処分の理由となることが明らかだといえます。

(3)アレフが麻原の次男を構成員として貴庁に報告していないこと

 さらに、麻原の次男がアレフ教団を背後から実質的に支配していることが強く推認されている状況であるにもかかわらず、アレフは次男を構成員として貴庁に報告していません。このことは、貴庁においてもすでに十分に把握していることです。

 すなわち、実質的にアレフの最高位の役職員である次男を貴庁に報告しないことは、最も重要な人物を報告しないという意味で、最大の報告義務違反に該当するのであり、また、アレフ教団の人的な構成要素を不明確にするものですから、それに相応する再発防止処分として、入会勧誘禁止処分がなされるべきであることは当然であると当団体は考えます。


3,被害の拡大防止のために一刻も早い入会勧誘禁止処分が望まれること

 以上の通りですから、アレフに対する入会勧誘禁止処分を直ちに行わない理由など全く存在しないことは明らかです。

 それにもかかわらず、貴庁は本年3月からの5回目のアレフに対する再発防止処分においても、依然として、入会勧誘禁止処分の適用を公安審査委員会に請求せず、同処分の実現に至っていないことは、まことに不可解というほかありません。

 そのため、貴庁も把握されている通り、アレフは自らの正体を隠し、一般のヨーガ教室を装いながら、多くの若者等を入会させ続けています。

 そのような形で入会してしまった多くのアレフ信者から、当団体は、脱会相談を受けてきたため、その脱会を支援し続けてきましたが、それに対して貴庁は、「ひかりの輪の脱会支援はアレフ信者の受け皿となっている」などと批判し、当団体による脱会支援活動をけん制してきました。

 すなわち、貴庁が行っていることは、多くの若者等がアレフに入会することを阻止せず、入会させるままとし、入会してしまった若者等が脱会することを妨げているも同然なのであって、これでは貴庁は、アレフの勢力拡大を後押ししているという誤解をも招きかねないのではないかと懸念します。

 貴庁は、当団体によるアレフ脱会支援を批判していますが、そもそも貴庁が入会勧誘禁止処分に踏み切りさえすれば、新たにアレフに入会してしまう若者等は激減するのですから、当団体が脱会支援をする必要はほとんどなくなるのです。

 正体隠しの布教と陰謀論の教化によって、新たに被害を受ける若者等が生じてくることを防止するためにも、貴庁におかれましては、一刻も早く、アレフに対する入会勧誘禁止処分の適用を公安審査委員会に請求し、同処分の決定がなされるよう、所定の手続を迅速に進めていただきたく、強く要望申し上げます。

                          以 上

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