【改訂】2024年1月~12月の東西心理学講義の日程とテーマのお知らせ
(2024年1月17日)
ひかりの輪では、毎月1回及び、年末年始セミナー、GWセミナー、夏期セミナーの大型セミナーで心理学講義を行っています。今年の年間予定をお知らせします。
ひかりの輪では、今まで十数年心理学講義を行ってきましたが、多くの人がストレス・緊張・不安・抑うつ・生きづらさ・生きがいの喪失、慢性疾患など、さまざまな心身の問題を抱えている現代社会の行き詰まりの状況を踏まえ、今まで行ってきた心理学講義のテーマを厳選して 「24のテーマ」 に絞り、2年間ですべて学べる 「カリキュラム」 を作りました。
今年から、そのカリキュラムに則って月1回行っていきます。内容は、今まで以上に、皆様のお役に立つようにヴァージョンアップしたものです。
講義は、心理学の研究家で認定ヒプノセラピストの山口雅彦指導員の講義に基づいて、同指導員と上祐史浩(ひかりの輪代表)との対談形式で行われます。
講義の内容は、様々な心の苦しみ・ストレス・人間関係の問題などの解決に役立ち、安定したバランスの取れた広い心を養うために役立つ心理学の思想・理論・具体的な実践法について、一般の方・初心者の方にも分かりやすく解説するものです。
単に心理学の理論を学ぶだけではなく、それに基づいて、実際に皆さんができる、心や人格の向上に役立つ実践法を解説します。また、心理学の理論や、それに基づく心理療法は、同じく心を論理的に探究してきた仏教や道教の思想とも一致する部分が多く、その視点から、普通の心理学講義を超えて、仏教・道教・心理学の東西の叡智を融合させた、深い智恵に基づく講義となると自負しています。
<日程とテーマ>
● 1月 1日(月) 19:30~
テーマ:「ロゴセラピー:生きる意味の心理学」
ロゴセラピーとは、生きる意味を見失い、絶望している人に対し、生きる意味を見出す援助をする心理療法で、「(生きる)意味による治療」と訳すことができます。
創始者は、オーストリアの精神医学者・心理学者のヴィクトール・E・フランクルです。ユダヤ人であったフランクルは、ナチスの強制収容所生活を3年送っています。その体験をもとに書かれた『夜と霧』は、日本語を含め17ヶ国語に訳されています。
強制収容所で生き残った人たちは、身体が丈夫だったというのではなく、収容所にいてもそこで生きる意味を見出した人たちでした。どのような悪い状況においても、意味を見出すことはできるというのです。そして、意味があれば人は生き抜くことができるといいます。
極限状況において、自分に何ができるか、何をすることが意味あることなのかを考えるとき、自分を超えた大きなものに自分を捧げることに価値・意味を見出すということです。端的に言えば、他を利するということです。ロゴセラピーは、強制収容所でのフランクルの実体験に裏打ちされた説得力のある理論です。人生を豊かに生きるために役立つ理論です
● 2月28日(水) 19:30~
テーマ:「孤独問題の心理学」
孤独は世界的な問題
社会全体のつながりが希薄化している中で、新型コロナの影響などもあり、孤独・孤立の問題がより一層顕在化していて、孤独は、現代社会において重要な問題になっています。
イギリスでは2018年1月、「孤独担当相」が儲けられました。日本でも2021年、内閣官房に「孤独・孤立対策担当室」が設置され、緊急に対処すべき課題であるという認識が世界に広がっています。
孤独のリスクは、1日たばこを15本吸うことと匹敵し、心疾患リスクを29%上げ、アルツハイマーが2,1倍、という驚きべき内容です
講義では、孤独の状況の実態、孤独の心身に与える影響、孤独になる要因、そして解決法を提示していきます。
● 3月13日(水) 19:30~
テーマ:「孤独問題の心理学」2回目
2月28日に第1回目を行い、本来、その1回だけで行う予定でしたが、現代社会において重要な問題であり、孤独が個人に与える影響だけでなく、アメリカ、ロシアをはじめとした政治、紛争、そして人口問題、国家の未来にまで影響を与えるという話にもおよび、テキストの途中でしたので、引き続き2回目を行うことになりました。
この2回目の講義では、1回目の復習を行いますので、1回目を受講していない方でも理解できる内容となっていますので、ぜひともご参加ください。
孤独は世界的な問題
社会全体のつながりが希薄化している中で、新型コロナの影響などもあり、孤独・孤立の問題がより一層顕在化していて、孤独は、現代社会において重要な問題になっています。
イギリスでは2018年1月、「孤独担当相」が儲けられました。日本でも2021年、内閣官房に「孤独・孤立対策担当室」が設置され、緊急に対処すべき課題であるという認識が世界に広がっています。
孤独のリスクは、1日たばこを15本吸うことと匹敵し、心疾患リスクを29%上げ、アルツハイマーが2,1倍、という驚きべき内容です
講義では、孤独の状況の実態、孤独の心身に与える影響、孤独になる要因、そして解決法を提示していきます。
● 4月24日(水) 19:30~
テーマ:「認知療法」
認知療法は、自分の感情は、ものごとの捉え方やものごとに対する考え方によって決まるということを前提にしています。マイナスの感情・気分は出来事に対する極端に偏った否定的なものの捉え方によって生じるということです。ですから、その極端なものの捉え方を変えれば、生じる感情・気分も変わります。自分のものごとの極端な偏った捉え方のパターンを知り、それを適正で柔軟性の高いものに変化させていくことで、マイナスの感情・気分ひいては行動の改善を図り、否定的な感情・気分で苦しむことを緩和させていきます。
● 5月GWセミナー
テーマ:「幸不幸の脳科学:神経伝達物質」
幸不幸の正体は神経伝達物質の影響だった⁉
人が幸せを感じているとき、脳内では複数の脳内物質が分泌されています。主なものは、ドーパミン、セロトニン、オキシトシン、エンドルフィンなどです。
ドーパミンは成功、達成の幸せ、セロトニンは安らぎ、安定した心による幸せ、オキシトシンは愛・つながりの幸せ、エンドルフィンはランナーズ・ハイなど極限状態で得られる多幸感を与えます。
反対に、ノルアドレナリンとコルチゾールの濃度が高まると、危険に備えるよう他の神経系に警告を発したり、恐怖などの情動に関わる記憶を強めたりします。
これらの神経物質の多い・少ないが幸不幸にどのように影響するのかを解説し、幸せを感じる神経伝達物質を分泌する方法を提示します。
● 6月26日(水) 19:30~
テーマ:「マインドフルネス認知療法」
マインドフルネスは、AppleやGoogleなど大手企業に取り入れたことが流行の端緒になり、日本でも流行しました。マインドフルネスの源流は仏教の禅や瞑想にあります。その宗教色をなくして医療現場で疼痛の緩和の方法として行われるようになり、その後、認知療法にも取り入れられ、マインドフルネス認知療法が創始されました。
マインドフルネスとは、過去や未来ではなく、今・ここで起こっているものごと(思考・感情、体の状態など)・現実をあるがままに客観的に見つめ認識している意識状態のことです。自分の思考や感情を客観的に見つめることで、思考や感情に巻き込まれないようになっていきます。それによって、否定的感情に翻弄されて苦しむことはなくなります。
講義では、マインドフルネス瞑想の実践に加え、メタ認知・超越自我、ひいては東洋の真我・無我の思想との関連も解説していきます。
● 7月24日(水) 19:30~
テーマ:「自己愛:現代社会の心の歪み 第1回」
自己愛という心理的な問題を根本原因とする心身の不健康と問題行動の解説をします。
現代社会は自己愛型社会と言われ、自分勝手で自己中心的な人が増えているようです。
自己愛は幼児期の子供にはあたりまえの心性ですが、大人になっても幼児的な自己愛が残存している人が多くなっています。何かにつけクレームをつけるクレイマーなどがその典型の一つです。
自己愛の強い人の特徴は、自分が丁重に扱われることが当然と思っている、いつも周囲から注目されたい、自分は優れている特別な存在だという誇大妄想、自分が世界の中心だという思い、自尊心が傷つきやすく、自分が見下されることを極端に恐れる等の特徴があります。幼児性が抜けていない、大人になりきれていない人と言っていいでしょう。
周囲に自己愛の強い人がいて影響を被っている方、また、自分が強い自己愛によって苦しんでいる方もいることでしょう。講義では、最近広がる歪んだ自己愛の形態の解説とそれをどう越えていくかの解決策を提示します。
● 8月夏期セミナー
テーマ:「ポジティブ心理学:前向きな感情の大切さ」
ポジティブ心理学とは、「幸福」や「心身ともに健康な生き方」はどのようなものか科学的に研究する心理学です。
この講義では、ポジティブ心理学のなかの「拡張-形成理論」というものを紹介していきます。「拡張-形成理論」は、ポジティブな前向きな感情が心の広がりと心の能力・成長を高めるということを、27万人のデータをもとに証明した理論です。
ポジティブな感情が増えると、視野が広がり、思考の範囲が広がり、さまざまな考え方や行動の可能性を開き、心身を開放し、受容性・創造性を高め、生活を改善し、人を成長させる、というものです。この理論は、ポジティブな心の状態=「愛」「喜び」「感謝」「安らぎ」といったポジティブな感情の研究から導き出されました。 心が前向きになるための方法を提示します。
テーマ:「自己愛:現代社会の心の歪み 第2回」
自己愛という心理的な問題を根本原因とする心身の不健康と問題行動の解説をします。
現代社会は自己愛型社会と言われ、自分勝手で自己中心的な人が増えているようです。
自己愛の強い人の特徴は、自分が丁重に扱われることが当然と思っている、いつも周囲から注目されたい、自分は優れている特別な存在だという誇大妄想、自分が世界の中心だという思い、自尊心が傷つきやすく、自分が見下されることを極端に恐れる等の特徴があります。幼児性が抜けていない、大人になりきれていない人と言っていいでしょう。
周囲に自己愛の強い人がいて影響を被っている方、また、自分が強い自己愛によって苦しんでいる方もいることでしょう。講義では、最近広がる歪んだ自己愛の形態の解説とそれをどう越えていくかの解決策を提示します。
● 9月25日(水) 19:30~
テーマ:「選択理論:思考と行動の選択で感情をコントロールする」
選択理論は、リアリティセラピー(現実療法)の基本理論です。選択理論の考えは、「他人を変えることはできない。変えることができるのは自分だけである」をモットーに、人が生きていくうえで避けることのできない、人との関係を良好なものにして、幸福に生きていく方法を説く心理学理論です。
自分を変えるとは、自分をコントロールすることです。自分をコントロールすることのなかでも感情をどのようにコントロールするかについて、学ぶことができます
● 10月16日(水) 19:30~
テーマ:「宗教体験の脳科学:その科学的解明」
宗教体験・神秘体験を脳の血流の分布から、脳の活性化のレベルがわかる画像診断装置を使い調べるという実験によって、宗教体験・神秘体験のときにどこの脳の部位が活性化しているかがわかりました。 例えば、チベット僧の「すべてのものとの一体感」という深い瞑想状態や修道女たちの「神との合一」の体験のときの脳の働きなどです。
この実験は、古くから神秘家たちが語ってきた体験が、脳の活動と結びついていることを示唆しています。神秘体験は、観察することができる脳の神経学的な過程であると言えそうです。
瞑想体験が観察可能な神経活動と関連づけられるからといって、その体験が現実ではないことの証拠にはなりません。私たちの日常生活の体験もすべて脳内の体験であり、そういう意味では同じです。脳内の体験イコール外界に何も存在しないということではありません。
● 11月27日(水) 19:30~
テーマ:「ネガティブ感情のコントロール」
複数の視点から否定的な感情をコントロールする方法を解説します。
感情にとらわれ翻弄されないために、不安、心配、悲しみ、不機嫌、寂しさ、怒りなどなど、それらの感情が何を意味するのか? どうしてそれらの感情が生じるかなどを見ていき、どう対処したらいいのかを解説します。さらに、個々の感情に対する対処だけでなく、心を整える方法も提示します。
● 12月11日(水) 19:30~
テーマ:「ゾーン体験の心理学:フロー理論と仏教の禅定」
スポーツや音楽演奏、仕事や遊びなど、あらゆることにおいて、それを行うときに極度に集中した状態で、時間の感覚がなく、自我の感覚もなく、自分のしていることが流れるように自然にうまく行き、世界と一体化しているように感じる体験を「フロー体験」といいます。スポーツでは、「ゾーン状態」という言い方が一般的なようです。
フロー状態のときには、高揚感に包まれ、自分の能力を最大限に発揮している状態であるということです。 また、この状態は、ヨーガや禅、タオイズム(道教)における境地と共通点があることも指摘されており、その点についても言及します。
● 2024~25年年末年始セミナー
テーマ:「ユング心理学」
フロイトと並ぶ深層心理学者ユングが打ち立てた心理学です。影の投影理論、人類共通に有する集合的無意識、世界全体に共通する聖なるシンボルの研究などを行い、ヨガでいう本当の自分である「真我」や仏教の「仏性」に通じる「自己」の概念を立て、東洋の宗教の心理学的解説もおこないました。人間の意識の深いレベルを解明し、人間の精神的成長を意識と無意識を統合するプロセスで説明しました。
私たちの日常の生活のなかで特に役立つ理論として、「自分が嫌悪を抱く対象は、実は自分を写す鏡であった!」という影の投影の理論があります。
私たちは、自分の性格・人格で受け入れられない要素(=影)を他人の中に見つけ出し嫌悪します。あたかも、自分にはその要素がないかのように思い、他を批判します。しかし、自分の中にも同じ要素があるのです。そのことに気づいていくことによって、自分と他人の区別は弱まり、自分と他人を平等に見ることができ、寛容さ・慈愛の心が育っていきます。
(2024年3月6日 改訂)
※ 24テーマのカリキュラムはこちらをご覧ください。
◆参加方法
1.東京教室での参加
2.インターネット会議システム「ZOOM」での参加
諸事情のため会場まで直接ご来場が難しい方でも、インターネット会議システム「Zoom」を使って、全国どこからでも、ご自宅からでも、ご参加いただくことができます。
「Zoom」でのご参加の際には、画面上にお顔や実名を出していただく必要もありませんので、どうぞお気軽にご参加ください(ただし初参加の方に限って、最初に担当スタッフがZoomで個別にご挨拶と確認をさせていただきますので、ご了承ください)。
なお、すでに終わった講義は、録画でのご視聴になります。
◆参加費
会場参加・ネット視聴ともに、3000円(講義のテキスト付)
◆お問い合わせ
東京本部教室
住所:東京都世田谷区南烏山6-30-19-201
担当:細川美香
担当者携帯電話:080-2273-3588
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
以下は、本セミナー、上祐史浩、ひかりの輪などに関連するHPの情報ですので、よろしければご覧ください(クリックしていただくご覧いただけます)。
●セミナー等に参加された一般・識者の方の声:雰囲気を感じていただけます。
●ひかりの輪のご紹介:宗教ではなく学習教室。団体を分かりやすくご説明。
●プログラムと参加料金のご紹介:全て適価で運営、安心してご参加ください。
●団体の活動規定:適切な活動のための日弁連の指針に沿っています。
●団体の改革:過去の反省に基づき、団体を抜本的に改革しました。
◆参加料金の減免:経済的な事情のある方に
学生・障害者・失業などの経済的事情がある方などに、料金を減免させていただく場合がありますので、お問い合わせください。
◆上祐史浩・ひかりの輪YouTube
上祐代表の講義および「ひかりの輪(代表:上祐史浩)」 関連の動画をご紹介しています。ぜひ、ご視聴ください。
◆セミナー・勉強会にご参加にいただく上のお知らせとご注意
1.上記の通り、本セミナー(勉強会)は、会員・一般の方を問わずどなたでもご参加いただけます。また、当団体は入会なしで学ぶことができ、参加者の半数は非会員の方です。イベントにおいて、入会勧誘は行っていません、お気軽にお問い合わせ、ご参加下さい。
2.初めてご参加を希望される方は、必ず事前に当方にご連絡くださいますようお願い致します。その際に、教室の場所、当日のプログラム、その他の注意事項をご案内をいたします。
3.また、本セミナーは、参加希望者が一定人数未満の場合は、中止またはZoom(インターネット会議システム)による開催となります。その他、天候・交通等の諸原因による日程・時間の変更が生じる場合もありますので、参加ご希望の場合は、必ず事前にご連絡くださるようお願い申し上げます。
4.代表との個人面談をご希望の方は、あらかじめ、ご要望ください。
5.なお、イベントの参加は、あらゆる法規の順守を前提としています。イベント中の無許可の写真撮影・録音・録画・その他プライバシー侵害等にあたる行為は違法ですので、固くお断りしておりますので、よろしくご了解下さい。
6.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。 よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
7.本イベントでのコロナウイルス感染防止の対策のご説明
(1)感染症等の症状のある方には、来場を自粛をお願いするとともに、ネットによる参加をお勧めしております。講義を生中継配信でご視聴いただく共に、双方向のビデオ通話(ラインなど)ないし電話で質疑応答等も行うことが出来ます。
(2)ご来場いただく皆様に、①手の消毒、②うがい、③マスクの着用を推奨しお願いしております。また、スタッフが、会場の要所を事前に消毒し、室内を換気しております。