内省法「内観」
「ひかりの輪」で、内観の世界的権威の方にご指導いただきながら実践している内省法「内観」についてのコーナーです

内観についての講演記録

「自己反省法“内観”によるオウム問題の解決」講演(広末晃敏)

2010年4月25日

「東京セルフ研究会」という30年以上の歴史を持つ市民団体の研修会が、2010年4月に開催した第261回研修会において、広末副代表が講師としてお招きを受けて、講演させていただきました。

東京セルフ研究会とは、日本心身医学の先駆者・池見酉次郎先生(九州大学医学部心療内科初代教授)が1974年に設立した、「本当の自分を見つめ、心身の健康と生き甲斐・幸せを実現するために、共に学び交流するための市民の集い」とされています。

その中の研修会の一つが「人間関係とストローク自主研究会」で、約30年間にわたって、毎月1回、心理学や精神医学など各方面の先生を招いて講演会を開き続けてきました。

広末副代表の講演の際に同会が作成して配付した案内文は、以下のとおりです。

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第261回 人間関係とストローク自主研修会

< テーマ > 自己反省法「内観」によるオウム問題の解決
--20年ぶりに親子関係を回復した私の体験を通して

内観とは、自分を反省するための浄土真宗系の教団の修業「身調べ」から生まれもので、身調べから宗教的な要素を取り除いて、誰にでも実践可能な自己探求法・自己反省法として70年ほど前に確立されたものです。

これまで、犯罪者更生、更生教育のために、刑務所や少年院等でも指導されてきた実績があり、内観の実践者の再犯率は、実践していない人に比べて約50%に 低下したといわれています。オウム真理教に18年間所属した後、3年前に脱会して、オウムの反省・総括を進める団体「ひかりの輪」を脱会者と共に設立した 私は、昨年、青山学院大学の石井光教授のご指導のもと、内観を実践させていただきました。自分がこれまでの生涯で、

(1)他人からしてもらったこと
(2) 他人にして返したこと
(3) 他人に迷惑をかけたこと

・・・を1つ1つ思い出していくという作業を続けていった結果、両親や社会から受けた多大な恩愛や、自己の身勝手さを心底から思い知らされ、20年ぶりに実家に帰り、親子関係を回復させることができました。

こうした私個人の体験や、私が「ひかりの輪」の多くの会員に行った内観指導の体験を通じていかに内観がオウム真理教の問題解決に有用であるかをお話しさせていただきます。

◆青山学院大学での内観フォーラムで、先生のお話を聴き、涙がポロポロ出て、大感動しましたので(他の人も)、その感動をみなさん方にもお伝えしたく企画しました。(幹事)


< 講 師 > 広末 晃敏 先生

1969年、大阪生まれ。
自己の霊的体験の解決と、人生を生きる意味を求めて、1989年オウム真理教に入信。
翌1990年、仏教大学在学中に、オウム真理教に出家。出家後は、教団内で、建築部、外務部、編集部、広報部、法務部に所属。オウム真理教の過ちと是正を 教団内で訴えるが受け入れられず、2007年3月に脱会。脱会者と共に「ひかりの輪」を設立し、その副代表に就任。オウム問題解決のための反省・総括作業 に取り組んでいる。

[日 時]  平成22年4月25日(日)午後1:30~4:00
[場 所]  京浜東北線「大井町駅」目の前「きゅりあん」 6F中会議室
(丸井の中を通り、奥のエレベーターで会場へお越しください。)
[参加費]  1500円

* どなたでも自由に参加できます。予約の必要はありません。
終了後、毎回懇親会を行っています。気楽にご参加ください。

問い合せ先 (以下略)
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広末副代表はこの講演で、自己反省法「内観」を自らが行った体験や、「ひかりの輪」の多数の会員に指導して得られた効果を報告し、内観がオウム事件の反省と総括、再発の防止に極めて有効であることをお話しし、好評を得ました。