地下鉄サリン事件から28年目を迎えて
(2023年3月20日)
2023年3月20日
ひかりの輪元オウム信者一同
地下鉄サリン事件から28年目という節目を迎え、ひかりの輪会員のうち事件当時オウム信者だった私たち一同は、事件で犠牲になられた14名の皆様のご冥福をお祈りするとともに、心身に傷を負われた多くの方々が1日も早く癒されるよう祈念し、当時のオウム教団に関わった者として、あらためて皆様に深くお詫び申し上げます。
28年という時が経過し、すでに麻原をはじめとするオウム事件死刑囚の死刑執行などの刑事手続が終了したとはいえ、被害者の皆様の傷が癒されるものではありません。私たちは、被害者の皆様に多大な苦しみを与えたオウム教団を、かつて物心両面で支えてしまっていたという反省に基づき、事件原因の総括をいっそう深めていくとともに、被害者賠償契約に基づく賠償金のお支払いに今後も努めさせていただきます。
特に、アレフ(Aleph)は、賠償金の支払いを拒否し続け、支払いを逃れるためと思われる公安調査庁への資産の不報告を続けてきたことから、今月13日に、再発防止処分が適用されることが決まりました。この処分によって、アレフは、寄付の受領と施設の使用が禁止されることから、被害者賠償の遅れが強く懸念される状況となりました。
これを受けて、当団体「ひかりの輪」は、賠償の停滞を少しでも和らげるために、2009年に被害者団体と締結した賠償契約の履行に関して、今後は、契約上の義務である年間の賠償額を上回る額をお支払いして、賠償金支払いを増額するため、あらゆる努力を尽くしたいと考えております。(※)
また、当団体の創設メンバーは、16年前の2007年にアレフを脱会・独立して以来、アレフ信者の脱会支援を行ってまいりましたが、アレフの活動を大幅に規制する今回の再発防止処分の適用を受け、脱会支援活動をいっそう深めたいと考えております。
当団体としましては、アレフに対して、これまでも賠償契約を早期に履行するよう要求してきましたが、この場を借りて、アレフはもとより、特に1995年当時オウム真理教信者であった方々に対しても、あらためて賠償金のお支払いを呼びかけるとともに、そのための最善の努力を続けていきたいと考えております。
さらに、事件を振り返り犠牲者の皆様の追悼等を行う慰霊行事等にとどまらず、あらゆる機会を通じて事件のことを想起し、胸に刻み続けながら、上記の努力を続けていくことを、お誓い申し上げます。
(※)賠償お支払い増額の第一歩として、今月(3月)のお支払額は、従来の毎月のお支払額(25万円)の倍(50万円)とさせていただいております。