公表された反省・総括に対するマスコミ報道・識者の評価
(2022年4月 1日)
ひかりの輪では、サリン事件をはじめとする一連のオウム事件について、当時オウム真理教に所属していた者達が中心となって、その原因を研究し、反省・総括する作業を重ね、その成果をインターネット上のブログで公表してきました。
特に、同ブログで公表している内容については、オウム事件を解明するための資料として、以下の通り、マスコミや研究者の間でも注目され、評価されてきました。
まずはじめに、同ブログの内容は、2008年7月10日に、ひかりの輪の記者会見を通じてマスコミに公表されました。それが、次の通り、共同通信社の報道で全国に報道されました。
●共同通信(2008年7月10日)オウム時代を「総括」 上祐氏の団体、文書を発表
オウム真理教(アレフに改称)の脱会信者らでつくる団体「ひかりの輪」(上祐史浩代表)は10日、東京都内で記者会見し、「オウム真理教時代の総括と今後」と題した文書を発表した。
団体によると、文書は在家信者【※ひかりの輪注:正しくは専従会員】らが議論を重ねて作成。1999年までの17年間を振り返り、松本智津夫死刑囚(53)=教祖名麻原彰晃=を神格化していった過程などを分析、一連の事件の反省点を明らかにしている。文書は団体のホームページでも公開する。(後略)
また、NHKスペシャル取材班は、『未解決事件 オウム真理教秘録』〈文藝春秋社〉を刊行するにあたって、同書の冒頭で、以下のように当ブログの内容を紹介しています。
●NHKスペシャル取材班(2013年5月)また「ひかりの輪」は、オウム時代の一連の事件について信者から聞き取り調査を行い、反省の言葉を記した「総括」という長文の文書を公表した。これは団体としてだけではない。上祐自身を含めて各幹部の回想と反省を盛り込んだ個別の「総括」文書も作成されていた。(同取材班編著『未解決事件 オウム真理教秘録』〈文藝春秋社〉より)
さらに、宗教学者の著作にも、次のように取り上げられ、評価されています。
●大田俊寛氏(宗教学者)......二〇〇七年にオウム(現Aleph)から分派した「ひかりの輪」の代表となった上祐史浩は、教団のホームページにおいて、オウム事件に関する総括を発表した(「オウムの教訓」のHP)。そこで、彼は、教団の発展の経緯や自身の経験を詳細に記すとともに、教祖麻原の生い立ちや、彼がカリスマ性を発揮するに至った理由などについて、可能な限り客観的な分析を行おうと試みている。著作として刊行されたものではなく、インターネット上の手記であるが、その内容はオウムの全体像を把握するために有用である。(同氏著『オウム真理教の精神史』〈春秋社〉より)
そして、この総括に基づく改革を行ってきたひかりの輪について、その健全性を認め、公安調査庁による観察処分を取り消した東京地裁判決を支持する評価を示された宗教学者の方々もいらっしゃいます。
さらに、その他にも多くの評価をいただいているとともに、同様の内容を記した上祐史浩の著作についても、識者の皆さまから書評をいただいております。
今後も、ひかりの輪では、社会に有用な教訓を残すべく努めてまいります。