識者・著名人の声
■田原総一郎さん(ジャーナリスト)
宗教じゃない、宗教じゃない、宗教じゃないよ。
あれは宗教じゃないよ。
つまり彼は、あの麻原彰晃をいまでも信仰してるアレフの会ってあるわけね。
これは宗教です。麻原を一番の神として。
で、彼は、そのそういうオウム、麻原を全面的に批判するひかりの輪という、
これは宗教じゃないんですよ。
麻原を批判し、オウムを批判し、人間とはいかに生きるべきか。
どっちかというと哲学に近いのね。
ひかりの輪っていうのは。
(司会: ということは上祐さんは、宗教を、宗教から抜け出て、そういう集団を作っていると考えて、そう感じられました?田原さんも。その怖さを身をもって知っているからですかね。)
よーく知ってる。そこのところを上祐さんに聞いたわけ。
(2013.06.21放送 「田原総一朗のタブーに挑戦! アベノミクスは成功するのか?」田原総一朗、上祐史浩との対談について語る。
■大田俊寛さん(宗教学者)
◎さまざまな厳しい条件を抱えたうえで、上祐さんが可能な範囲の最善策が、現在のひかりの輪のあり方だということですね。
今日お話ししてきたように、オウム事件に対する社会の向き合い方が徐々に変化していけば、今後はこれまでと別の方針を立てることが可能になるかもしれません。
(上祐史浩×大田俊寛「特集・宗教の未来 オウム真理教を超克する~その魅力と陥穽をめぐって」『atプラス13号』より)
◎私が氏の態度や発言から強く感じたのは、「上祐氏はどうして逃げずに、ここまで持ちこたえることができたのだろうか」ということであった。(中略)
上祐氏は、元オウム幹部としてはほぼ唯一教団に残り続け、分派という形にはなったものの、麻原信仰からの脱却の必要性を主唱し、オウムとは何だったのかという問いに真摯に向き合い、被害者への賠償に積極的に取り組むことを明言している。
また、明確な方向性を見出せないまま麻原信仰に回帰しようとしているAlephの現状について、いくつもの重要な警告を発している。(中略)
上祐氏は現在、その立場ゆえに批判や非難を受けることも多いが、それはすなわち、氏がオウム事件の責任に応答する主体として、誰よりも正面に立ち続けているということを意味するものだろう。私は少なくともこうした点において、現在の上祐氏を評価したいと考える。
しかし、オウム事件に対する応答という責務は、上祐氏一人が背負いきれるものではないし、背負わせて良いものでもない。氏が対談のなかで強調したように、「社会対オウム」という構図から、「社会のなかのオウム」という構図へと、私たちは徐々に視点を移していかなければならない。
私たちにとって何より重要なのは、「オウムとは何だったのか」という問いを、上祐氏やひかりの輪の会員たちと共有し続けること、そして再び彼らを孤立させず、オウムの問題、宗教や宗教学の問題、オウムを生んだ日本社会の問題を、これからも共に考えていくことではないだろうか。
(『atプラス13号』「対談を終えて ひかりの輪と日本社会のこれから」より)
◎上祐史浩は、教団のホームページにおいて、オウム事件の関する総括を発表した(「オウムの教訓」のHP)。そこで彼は、教団の発展の経緯や自身の経験を詳細に記すとともに、教祖麻原の生い立ちや、彼がカリスマ性を発揮するに至った理由などについて、可能な限り客観的な分析を行おうと試みている。
著作として公刊されたものではなく、インターネット上の手記であるが、その内容はオウムの全体像を把握するために有用である。
(『オウム真理教の精神史』春秋社より)
■鈴木邦男さん(政治活動家、新右翼団体「一水会」最高顧問、思想家)
あれだけの事件に遭遇し、その後も贖罪を背負いながら必死に生きている。その姿には心打たれるものがある。(中略)
この日、「ひかりの輪」のHPを見せてもらったが、凄い。充実している。これを見ただけで、上祐さんの考えが分かるし、ヨガも出来る。又、「聖地巡礼」も出来る。ヨガや、仏教の素晴らしい点は、どんどん取り入れて、修行している。
完全に麻原色は脱却している。
オウムの時なら、「他の宗教はニセモノだ!」と言われ、神社やお寺に行くなんて考えもつかなかった。(中略)
でも、逮捕され、苦しみ、地獄を見たのだろう。大きく脱皮していた。
実にバランス感覚のある人になっていた。誠実だと思った。
過去のことも謝罪し、反省し、そして今も自分を戒めている。謙虚な宗教家だと思った。
凄い体験をした。修行もした。「世界史的大事件」を体験したのだ。
その中で知ったことも多い。何が間違いで、何が正しいかも知った。
優秀な人だし、「宗教」として、大きくするノウハウも知ってるだろう。「宗教家」として大成する道も知っているだろう。
しかし、それを敢えてやらない。自分が傲慢にならないように自戒している。宗教家として厳しく戒めている。これはなかなか出来ないことだと思った。
そこまで自分を責めなくてもいいだろう、と私などは思った。もしかしたら、一般の宗教という概念を超えたものを目指しているのかもしれない。そんな感じがした。
(鈴木さんのサイトより)
■平野悠さん(ロフトプロジェクト代表)
◎先日のネイキッドでの4時間にも及ぶ討論(?)で、上祐氏が出す衝動波の残像が凄すぎて、次の日の夜、立ち上がれず、突き動かされるように4時間も世田谷界隈を歩き、疑問を自分に問いかけながらただ愚直に歩き続けたのだった。
上祐史浩氏のあの波動はなんなのか?自己内部で消化するにはしばらくかかると思った。(中略)
上祐氏やオウムやアレフを脱会した出家信者に、あれから一体何があって、どんな修行体験を積んで、今があるのかを知りたいと思った。(中略)「初めて会う上祐さんがとてもキラキラしていて、そこから出てくる波動というかオーラが、私を打ちのめすというか圧倒する感じになったんです」(中略)
私は今回、このひかりの輪主催の聖地巡礼に参加しながら、一連のオウム事件がどんどん風化し、結果的に何も解決されないまま教祖と幹部達の死刑は確定したが、この事件を解っていない自分を見た。
「この集団の目指すものは何か?」という疑問は、上祐代表の「立ち位置」で、それなりにすっきりした感じが残っている。オウム事件は、未だ市井の目が許していない。この孤立無援の新しい目的を持った集団はどこに行くのか、長い目で見守ってゆこうと思った。
(「ひかりの輪と行く聖地巡礼同行記」より)
◎ある若い参加者と話した「なぜこの巡礼に参加を」「オウム事件から逃げないで今、この光の輪はあって、その苦境をどうやって克服しようとしているのかを肌で感じたかった」には胸がじーんと来た
◎光の輪ホームページを見るといかに光の輪がオウム事件の反省の上に成り立っているかが解ります
(平野悠さんのtwitterより)
■山本隆雄さん(日本コンピュータクラブ連盟・日本霊能者連盟・日本占い師連盟理事長)
上祐さんの話を聞いた率直な感想としては、「まともやん」「怖くないやん」というものでした。
上祐さんから出た言葉は、麻原批判が多く、かつ、輪廻転生を狂信的に信じていた。と反省していたので、ひかりの輪は、2度とあのような行動を起こす教団じゃないと思われました。(中略)
輪廻転生を狂信的に信じていたオウムにはポアという概念があって、どうせ輪廻転生するのだから殺してもよいという発想があったわけで、上祐さんには、その概念がないので、人殺しを肯定する理由がないと思われました。
これから、宗教も大改革が起こり、パチモンの新興宗教は滅びていきます。ひかりの輪・上祐さんは、ホンマモンで、これから伸びていくとうちの霊能者の先生方が言っているので、日本霊能者連盟として、上祐さんとお付き合いしていくのが賢明と判断。オフ会には、参加することにしているわけです。
ちなみに、私は、真言宗の熱心な信徒なので、ひかりの輪に鞍替えする予定はありません。
普通、宗教団体の代表が開くオフ会って、その宗教のPRと勧誘のはずなのですが、上祐さんのオフ会には、自身の宗教上の考えを述べることはあっても、ひかりの輪のPRをすることもなく、勧誘をすることもなく、 ある意味、純粋な意味での上祐さんのオフ会という感じがします。オススメのオフ会です。
(山本さんのブログより)
■NHKスペシャル取材班
「悩んだ」「どうしようかな」という言葉を上祐から聞いたのは、初めてだった。
そして上祐はここまで喋ると、再び考え込むように口を閉ざした。
自らを弁護する言葉はなかった。
今回のインタビューで上祐は、六年前とは比較にならないほど、当時の教団内部の実態を語った。
ここですべてを紹介することはできないが、私たちは番組で使用していない部分を含め、彼の話の内容を元捜査員や他の元信者などから裏付けしていった。
その結果、一部の記憶違いと思われる時期の違いなどを除き、概ね誤りはなかった。
(同取材班編著『未解決事件 オウム真理教秘録』〈文藝春秋社〉より)